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ニョロの思い出

私の2階の部屋の正面には、代々スズメさんのお家があり、今まで色んなスズメさんを見てきました。

一般にスズメは巣立つと、その年に生まれた子供たちの群れに入り、冬を越します。春頃までには、つがいとなり、やがて子育ての準備を始めます。

何年か前に、巣立ったあと暫くして親鳥の元に帰って来ちゃったスズメさんがいました。群れに馴染めなかったのかな?

巣に深々と潜り込んで、全然外に出て来ません。何日も巣の奥でチュンチュン・チュンチュン泣くように鳴いています。まるで引きこもりのようですね。メンタルが弱かったのかも知れません。

親鳥も困り果ててしまい、結局その巣を子スズメに明け渡し、どこかへ行ってしまいました。

私は、その子スズメに「ニョロ」という名前を付けました。何で「ニョロ」にしたのかは忘れました。そもそもスズメは雌雄同体なので♂か♀か分かりません。

その後、ニョロは生まれ育ったその巣を起点に、ひとりで採餌などの活動を始めました。私は「この子は大丈夫だろうか?」と心配だったので、それとなくニョロのことを気に掛けていました。

やがてそのまま秋が過ぎ、厳しい冬を越え、春が訪れました・・


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