#11 恋庭で学ぶ「楽しむ!」のススメ(その2)
「楽しむ!」のススメ
前回のチャプターでは「楽しむ!」の前提にある、恋庭における「楽しさ」「楽しくなさ」について概観しました。
ここからは、恋庭を主体的かつ能動的に「楽しむ!」ためのいくつかの思考法を列挙したいと思います。
「許す!」と「楽しむ!」が厳密には不可分の表現であることは、前回冒頭で述べた通りです。
そして、「楽しさ」と「楽しくなさ」もまた、不可分の関係性にある、とも考察しました。
では、「楽しむ!」とはなんでしょうか?
「楽しむ!」とは、ここでは「楽しいことを求めて、楽しくないことを克服すること」だとしましょう。
「楽しいことを求めること」は、自分にとっての「楽しさ」を認識し、それを追求・実現することです。
また、その過程そのものです。
GP1位を目指すこと、実現すること、維持すること。
アバターを揃えること、着替えること、ロールプレイすること、共有発信すること。
雑談・会話に興じること、新たな出会いにときめくこと、様々な価値観に触れること。
これらを求めることが、最もシンプルな「楽しむ!」の形です。
一方、「楽しくないことを克服すること」はもう少し複雑です。
そして、これなくして「許す!」も「楽しむ!」も成立し得ません。
例えば……GP1位から陥落した、オブジェ強化が進まない、お目当ての作物ができない。
まず、ここで感じる「ストレス」をしっかりと自分でキャッチして、味わうことが必須となります。
「自分はなんでいま、イライラしてるんだろう?」
「なんで楽しくないんだろう?」
この問いを自分に対して持つことができないと、ズルズルだらだらとモヤモヤし続けることになりかねません。
もしここで「自分はGPランクにこだわっているんだな」とか「ピピアとか資材の不足が窮屈なんだな」とか「運ゲーに負けるのが嫌なんだな」とか、そういった具体的なストレスの原因をキャッチできれば、それを「許す!」というステップに移りやすくなります。
「いま順位は1個落ちたけど、最終的に1日でも長く恋庭を楽しんだ方がえらいんじゃない?」
と、考えることができれば、その人はGP1位から陥落した自分のストレスを克服したことになります。
或いは
「また絶対に抜き返してやる!!」
と、決意することができた人も同様です。
次の目標達成までの過程そのものが「楽しむ!」に変化したわけです。
これらは「GPランクが自分の思うように行かなかった」という現実を「許す!」ことから得られる知見だということが確認していただけましたでしょうか。
このあたりは主にゲームシステムについての「楽しむ!」の話でした。
これに関しては、基本的に登場人物が自分しか居ないので、割とシンプルな話に収まります。
問題は、人との関わりにおける「楽しむ!」についてです。
こちらは非常に広汎な議題になるので、ひとつ限定的なケーススタディーを検討することで、今回のところはご容赦頂ければと思います。
「楽しくない」のは誰のせい?
GPランキングを上げるのも、アバターを揃えるのも、会話を楽しむのも、その達成には「マッチングしたフレンドさんの協力」が基本的には不可欠なものとなります。
なんか非協力的な人とマッチングしてしまうと、収穫も遅いしチャットも盛り上がらないし、ゲームが進行しないから報酬の獲得にも響いてきます。
しかしながら、それでもなお、「楽しくない」のはこの非協力的なフレンドさんのせい……ではありません。
楽しくあるためにはこうでなきゃならない、それが達成できないなら楽しくない、楽しめないと思っているのは、いつだって「自分」です。
フレンドさんがこちらの求めているものに応じてくれない!と直感した直後、「いや、ひょっとしたらこのフレンドさんはフレンドさんで最大限頑張ってくれているのかもしれない」「このフレンドさんには、自分とは違う『楽しむ!』のアプローチがあるのかもしれない」という発想は消し飛んでしまいます。
この瞬間に「自分のこと」しか考えなくなってしまうのです。
これこそが、恋庭を楽しくなくする最大の原因の一つだと僕は考えています。
自分とフレンドさんは、それぞれ自由に楽しむために、恋庭をプレイしている。
この前提に立ち返りましょう。
そして、「この(自分から見たら非協力的な)フレンドさんの『楽しむ!』は、一体どこにあるんだろう?」と考えてみましょう。
つまり、一旦フレンドさんの非協力的な態度を「許す!」のです。
考えてわからなければ、直接フレンドさんに聞いてみるのもアリですね。
「恋庭のどういうところが好きなんですか?」とかって問いの立て方は、非常にスマートです!
なにはともあれ、この疑問が持てた時点で意識はコミュニケーションに対して前向きになっているはずです。
その前向きさは、まさに「楽しむ!」のためのものです。
もちろん、だからといって必ずしも前向きになる必要はありません。
場合によってはさっさとフレンド解消して、次の出会いに期待したほうが良いということも往々にしてあります。
この辺は各々の感覚によりますからね。
ただし、解消という形でコミュニケーションを切断する場合、「自分は自分の『楽しむ!』のために今回は解消するんだ」という主体性を持たないと、その後も何度もモヤモヤした解消を経験することになってしまう危険があります。
それは「楽しくないから解消するんだ」という、ある意味主体性のない安易な決断を下したことの代償です。
「楽しくないから○○する」というモチベーションは危険です。
かえって自分で自分を、ずっと楽しくない状態に固定してしまう可能性があります。
「楽しむために○○する」というモチベーションを目指すのが、個人的には非常にオススメです。
「楽しくない」から「楽しむための○○」を発想できるようになることが、「楽しくない」の克服です(この発想に資するのが「許す!」という動作でもあります)。
というわけで、これが僕が思うところの「『楽しむ!』のススメ」です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回はこれまでと比べてかなり抽象的な表現を多用してしまったので、いまいち分かりにくかったかもしれません。
結局、僕が言いたいことは一番最後の「楽しむために○○する」という主体性を持とう、という話に集約されています。
ぼんやりとした「楽しくなさ」に気を取られてしまっては勿体ないよね、ということでもあります。
各々、自分だけの「楽しむ!」のために、是非とも主体性のある選択を取っていただきたいなぁと、老婆心ながら思っておるところです。
余談ですが、僕の「楽しむ!」の核はやはりコミュニケーション、会話ですね。
自分と違う価値観の方とコミュニケーションを取るのが楽しくて仕方ないので、ある意味ではゲーム性そのものは二の次三の次になっている節もあります。
とはいえ、とても楽しいコミュニケーション空間を提供してくださったお相手にはやはり何かしらお返しがしたくなるもので、そのためにGPランキングをなんとか引き上げたり、アバチケを貯めたりするのは非常に楽しいことです。
その意味では、僕はとても恋庭を楽しめている自信があります。
当面の目標は、もうちょっとアバターのお洒落に気を使えるようになることですかね……
そんなわけで、「楽しむ!」のススメでした。
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