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夜通し走って有馬温泉を目指す、サハラマラソン参加者向けオーバーナイトステージ練習会に行ってきた


今年も関西で行われるこのサハラ仲間界隈の恒例行事に行ってきた。

2015年3月から始まり、なんだかんだで今回9回目となり、10回目の節目となる来年で終わりとなるイベントである。



オーバーナイトステージ練習会とは


サハラマラソンのオーバーナイトステージ対策のための練習会で、本番に近い形で荷物を背負ったり、夜間走行に対する慣れとか、個々で課題を決めて取り組むのだが、最大の特徴はその年のサハラマラソン参加予定者と過去参加者が情報交換を行なったりして、交流できるところにある。


となると、もちろん主催者もサハラマラソン経験者で、毎年11月頃になるとサハラマラソンのグループ内にこのようなイベント告知が行われる。


コースは毎年(主催者のさじ加減で)異なっていて、スタート地点も新大阪駅、新神戸駅、京都駅と異なるのだが、ゴール地点は毎回有馬温泉で、そこにたどり着くには最後の最後で峠走、もしくはトレイルでガッツリ登らされる。

今年の練習会イベント要項




コトの始まり


そもそもは2015年(第30回大会)サハラマラソン出場予定だったI氏が、前年参加者のO青年にオーバーナイトステージの練習企画をやってと無茶振りしたのがコトの発端だと聞いている。

、、、のだが、私にもとばっちり(?)がきたわけだ。昔のブログ記事を掘り起こしてみた限りではその理解で間違いなさそうだ。

それは遡ること約3ヶ月程前のこと、ちょうど10月末から11月末にかけて、国内外4週連続フルマラソン出場からの、100km(正確には103km)スーパーマラニックという武者修行を終えて、完全にもぬけの殻になっていたときのことであった。去年サハラマラソンに出場した大阪在住のO青年からこんなメッセージが届いた。

キャー、キャー、憎いことするね〜♪と添付の案内を見た瞬間、思いっきり脱力。
新大阪駅から甲子園球場経由、摩耶山登山からの有馬温泉まで約67kmのオーバーナイトランの案内なのである。
おフランス風味 2015.3.6より
その時の100万ドルの夜景と有馬温泉のご招待メッセージ


この記念すべき第1回練習会では、関西のみならず、関東からも参加者が18人集まったと昔のブログに書いていた。

物好き多すぎだし(笑)




主催者の仕事ぶりたるや

当日、集合場所で受付を済ませるとゼッケン、安全のしおり、参加賞が渡される。

で、ただの大人の悪ふざけ的な、お遊び的なイベントのように見え、要所を押さえつつ、遊び心がふんだんに散りばめられた主催者O青年の仕事にはいつも感心させられる。ほんとすごい。

当日配られる安全のしおり




ちなみに今年の参加賞はこちら。

今回の参加賞


前回も頂いたウェットタオル、これはマジでありがたい。

というのも、去年、これをサハラマラソンに持って行ったところ、めちゃくちゃ重宝したのだ。確か、2つザックにしのばせて、オーバーナイトステージ前と後で使用したと思う。

このウェットタオルで体の汚れを落とすのだが、ヒンヤリしていて気持ち良く、くそ暑い砂漠で味わった一時の清涼感が今でも忘れられない。ということで、今年もザックに忍ばせておきますよ。


そして、今回初登場のkokoro careさん。

既に利用しているサハラ仲間たちが絶賛していたので、レース後のザックの手入れ等に使わせていただこうかな。




相変わらずのゼッケンのクオリティ


今年のゼッケンも相変わらず手の込んだいいお仕事されてますな。

遊び心満載な見事な職人芸としか言いようがない。
こちらが本家のゼッケン



本家のゼッケンをモチーフとした遊び心満載で、マニアックさが窺える。

MDSロゴを、湯気が出ていてる有馬温泉的ロゴに改ざんし、The Hommage(オマージュ)とさりげなく本家に対するリスペクトを忘れない。

そして、サハラマラソンのチャリティー、Solidalite MDSのニコちゃんマークのロゴをオーバーナイト練イベントってことで三日月に改ざんするお茶目さ。

で、このゼッケンの真骨頂は、多分、あまり誰も気がついていないと思うのだが、2年ほど前からサハラマラソンの出場歴がゼッケン見たら大体わかるようになっている。初めてなのか、リピーターなのか、レジェンド級のリピーターなのか。

