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JPMザ・ジャパン ーアクティブファンドを眺めてみよう #35

アクティブファンドを眺めてみて、そのファンドから

「企業価値を探究しているか?」

そんなオーラが感じられるかをメンバーの皆さんにお尋ねするシリーズの第35回です。

これまでの眺めてみた軌跡を収載したマガジンは こちら です。

今回眺めてみるのは

JPMザ・ジャパン

です。

1999年12月に設定されたこのファンド。眺めてみよう、そう考えた理由は、この本を知ったからです。

過去30年、厳冬の日本株マーケットにおいて、アクティブファンドで好成績を上げてきたファンドマネジャーが、その投資手法を初めて明かす。 JPモルガン・アセット・マネジメントの人気日本株ファンド「JPMザ・ジャパン」。元運用担当者として腕を振るった著者は・・・

ここ最近、ほとんど見ていなかったこのファンド。一時期、大きな注目を浴びていた記憶があります。

交付目論見書

https://am.jpmorgan.com/content/dam/jpm-am-aem/asiapacific/jp/ja/regulatory/summary-prospectus/prospect-844.pdf

どんな会社に投資していくのか、しっかりと具体的に説明されている印象です。

徹底したボトムアップ、企業調査を強調しています。

運用チームが業種にこだわらず企業取材*を行うことにより、業種間の比較が容易になります。企業取材においては、事業戦略の優位性や経営陣の質の見極めに重点を置いており、特に経営陣との対話を重視しています。これらを総合的に分析し、銘柄の選定に反映します。

*委託会社を含むJ.P.モルガン・アセット・マネジメント内の日本株式担当者による企業取材件数の合計は、年間延べ約4,600件(2022年実績)で す。

さらにグローバル視点での分析についても述べられています。

運用チームによる横断的・多面的な企業取材に加えて、他の運用チームや調査部門との情報共有を積極 的に行っているほか、J.P.モルガン・アセット・マネジメントのグローバルなネットワークを積極的に活用する ことで調査・運用能力を強化しています。

ポートフォリオづくりのプロセスは以下で示されています。

受益権総口数の推移

受益権総口数の推移が「企業価値を探究しているか」否かとの関係は直接ありません(個人の考えです)が、ファンドへの受益者の支持を窺うことができるものと考えています。また、コンスタントに口数が増加しているファンドの方が市況にかかわらず「良い会社に投資できる」可能性が高いものと推測しています(個人の考えです)。

「企業価値を探究している」それがしっかり感じられるファンド、そうしたファンドがしっかりとした受益者の支持を得ていれば、相乗効果があるのではないでしょうか。

2018年9月末以降の月末時点の数値の推移です。

赤で塗った月は、前月末比受益権口数減少=ファンドからの資金純流出の月です。直近60ヶ月で純流出となった月が47となっています。2018年9月末 161億口あった受益権総口数は2023年8月末86億口と半分近くにまで減少しています。

受益者の支持を積み重ねているとは言い難い印象です。

パフォーマンス

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