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32.歩み

【 iito TOKYO vol.00 REAL  】掲載記事

今、なんだってできる気がする。
どこまでだって進んでいける。
2020年3月1日。鳥居れなは東京へ戻り
嬉々としてセカンドステージの幕開けをした。

じわじわと広がっていくウイルスが
後に世界を揺るがすとは予想すら出来ずに。

芸術は元々、衣食住から漏れるような
暮らす上では必要のないものとは
分かってはいたけれども、
私にとって生きる上で必要な
愛するものが堂々とした姿で
そこに存在できなくなってしまった世の中が
本当に恐ろしかった。

鳥居れなは変態であるのに、
現実的思考も持っている厄介な生き物で
計画していたライブが中止になっていく中
これからどうやって生きていこうと、
ひとり暮らし部屋の隅で悶々とする日々を過ごした。

音楽をやめて、静岡で就職活動をしよう。
本気で決意しようとした時、
お世話になった方からセッションライブに
誘っていただいた。
これが最後のお仕事だと思い
開けたばかりの幕を降ろすつもりで参加した。
その時に出会ったミュージシャンに
ステージを降りたあと、
「鳥居さんは一生歌い続けてくださいね」
と言われた。

こんなタイミングで…
身に余るほどのお言葉をいただいて
私は音楽に引きとめられたような気がして
歌い続けることを選んだ。

それからは何に悩んでいたのかという程
音楽に対する愛が溢れ、
今まで生きていたどの瞬間よりも
今日歌が歌える、ということが幸せになった。
楽曲制作や月に1本のライブ活動、
動画投稿、自宅からのライブ配信に加えて
シンガーソングライターの鳥居れなにとって
新しいチャレンジとして
物販に手描きの絵を並べたり、
シンガー向けのオーディションに応募したりした。
ご縁あって、
私は今【iito】に記事を載せて頂いている。

令和3年を振り返りながら、
今これを書いているけれど
歩みを止めることは一度もなかった。

どんなに時代が流れて、
世の中が変わったとしても
私の中から芸術は消えたりしない。
だから私も、これからも変わることなく、
歌うことと共に歩み続ける。
東京での再出発、
3年目を迎えようとしている。
今、なんだってできる気がする。
揺るぎない想いがあれば
どこまでだって進んでいける。

芸術だけに言えることではなくて、
今、あなたの中にある大切なものを
決して失くさずに抱きしめていてほしい。

この記事を最後まで読んでくださった方
いつも鳥居れなの音楽を聴いてくださる方
あの時、音楽に引き戻してくれた方
これから出会う全ての皆様へ、
愛を込めて。

2022.1.1.Sat

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