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転職での失敗しない年収交渉術

転職の目的の一つとして年収アップというのは、当然あると思います。

大企業から2度の転職で得た自分の経験と実際に企業側で部門長として採用判断をした経験から、リアルに使える年収交渉術を紹介します。

初めて転職する方は知っているだけで年収交渉を有利に進めることができます。

私がこれを知っていたら、後述する失敗をしなかったでしょう。それほど有益だと思います。

私が実践して成功した方法も記載しているので、そのまま使える交渉術としても参考になると思います。

どのように年収が決まっていくか

まずは転職活動で年収が決まっていく通常の過程を紹介します。

まずは転職サイトにレジュメを登録する際に記載する欄があります。転職サイトにもよりますがほぼ「現状年収」と「希望年収」です。

その後、転職サイトからメールにて企業が紹介されてきますが、この時点では希望年収が全く考慮されていない求人がきます。

明らかに年収幅が低いもの、びっくりするほど高いもの、記載がなく「現状の年収を考慮して要相談」など、様々です。

そのメールで気になる企業があり応募をするとエージェントから連絡がきます。レジュメを見てエージェントから連絡がかかってくることもあります。

エージェントは通常、転職理由や希望の業界をヒアリングした上で、応募した企業だけでなく複数の企業を紹介してきます。

会話を重ねた中で実際に選考過程に進む企業がきまると応募用のレジュメを作成します。サイトに登録した情報をそのままレジュメにできるところもあれば新規にワード等で作る場合もあります。

この時点で希望する企業に対して伝える年収を記載することになります。記載するのは「現状年収」と「希望年収」が通常です。

次に面接に進むと、面談の中で希望年収を聞かれるパターンと聞かれないパターンがあります。自らその話題に触れない限り聞かれても1度ぐらいです。

企業によっては、前年度の源泉徴収票を提出する場合もあります。

晴れて内定がもらえると、内定承諾書(企業により言い方は違う)に採用条件が記載されます。ここに年収が記載される訳です。

この年収は、だいたいがレジュメに記載した「現状年収」と同等の額か低い年収が記載されています。

レジュメに記載した現状の年収と企業が募集情報に記載した年収幅に収まっているイメージです。

既に内定承諾書が作成されてしまっていて、OKならサインをして採用決定といった流れで、年収交渉の場は自らが作らない限りありません。

気持ちとしては、サインをすれば採用が決まる、年収も現状維持、と言った喜びの方が多いと思います。

たとえ多少低い額の年収が記載されていたとしても、合格した喜びの方が上回っていて、これくらいなら問題ないと思ってしまいす。

このような感じで年収が決まり晴れて転職という流れになります。

このパターンで転職をすると、年収アップといった観点では、あまり成功とは言えないでしょう。

企業からすれば、最小負担の条件で合意してくれてラッキーといった感じです。

実話~1度目の転職~

私の1度目の転職はまさに上に書いた通りの流れで進み、サインをして転職しました。

正直、初めての転職でどのような流れかも分からず、「あれ?年収交渉の場ってないんだ?」と思った時には内定承諾書にサインをする最終選択を迫られていました。

当然、合格した喜びはありましたが、ここで年収交渉をすると取り消しになってしまうかも知れない、といった根拠のない不安があり、私がレジュメに記載した現状年収とほぼ同じ額だったために深く考えずにサインしました。

その結果、年収に関しては失敗でした(仕事としては満足ですが。。。)

理由としては、転職前の実質年収とレジュメに記載した源泉徴収票の年収のギャップが意外にも大きく、実質200万円の年収ダウンだったのです。

転職したいがために自分を安売りし過ぎました。。。

実質年収については、下記の私のNOTEを参照下さい。

年収交渉をしないまま転職すると、ほぼこのような自体に陥ると思います。

企業からすればいい人材を、最低条件で採れた、と言うわけです。

実話~2度目の転職~

2度目の転職は、1度目の失敗もあり、採用側を経験したこともあって、年収交渉を実施しました。

当然、結果は成功です。

一回目の転職と比較したら300万円は上がりました。

しかも、比較的ソフトな年収交渉です。ハードにやっていたらもう100万円はあがったと思います。

年収交渉をしないのは、損でしかありません。

企業側は良い人材を安く取りたいのは当たり前なので、年収交渉をしないと企業の希望する最低条件となるのは当然です。

企業側の年収決定の裏側

まずは実際に私が部門長として採用する立場で経験した年収決定の裏側を紹介します。これを読めば年収交渉をしないといかに損か分かると思います。

それと同時に年収交渉がそんなにハードルの高いものではないことも分かります。

(あくまで私の経験談なので企業により全く異なる可能性が十分にあることはご承知の上でお読み下さい。)

企業には必ず人事部がありますので、そこで主に担当します。

各部署からの希望人材と人数を元に、経営層の人材採用方針を踏まえて、転職サイトに求人を出します。

この時に記載される年収幅は、毎回決まった額や一般社員の募集想定の年齢での平均的な額等などです。

要はヘッドハンティングでもない限り、この時点では、実際の候補者像は全くないので、普通の人を想定してます。機械的な作業です。

良い人材だと感じてもらえれば、アップの余地があるのは分かりますよね。

初期の候補者の振分はある程度人事で行います。意欲や性格、態度等、人事として最低限の条件をクリアすると二次面談で採用する部署の部門長との面談となるのです。場合によっては数回あります。

部門長がOKと判断すれば経営層の最終面談を得て合格となります。

合格すると内定承諾書に記載する年収提示額の面談が部門長と人事とで行われます。ここで会話されるのは下記です。

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