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叔母のところへ行ってきた。

認知症でグループホームに入っている叔母のところへ、久しぶりに面会に行ってきた。
コロナのこともあり、なかなか面会に行けずにいたが、15分玄関先ならオッケーと許可がでたので、叔母の顔を見に行ってきた。
叔母の認知症は随分進み、おそらくもう私のことも分からず、2月に誤嚥性肺炎で入院した時に胃ろうになり、言葉もでず、歩くこともできないという状態だ。

そんな叔母に声をかけると、開きづらい目を一生懸命開いて私を見ようとした。目が合うと目元が優しく笑っていた。口元にはお互いにマスクをしているから見えないが、確かに目が笑っていたのだ。

そして、何か言いたげにモゴモゴと声をだす。
私は双子なんで、「今度くるときは二人で来るわな」と声をかけると、叔母が頷いた。

薄れゆく記憶の中に何やら手繰り寄せたものがあったのだろうか。

以前は表情さえも失ってしまったように思っていたが、そう思っていたのは私だけで、もしかしたら叔母は記憶も感情もあるけれどそれを表現することが難しくなっているだけかもしれないと、思った。

15分だけの面会であっても、会えるならできるだけ叔母の姉妹である私の母や妹である叔母も連れて行こう。

叔母が喜んでくれるなら、ほんの少しでも叔母にとって穏やかな身内との時間が過ごせるように考えよう。

叔母が喜ぶとそれをみて叔父も嬉しそうにしている。それをみて私も嬉しい。

どれだけの時間があるのかわからない今、その時間を大切にしよう。
そう思った15分間だった。

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