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RINS-PROJECT 06

こんにちは。山崎です。ムサビは9月から大学が開始。ムサビの夏休みは一般的な大学よりも短めなのです。(といっても、6週間くらいはある)

設営中

そんな中、映像空間ゼミ大学院1年生は、RINS PROJECTSと冠して実験展示を行いました。
dotFesから引き続き、今回はテーマやアプローチはそのままに、実寸代での実験となりました。

dotFesのレポートはこちらに↑

今回は3台のプロジェクターを使用します。それぞれ4Kです。
それを、縦に3台並ぶ設計。今回はメンバーが自主的に計画・設営を行いました。

BrightSign設定
プロジェクター個体差
ブレンディング
プロジェクタ台の設計
スタジオの条件
補正方法

苦労した点(メンバー後日談)

BrightSign設定
BrightSignとは、複数台の映像を同期させる機器です。こちらの設定をイチからリサーチして今回は実装しました。わかってしまうと一本道なのですが初めの場合だと苦労します。単純なアプリケーションの設定以外にもネットワークの知識も少し(ほんと少し)必要だったり。

プロジェクターの個体差
同じ型番、同じ設定でも、色味がずいぶんとかわるもの。それは投影時間による個体差であったり、そもそも製造段階での誤差であったり。今回は業務用ではなく(といってもそれなりのプロジェクター)、民生機だったのでしょうがない部分も。誤差を最小限にあらゆる方策をとるしかありません。

ブレンディング
複数台のプロジェクタを使って大きな画面にする場合、画面同士のブレンディングが必要になります。それぞれ映像をぼかすイメージでしょうか。今回試されたことは、「映像データ上でぼかす」「光学的にぼかす」の2つでした。光学的にぼかすといっても、プロジェクターの前に遮るものを設置する感じです。

プロジェクタ台の設計
プロジェクターのを設置するためには台が必要です。プロジェクターの底面にあらかじめあるネジ穴を計測し、プロジェクターを設計しなければなりません。(メーカーによってはネジ穴の図面は公開ある場合も)
プロジェクター台のつくりとしては単純なのですが、ここでのズレは投影時に大きなズレとなってしまいます。

展示後に改めて、プロジェクター台制作についてゼミ内でスタディされました。

スタジオ環境
今回は映像学科のビデオアトリエというスタジオで展示を行いました。
ビデオアトリエは、展示用には設計されていません。ただ展示をするには便利な設備もあります。その一つがバトンです。バトンはスタジオ上部に吊られた長いバーです。こちらには照明機器が接続されたり、何かをぶら下げたりできます。対荷重もそれなりにあります。

スタジオバトンに設置されたプロジェクタ

そして、バトンのメリットは上下に電動で移動できます。これを利用することでプロジェクター台の設置が楽になる。
デメリットはバトン同士を同時に上下することができず(できなくはないけど、ズレが生じる)上下の位置の微調整が難しい点です。

補正方法
3台で大きな1画面」を実現するためには、ズレをなんらかの方法で補正していかなければなりません。
1.設営による補正
2.プロジェクターによる補正
3.映像データによる補正
1→2→3の順に画質の劣化が生じます。
逆に
3→2→1の順番に難易度が上がります(個人による)

映像学科では「映像の中」だけをつくる従来のアプローチ以外にも
映像と空間の関係性を模索しています。
まだまだ、領域としては確立はしていません。
ただ、美術大学で映像を学ぶことにフォーカスしたカリキュラムとその実践を日々探求しています。

(山崎連基)


RINS PROJECTS 06
2024.9.5-9.7
武蔵野美術大学12号館ビデオアトリエ

ハンドアウト

出展作品

Lunatic(毛利華子)
モヤモヤ(ショウ コウハ)
ムズムズ(リ ジン)
シトシト(シュ ウセイ)
誘導(橋村 誠)
来来往往(ケイ ヨウ)
raindrops(津川真保)
連々(宮脇未羽)
バタバタ(ギュウ イセン)
集合写真(全員揃ってない涙)

映像空間領域へのコンタクトは上記よりお願いいたします。
新たな出会いをお待ちしております。

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