それをこのゼッケンにもしっかり取り入れているところが、さすがマニアック。




いよいよ練習会当日

主催のO青年によるブリーフィング


今年の参加者は23人とか。(その半分が今年のサハラマラソン参加予定者)
サハラマラソン参加予定者、過去参加者のみならず、関西のウルトラランナーまで色々とおかしい大人たちが深夜の京都駅に集結した。

当日はあいにくの雨で、雨予報だったのでレインウェア等の準備は一応してきた。雨のため、CP2は天王山山頂から島本駅に変更された。




0時10分スタート。
ここからは各自のペースで好きなように、ゴールの有馬温泉を目指してよい。打ち上げが始まる15時までに着けば良い、ということだ。

のんびりとジョグで京都駅を出ていく。
サハラマラソン本番まで1ヶ月強、ここで下手に怪我したり、体調崩したりしてしまったら意味がないので、無理はしないと決めている。


CP1は約11km地点の淀城天守台。
おー、淀川のそばにあるから淀城。そして、豊臣秀吉の側室、茶々が暮らしていたお城ね!で、淀君と呼ばれるようになったわけだよね。

淀城址


と、実際についてみると、あれ?

淀城址の案内板

なんか違う、、。元和?徳川秀忠?
これは江戸時代に成立した淀藩のお城だったんかい。

後で調べてみたところ、この淀城からもう少しだけ川沿いに京都の方に行ったとろにある古淀城址の方が茶々さんがいたお城だったのか。


と、淀城まではみんなのペースに合わせて走っていたが、思った以上の雨量でびしょ濡れになって嫌になる程に寒い。淀城址からはサハラ仲間のAさんとずっと喋りながら歩いていたのが心の救いで、なんとか最後まで行ってやるというモチベーションは維持できていた。

翌日に他の予定があるというAさんと阪急高槻駅でお別れし、とりあえず、JR高槻駅そばにある24時間営業の吉野家で暖を取ることにした。牛丼セット食べて30分くらい店内で暖を取れば、再出発できるだろうと思っていた。


が、寒くてガタガタ震える。
一向に体が温まらない。外はまだ雨がざあざあ降っている。

レインウェア、失敗した。

雨予報だったが、小雨程度だと思い、ペラペラのノースのレインウェアにしたのがいかんかった。雨がレインウェアから染みて、中に着ていた衣服もびっしょり濡れている。これが原因だ。

ゴアテックス相当素材のレインウェアを着てくるべきだった。なんで、このペラいのにしてしまったんだか……(涙)

電車はもう走っている時間帯だ。
ここからなら滞在しているホテルまでJRで1本、すぐだ。



よし、撤収だ!
利確はゆっくり、損切りは早くがモットーだからね。


ということで、参加者のグループチャットに離脱する旨を告げて、ガタガタ震えながら電車に乗って滞在しているホテルへ帰りましたとさ。

ガーミンの記録




練習会後のお楽しみ


ホテルに戻るや否や、シャワーを浴び、湯船にゆっくり浸かって体を温める。そして、一眠りする。その間にもまだコース上にいる人たちがグループチャットにCP通過時間を報告している。みなさん、すごいわ。


そんな私はゴール地点の有馬温泉まで高速バスで一気にワープだ。

高速バスで一気に有馬温泉までワープ


15時からはお馴染みとなったグリル六甲で打ち上げだ。

Photo Credit: O青年


ここでサハラマラソン参加予定者、過去参加者達が交流し、色々と情報交換したりする。そして、まだサハラマラソンに出場したことがない人には勧誘が始まるw


って感じのオーバーナイト練習会は来年で最後。
これ読んで参加してみたいな、と思った方は11月頃になったらお声がけください。


サポートして頂けると単純なのでものすごく喜びます。サハラ砂漠の子供達のために使います。