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【リモホス】Club Saturno 第10話【リモート☆ホスト】

豪華なピンクのロゼ色のシャンパンタワー。
ハート型に飾られたローズのアレンジメント。
バレンタインモチーフのオリジナルカクテル。
天井に浮かぶハート型のバルーンの数々。

普段はクロノスの趣味から、シンプルでクールにまとめられたフロア内は、この日ばかりはピンクカラーに彩られ、バレンタイン一色に染まった『Club Saturno』。

姫達にも沢山ご来店頂き、無事、バレンタインデーイベントも大盛況で終了した。
その証拠に、閉店後のフロア内は姫達からのプレゼントが山のように積まれている。

プレゼントを開けた蔡久良が嬉しそうな声をあげる。

蔡久良「わぁ、姫の手作りのフォンダンショコラぽよ! 懐かしいぽよ~!」
亜土夢「懐かしいって?」
蔡久良「俺、ずっと男子校で超ガリ勉で全国模試1位の常連だったぽよ。だから、バレンタインとかほとんど縁がなくて、唯一、マミーがよくフォンダンショコラ作ってくれたぽよ」
亜土夢「うわ、蔡久良ってもしかして、『B・M・M』――『バ』レンタイン、『マ』マからしか『貰』えなかったのか?」

蔡久良は、驚く亜土夢に悪びれることなく、むしろ誇らしそうに頷いて言った。

蔡久良「うんっ、そうぽよ。ママチョコ、超~美味しかったぽよ。さいぽよは♪フォンダンショコラはママの味~♪ぽよ」
環珠「うわ~、マジかよ、そのマザコン発言。姫に聞かれたら超絶ドン引かれるぞ?」
蔡久良「そんなことないぽよ。姫達、『ママから貰ってたなんてかわいー!』って言ってくれたぽよ」

すると、てん星がいつもの如く、唐突にオカリナを吹き始めた。

ピー♪ ピー♪ ピー♪

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