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異文化

ラオス挑戦記。2015年7月から2018年まで4シーズン過ごしたラオスでの日々を綴っていきます。

第4話はこちらから。


ラオス挑戦記 第5話 - 異文化 -

2015年11月。
プロ1年目のシーズンが終わって数週間。僕は日本に帰国する前にラオスで次のシーズンに向けてのトレーニングを開始した。
もちろん理由はそれだけでなく、ラオスに来るキッカケとなったラオス人の言葉があったからでもある。

彼の名前はレイ。チームのアシスタントコーチで、英語は堪能、国際経験も豊かで、選手時代はラオス代表のキャプテンも務めていた。
レイとは、ラオスを離れたいまでも頻繁に連絡を取り合う仲で、僕は勝手にラオスの兄貴と思っている。

そんな彼がある日、家族との食事に招待してくれた。シーズンを戦い抜いた労いしながら、楽しい時間は過ぎていったが、突然レイは真剣な表情で話し始めた。

サッカーの練習も大事だけれど、こうやって海外に出てきてるんだからラオスの色んなところを実際に自分の目で見ておいた方がいい。
それがいつか自分を助けてくれるものになる。

僕は彼の言葉にハッとした。ラオスに来て5ヶ月。この国のことを何も知らない自分がそこにはいた。ただ外国人としてサッカーをしに来ただけの5ヶ月だったのだ。

それから頻繁に連絡をくれては、彼の家族との食事に混ぜてもらったり、親戚の結婚式にまで参加させてもらったりもした。

旅行にも行ったし、ローカルの美味しいお店もたくさん連れて行ってもらった。

そしてその中で色んな発見があり、喜びがあり、出会いがあり、疑問が生まれた。

自分の偏見に気づき、異文化を尊重し、そこから学ぶこと。言葉や宗教、人種やルーツを越えて理解し合えることは自ら心を開いていくことなしには難しいと感じさせられた。

この数週間でラオスの全てを知ったわけではない。
でも知ろうとして、色んなところに行き、五感を使って色んな事を体験した。
すぐに帰国せず、残って良かったなと思える日々だったことは間違いない。

そう感じていた。そして、帰国の数日前。チームマネージャーからオフィスに来るようにと連絡がきた。

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つづく…

ではまた。

“ It’s up to you “

Renshi

サポートは、サッカーを通じての挑戦に使わせていただきたいと思っています。