中小企業診断士1次試験の各科目をさっくりと紹介!!合格者による薄口レビュー
中小企業診断士試験は1次試験だけで7科目もあり、試験範囲も広範に渡っています。
そのため、「診断士に興味はあるけれども、どんな試験なのか全貌が分からない」と思っている方も少なくないと思います。
そこで今回は、実際に受験したサイト主が、中小企業診断士1次試験の7科目とはどんなものなのかを、サクッと薄口で紹介していきたいと思います。
では、早速見ていきましょう。
中小企業診断士1次試験の7科目はこれだ!!
1 企業経営理論
1次試験において、最も重要な科目と言えるのが企業経営理論です。2次試験においても、4つの事例問題のうち、2つについては企業経営理論から出題されます。
科目内容としては経営戦略、組織論、マーケティングという3つパートから構成されているのですが、いずれも「それぞれ別の科目にするべきではないか」と思うほど、内容が広いです。
ただ、それ故に内容はとても浅いのが特徴です。それぞれの分野における代表的なフレームワークや考え方を暗記すれば、回答できるような出題ばかりですね。
例えば、PPM(プロダクトポートフォリオマネジメント)に関する出題では、4象限の名前と位置を覚えていれば解けるような問題が、平気で出題されます。
90分試験ではありますが、難易度は決して高くないので、選択肢に頼りつつ合格点を目指すという戦略になると思います。
ちなみに、計算問題は出ません。純粋な暗記試験です。
2 財務・会計
財務・会計のイメージは、簿記です。貸借対照表と損益計算書などに関する出題も多く、予め簿記2級などを勉強しておくべきでは?と思っている科目です。
2次試験においても出題される科目なので、しっかりと勉強していく必要があります。
この試験は、苦手な人・得意な人が本当にはっきりと出る試験なので、必要勉強時間なども自分の立ち位置などを考慮して見積もる必要があります。
3 運営管理
運営管理のメイン領域は、「製造業」です。ちなみに、運営管理に関しても、2次試験の事例問題の事例3で出題されます。
基本は暗記が重要な科目なのですが、馴染みがない人にとっては、本当に馴染みがない科目です。私の場合には、分からないキーワードについては、片っ端からyoutubeなどで調べて映像で確認し、記憶に定着させるように努めていました。
これは、「勉強を試験勉強で終わらせない」ためにも結構重要だと思います。
4 経営情報システム
経営情報システムに関しても、対象領域が非常に広い科目です。
ハードウエア、ソフトウエア、データベース、ネットワーク、インターネットの概要、セキュリティ、システム構成技術、プログラム言語といった領域を概括的に勉強するだけでなく、ソフトウェア開発の開発方法やプロジェクト管理等にも範囲が及びます。
本来であれば、各項目に関して、参考書1冊を費やしても説明しきれない程ですが、「それを1科目にまとめてしまう」という野心的?な科目なのです。内容的は非常に薄く、7教科の中でもトップクラスの薄口ぶりです。
そしてこの教科の難しさは、膨大な量の固有名詞の暗記と、その概要を理解するというところにあります。
例えば、ソフトウェア関連で言えば、ハードウェア、基本ソフトウェア、ミドルウェア、応用ソフトウェアという多段階構造を理解すると共に、それぞれの役割や代表的な機能を覚えたりする感じです。
英語での略称や似たようなカタカナ名詞が多く、かつ覚えるべき事項も多いので、サイト主は結構苦労しました(基本情報技術者で勉強していたにも関わらずです)。
中小企業診断士試験全体においては、重要度の高い試験ではないので、試験直前に知識を詰め込み、試験終了後はさっぱりと忘れるというのが良いと思います。
5 経済学・経済政策
得意な人にとっては、ほぼノー勉で満点が取れる科目である一方、結構難易度が高い科目なので、経済学初学者には鬼門の科目です。
出題内容としては、スルツキー分解やソローモデルといった、割と本格的な内容も含まれており、本気で勉強しようと思うと沼にはまります(経済学部の大学生でも、分かっていない人が結構いる領域です)。
初学者は40点以上で足切りを回避しつつ、平均60%以上を目指すというくらいで良いかもしれません。
6 経営法務
中小企業診断士においては、あまり重要な科目ではないので、サクッと合格点を獲得したいところですが、一方で足切りの危険性も孕んでいる科目です。H30の試験においては、難易度があまりにも高かったため、全受験者の点数をプラス8点するという異例の措置が取られたほどです。
「どこまで本気で勉強するか」の見極めが非常に難しい科目です。
ちなみに、サイト主は法務が非常に苦手だったので、確実に足切りを回避できるよう、コンスタントに50点以上得点できるまで勉強しました。
7 中小企業政策
中小企業政策で出題されるのは、直近の中小企業白書の内容と最近の傾向、中小企業に対する法律や補助金制度などについてです。
例えば、中小企業白書からの出題で言えば、
最近の中小企業者数の推移はどのようなトレンドか?
トレンドに反して、事業者数が増えている業種はどれか?
事業者数の減少が最も多い業種の上位3つはどれか?
といったような出題があります。
ですので、直近の中小企業白書やテキストを参考にしながら、全体の傾向や外れ値を暗記していく感じです(外れ値に関する出題は鉄板です)。
白書の内容について全てを暗記することはできませんので、自分の常識とも照らし合わせつつ、選択肢に頼って解いていくという流れになります。
また、法律関連や補助金制度関連についても、基本的には暗記です。頻繁に法改正やルール改正も頻繁にあり、そこを出題されるケースも多いので、試験直前に知識を詰め込んで対応する感じです。
90分の試験ですが、難易度・重要度共に高くはないので、足切りにならない程度に知識を詰め込むイメージです。
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