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どうする家康的な青春18きっぷ旅


今日から始まった大河ドラマ「どうする家康」を見ながら、長野県飯田市内にあるビジネスホテルでこの記事を書いている。

なぜそこにいるの?と言われるとさすがに返答に困る。

というのも、飯田市で一晩過ごそうと決めたのが、今日の午後だからだ。その時、私は長篠の古戦場跡にいた。そう、織田・徳川軍が鉄砲を使用し、最強の騎馬隊を持つ武田軍に圧倒的な勝利を収めたというあの長篠の戦いである。

では、なぜ長篠の古戦場跡に?

先月、青春18きっぷを購入していたのだが、これがなかなか使用する機会がなく、あれよあれよという間に1月10日の利用期限が迫ってくる。なんとかきっぷ代を回収すべく、この週末を使って旅行しようと決めた。

で、行き先をどうしようかと。
寒いところには行きたくないので東北や北陸地方は今回はパス。で、この時期は空港が混んでいるだろうから、飛行機を使わずに、電車だけで完結できる範囲内にとどめたいところだ。

そういえば、つい先日、甲府に行って、武田氏館(躑躅ヶ崎館)を見てきたよなあと、この流れから、旅のテーマを「武田vs徳川」として、今年の大河ドラマに乗っかることにした。そして、信玄亡き後の戦い、武田勝頼が率いた戦いに焦点を当ててみようと思い、まずは静岡県掛川市に向かった。

当初は高天神城と長篠城を巡るというシンプルなプランだったのだが、いざ現地に行って、見て回ると、色々とアイディアが湧いてくるし、自分の無知さ加減をつくづく思い知らされる。

高天神城へ行った時はこれを取り囲む砦や、武田軍が遠江侵略の拠点として築いた諏訪原城、家康が高天神城奪取のために築いた横須賀城も行ってみたくなった。どうする?行ってみる?

が、さすがに足がないと時間と体力的に厳しいので今回は諦めた。

長篠城の遺構は思ったより少なく、当初予定になかった城を取り囲む各武将の陣跡とかもみてみたくなった。長篠城跡近くにあった武田勝頼の本陣跡を見て、古戦場跡も見たくなった。どうする?行ってみる?

急遽、現地に移動したのは良いが、長篠の戦いのスケール感が想像以上だったので、ここも足がないと細かくみて回れないと諦めた。
せめて、自転車があればよかったんだが、気軽に持ち運びができる折り畳み自転車の購入を検討した方がよさそうだ。


というか、戦国時代の特に足軽とか徒士で移動する人たちはほんとすごいわ。私も一応、1日7−8時間とか走ったり歩いたりはするけれども、これを何日も、しかも重い具足着て、荷物持って、、。

JRだけで旅するはずが、思いつきで、掛川からローカル線に乗って、全く予定していなかった城跡へも向かった。道中、その城について調べていると、武田軍の進軍ルートなど、色々と疑問も湧いてきた。ほんとキリがない。

これが一人旅の良いところでもある。
下調べも十分にせず、思いつきで出かけ、そして出先で気が変わって、ルート変更したりするのは、気ままな一人旅がなせる技なのだ。

で、長篠の戦いで大敗を期した武田軍はどのような敗走ルートを辿ったのか。おそらく天竜川に沿って戻っていたのであろうという仮説のもと、JR飯田線に飛び乗り、3時間ほど電車に揺られてここ飯田市にやってきたというわけだ。

山深く、谷深く、天竜川沿いをガタゴトと電車はゆっくり進み、3時間も電車に乗っていれば飽きるかもと思っていたのだが、車窓からバスクリンを入れたかのような青い天竜川と、山々をずっと眺めていたらあっという間だった。

城好き、歴史に興味を持ったことで、今までの私であったら絶対に訪れることはなかったであろう場所へ、今回は武田勝頼が私をここに連れてきたのだ。


2023.1.8  長野県飯田市内のホテルにて

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