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ベイリー・ギフォード インパクト投資ファンドの四半期レポートからアクティブファンドのフィデューシャリー・デューティーを考える #月次レポート研究所

Shimoyama さんが #月次レポート研究所  のハッシュタグを付けてツイートしてくださいました。Shimoyamaさん、ありがとうございます!!!

Shimoyamaさんのコメントから:

外国株式の運用を、海外の運用会社に実質的に任せている日本の投信会社の方々へ。それなりのフィーを取っているのなら、最低限これぐらいの情報をまとめ、開示する労力を厭わないでほしいです。

「それなりのフィー」というご指摘、その通り!と思います。
けれど、です。”そもそも”を考えてみましょう。

そもそものお話として、アクティブ投資を受託しているマネジャーが、市況がどうした、こうした、延々とその説明に終始する、そこをメインに報告するのはおかしな話です。

重点をおくべきは、託された資金を実際にどのように扱ったかを、投資判断、投資行動を、具体的に、丁寧に説明することです。まず説明、報告すべきは、受益者のために何を為したか、であって、市場がどう動いていたかは、その後で良いはずです。受益者の為に為した投資判断、投資行動の報告、これがアクティブ投資を受託しているマネジャーにとって、フィデューシャリー・デューティーの最も重要な要素だと感じます。

こんな喩えが思い浮かびました。

自分のお子さんの学力向上のために塾に通わせます。

その塾との面談。

塾側は、あなたのお子さんのお話はほとんどせずに、周りの生徒や塾全体、世間一般の成績の話を延々とこれでもかと繰り返す。お子さんについてはテストの結果だけをサラッと。
どんな指導をしていたのか、はほとんどまるで説明はされない。たとえば、お子さんのテストの結果が良くても、それがまぐれなのか、実力なのか、わかりませんよね。塾の指導の賜物なのか、も。

テストの結果さえしっかり出ればそれでいい、という考え方もあるかもしれません。しかし、我が子を愛する親ならば、うちの子がどんな指導を受けたのか、それがどう結果に結びついているか知りたくなるものではないでしょうか。それが塾への信頼感につながることでしょう。

アクティブファンドについてフィーの多寡が話題になることはしょっちゅうですが、それはリターンを削るという観点でのお話がほぼ100%です。しかし、アクティブファンドのフィーを考えるうえで、本当に重要なのは、受託者として果たすべきフィデューシャリー・デューティーを果たすことができているか、なのだろう、と僕は思います。


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