サハラマラソン2021 テクニカルチェック
野営地2日目の朝。
さて、今日はテクニカルチェックである。
今回は、テクニカルチェックで提出する用紙が事前にサイトからダウンロードする形式になっていて、そこに選手名、ゼッケン、テント番号などがプレプリントされている。また、ゼッケン毎のテクニカルチェックの受付時間が記載されている。
これ、事前に準備できるし、めちゃくちゃいいじゃん!
で、うちらは午後にテクニカルチェックとなる。
朝ごはん前に荷物の最終チェックを行う。
レース装備の取捨選択に余念がない。
びとーさん、タケシさんの装備を見ながら、「え?それほんとに必要?」「それ、レース中に使う?」なんて、ビシビシと突っ込み入れてますがな。
特に、厳しくツッコミを入れていたのが、(スヌーピーだったけ?なんかそんな感じの)ぬいぐるみである。
「それ、どこに入れるの?」「それ要らなくない?」「レナさんみたいなマスコットならともかく」と容赦ない。
モロッコに着くまでに私が見ていたびとーさんとは別人である。
というか、これが私が今までイメージしていたびとーさんかもしれない(注1)。
作業がひと段落したところで朝食タイム。
気がついたら、びとーさんは2皿に盛ってもらうという技を身につけたようで、「美味しい。美味しい。」とモリモリ食べてはる。
タケシさんはゆで卵とホットミルクでテンション上がったようで良かった。
さて、テクニカルチェックまでまだたっぷり時間はあるし、食後はテントでまったり過ごそうかなと思ったら、びとーさん、食後のランニングに出て行っちゃった。
追いかけるようにタケシさんもランニングに行っちゃった。
え?私、もちろん、体力温存ですよっ!
と、テントでまったりしていたら、スペインからの来客がやってきた。
日本人テントにはタケシさんが持参した日の丸タオルを掲げているので、どうも日本に興味があるランナーを惹きつけるらしい。
スペイン人のおじちゃんは柔道をやっていて、黒帯だと、二段保有者だという(以下、親しみを込めて「二段のおじちゃん」)。この二段のおじちゃんは、日本人は礼儀正しくてーとか、日本はいいところだーとか、日本愛を語り出し、しまいには、ご自慢の両ふくらはぎのタトゥーを見せてくれた。侍が描かれているのかと思いきや「浪人」って書いてあるよ。
そんなこんなで、びとーさん達が戻ってきた。
びとーさんは7.6km、タケシさんは3km走ってきて、砂丘のところでお互いに写真の撮り合いっこしてきたとのこと。「気持ちよかったですー!」って2人とも爽やか笑顔である。昨日、熱中症らしき症状に見舞われたタケシさんは「だいぶん、環境に慣れてきました。」と余裕が出てきた感じである。
そういえば、なんの話からか、私が去年あたりから四十肩に悩まされて腕が上がらないって話をしたら、びとーさんが「ちょっと見ましょうか?」って、肩や肩甲骨周りを触り始めた。
そしたらね、ちょっと10分くらい触っただけで、施術前より肩が上がるようになったんですよっ!しかも、今まで肩甲骨の隙間って何ですか?って状態だったのに、
「ほらっ、ほら、レナさん、肩甲骨に指が少し入ってるの分かります?」って。
えええええーーーーっ、びとーさん、ゴッドハンドの持ち主なん??スゲー!
