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Total War: ARENAのサービス終了とちょっとした驚き

Total War: ARENAがサービス終了したらしい

簡単に説明するとイギリスにあるセガEUの子会社Creative Assemblyが作っているTotalwarシリーズというSLGをオンラインゲーム化したもの、がサービス終了した。
自分の記憶では以下のような経緯をたどっている。

①Creative Assembly単独でsteamにてクローズドβ開始(2015年ごろ)
②微妙な空気でクローズドβ終了
③Wargaming.netが運営担当となり、オープンβ開始(2018年ごろ)
④まあまあ盛り上がるが、本番リリース前にサービス終了
⑤NetEaseが独自バージョンで中国向けにサービス開始(2020年ごろ)
⑥今回の中国向けサービス終了に至る

まあ、「total war arena」でググると上から三番目に「Total War: Arenaは何故失敗したのか」という個人ブログの記事が出てきてしまう(内容も至極もっとも)ようなゲームだったので、終了そのもの自体に驚きはない。


ちょっと驚いたこと

二つある。一つは自分がプロゲーマー炎上にまつわる話題を見ている時に「そういえば自分が偉そうに口出せる対戦ゲームって無いよな・・・Total War: ARENAくらいか」とぼんやり思って今の状況を調べてみたらまさにその日サービス終了だったという奇跡。スピリチュアル。

もう一つはその調べるという行為が結構な困難だったこと。Twitterで検索してもシアトルに住むアメリカ人が「最後に一回だけ遊びます」とtwichの配信開始をツイートしている程度だし、簡体字表記の「全面战争 竞技场」で検索しても最後のツイートが2020年だったりする。
仕方なくNetEase版を遊んでいた人のブログを見に行って、パッチノートの記事から公式サイトに飛び、SSL証明書の期限が切れている警告が出たのでリスク承知でページを開き、そこでようやくサービス終了を知った次第だ。それが5月6日の午前のこと。

そして恐ろしいことに・・・その日の午後、今、その公式サイトすらドメイン切れで見ることができない。ほんの10時間前までシアトルの人が遊んでいたのに。確かに5月6日正午終了みたいな中国語が書かれていた気がするが、スピード感が専制政治だ。

恐ろしい話だ。Total War: ARENAは曲がりなりにも我らがSEGAが販売していたゲームであり、日本でもTotalwarファンは少なくない。オープンβの際にはWargaming.netも本腰を入れており、東京ゲームショーで大きめのブースを用意し体験会も行われていた。(自分も参加した)
それが今やサービスが終了したのか確認することすらも困難となっている。オンラインゲームのサイクル、ゲームコミュニティの分断、色々なことを考えさせられる。


Total War: ARENAとはどのようなゲームだったのか

プレイ動画やオープンβ時のレビューなどはたくさん残っているので、大体どんなゲームだったかは適当に調べればわかると思う。

個人的にはやはり戦争ごっこという点において唯一無二のゲームだった。時代考証というか、戦いの作法としておかしい部分は多々あるので「創作上の戦争ごっこ」と言うべきかも。銀河英雄伝説みたいな。
2倍以上の敵と対峙して時間稼ぎしたり、1部隊が突出しすぎた結果そのまま会戦になったり、味方が突撃を日和ったせいで全滅したり。展開の早いシューター等では起こり得ない「経過」というものが見てわかる形で作られていくのが良かった。それが対戦ゲームで必要かというと、むしろ無い方がよかったのだろうけど。

悪かった部分はもう書いても仕方ないので細かい言及は避ける。強いて言わせてもらえば、「軍団兵」から「古参軍団兵」になるのを頑張るようなゲームでマネタイズは無理だろ思いました。

何から何まで流行る要素の無いゲームで、こんなものが大々的に運営されていたのが奇跡と思えたゲーム。おそらく今後類似のものが登場すると思えず(わかりやすい失敗例が作られてしまったので)、一時的にせよ触れることができたことを幸運に思います。ありがとう、Total War: ARENA。


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