見出し画像

私と花ゆめ

こんにちは!
種袋ルネッサです。
今日は私と花ゆめの出会いを書きたいと思います。

私が小学校の頃、恥ずかしながらめっちゃ貧しかったわけです。
当時の私は少ないお小遣いで古本屋で日焼けしたコミックを買い漁っていました。(状態が悪ければ悪いほど安いのだ…!)
もっと漫画が読みたい!!!!
そんな欲求が抑えきれなかった私は、廃品回収の日に捨てられた週刊誌を拾いに行きました。日曜日に早起きをして、近所の人が捨てる雑誌を物陰から狙うわけです。
そして漫画雑誌が捨てられたのを見るとダッシュで収集所から拾ってダッシュで持ち帰る。
一応人間なので、見られたら恥ずかしいという気持ちは持ち合わせていました。
じっくり吟味をする時間はなくとにかく手についたものを持って走ってました。
拾えたのは少年誌が多かったですが、たまに少女雑誌があればラッキーって感じでした。
そんなある日、いつものように獲物を持って帰ろうとした時、最悪のタイミングでとある少女と目が合いました。
さやかちゃん(仮名)です。
さやかちゃんは、私の二歳年上で近所に住む小学生で、登校班が同じでした。
最悪な場面を見られた私は、「なかったことになんないかな」という淡い期待を抱いて、その場を無言で立ち去りました。

翌日の朝、登校班でどんな顔をして彼女と会ったのか覚えていません。ドロボーだと糾弾されるんじゃないか、みんなの前でからかわれるんじゃないかと怯えまくっていました。
「ルネちゃん」
声をかけられ、恐る恐る彼女を見ると彼女の手には一冊に雑誌が抱えられていました。
「これ読み終わったからあげる」
そうして手渡されたのは、最新号の花とゆめでした。
学校に漫画は持っていけないので、一度家に置いてから学校に行きました。
そして私は花ゆめを読むためにダッシュで家に帰りました。
ツヤツヤピカピカの雑誌は、少年誌とは違って表紙に厚みがあって、中の紙もピンクや青色で可愛かったです。そして何より、大人の恋愛が描かれていました!!!
大人に一歩近づけたようですごくドキドキした感覚を今でも覚えています。
年上のお姉さんからもらった特別な雑誌……それが花ゆめだったわけです。

それから学生時代、私は何度も花ゆめを買いましたが、何度買っても『お姉さんの雑誌』という感覚は抜けません。
花ゆめを読んでいると、さやかちゃんみたいな素敵な女性になれるような気がしていました。
実際にさやかちゃんは、私が捨てられた雑誌を拾っていることは誰にも言わなかったようです。なんて出来た小学生なんでしょう。私ならこんな面白い話、黙ってられません。
本当に天使のような女性でした。

なぜ突然こんな話を始めたかと言うと……!
今日は電子コミックの発売日だからですね〜〜〜!!!
(一応先行で5/1から一部書店で出てましたが、やっぱamazonで買いたい人多いだろうなってことで!!)
花ゆめが属する白泉社からの発売です。なんか感慨深いなぁと思って昔を振り返ってみたわけです。
昔は雑誌を拾っていた小学生でしたが、今は誰が触ったかもわからない雑誌を拾うなんてとんでもないという考えになってしまったので、ある意味大人になったのだと思います。
人並みの常識を学びました。

そんなわけで、『幼馴染2人♂が明らかに両想いなんだが』1巻をよろしくお願い致します!!!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?