と、そうこうしているうちに、昼ごはんの時間になったので、テクニカルチェック前に頂くことにする。
2人ともジョギングした後だから美味しいだろうねえ。
いよいよ、テクニカルチェックである。
ここがレース前の最終関門だ。
まずは、レース中には使用しない荷物を預ける。
一度預けてしまうと、レース後、ワルザザードのホテルに着くまでは(もしくはリタイアして、ワルザザードに強制送還されるまでは)二度と触ることはできない。
そして、テクニカル・メディカルチェックへ進む。
まずは荷物の軽量。
レギュレーションでは下限6.5kg、上限が13kgである。
びとーさん7kg
タケシさん9kg
私、6.5kgで通過
というかですね、私、収納するのが面倒くさかったから、テントにマットをわざと置いてきたんですよ。そのマットが600gくらいですかね。そんな訳ですからね、最初、私のザックを軽量したら、6.5kgを切ってしまったらしく、スタッフが数値見て微妙な顔したんですよね、、、。
やべっ💦
あ、すみません、これもザックに入れるやつでした!って、手に持っていた袋(ロードブック、iPhoneなどが入っていた)を渡して、一緒に軽量してもらったら、「OK」って何とかクリア。
危なかったー。
次はメディカルチェック。
事前に用意した診断書と心電図を渡す。びとーさんの診断書は大丈夫か?と後でドキドキしながら見ていたが、やはりそこはおフランス人、必要な情報が書いてあれば問題ないようで、普通に処理していたわ。
ソルトタブレットを受け取り、服用についてのレクチャーを受ける。
いつも通り「はいはい」って聞いていたんだが、まさか、今大会はこのソルトタブレットが大活躍するなんてこの時は全然思っていなかったわ。
そして、GPS(ビーコン)とクロノタグをザックに装着してもらう。
最後に記念撮影して終了。
フゥゥゥ、日本人選手全員が明日のスタートラインに立てることが確定した。
なんかめちゃくちゃホッとしたわ。もうここで燃え尽きたかも。
とにかく前回みたいなトラブルに巻き込まれずに済んでよかったわ。
もうテクニカルチェックが終わったら、晩御飯までは何もすることないな。
そうだ、女子総合優勝を狙うびとーさんの最大のライバルになると思われる前大会女子総合2位だったモロッコ人選手を見に行こうじゃないか。
と、モロッコ人選手のテントに向かっていると、朝から空撮の準備をしていることには気がついていたが、そこにコカコーラのスタンド?
ちょうどそこに大会マーシャルのチェリーせんせが仲間達と立ち話していたので聞いてみると、「17時にコカコーラの配布があるんだよ(ニヤリ)」と本当なのか怪しげな悪戯っ子のような顔をして言う、、。
で、軽くモロッコテントに偵察しに行ったのだが、あれ?どの人だったけなー?と自分の記憶力の劣化を嘆く。多分、あの人だと思う、って感じでびとーさんに見せといた。
で、運命の17時。
ほんとにコカコーラの配布が行われたよー!
カウンターには大好きなナタリーとチェリーせんせがいて、せっせとコーラを配っているではないか。
これ、空撮を行うために選手を呼び寄せる罠だったのかー。
いいんじゃない、いいんじゃない、コレなら文句も言わずに待つよ😃
空撮を待つ間に、明日からのレースの向けての意気込みをビデオ撮影する。
今回は楽天モバイルの海外ローミング(注2)で、日本で留守を守るサンドネジャック(注3)に送るんだ。砂漠に電波が届く限り、現地特派員として、現地情報を送り続けるもん(妙な使命感)。
ってことで、こんな感じで空撮できましたよ。
そして、最後の晩餐。
明日から1週間、自給自足の生活が始まる。
ここでしっかり食べとかないとね。
隣のロシア人テントは大盛り上がりだよ。
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注1)びとーさんのyoutubeビデオを見た時、前に一度会った時のテキパキとした話し方からして、ものすごく仕事が捌ける人って思ってた。
しかし、本人曰く、そういう事務手続きとかはポンコツだと、、。
注2) 日本のキャリアは海外パケホーダイでモロッコは対応しておらず、ローミングして使おうものならば「パケ死」必須だったので、データ通信は行えなかった。
現地SIMを新たに購入するしかなかったのだが、購入する時間がないのだ。
しかし、楽天モバイルとahamo(NTTドコモ)が海外ローミングでモロッコを対応したのだ。通常の料金体系に含まれていて、楽天モバイルの場合は1ヶ月2GBまで、それを超えると低速になる。
注3) https://www.facebook.com/sandonnee
サポートして頂けると単純なのでものすごく喜びます。サハラ砂漠の子供達のために使います。