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【リモホス】Club Saturno 第2話【リモート☆ホスト】


――オレンジ色に輝く都会のランドマーク、東京タワーが見下ろす街――。TOKYO-R。

上品で洗練された高級店が軒を連ね、高級外車や大使館ナンバーをつけた高級車が街を行き交う。そして深夜まで、インターナショナルな観光客達がバーやクラブを賑わせている。

この街に住居を構える者達もいわゆる成功者たちばかり。大都会の魅力がギュッと詰まったエリアブランドであるこの街の一角にある『Club Saturno』。

今宵もあなたとの新たな出会いに乾杯!


~スタッフ慰安食事会~

――『Club Saturno』がこのTOKYO-Rにオープンしてから数カ月が経った。
売り上げも上々。ただ、オープンから慌ただしく突っ走ってきてしまった為に、まだ落ちついてホスト達同士の親睦が図られていない。

そこで、今度の店の定休日を利用して、みんなで食事に行こうとクロノスは提案した。
ホストは互いにナンバー1を目指すライバル同士ではあるが、お客様により楽しんで頂く為には、ホスト同士の連携プレイが欠かせない。その為に横の繋がりは非常に大事なのだ。

蔡久良「え~、マジぽよ!?親睦会で高級中華~!?行く行く!ぽよ全開で行く、行く~!」
亜土夢「クロノスオーナー、ゴチになるっす!」

クロノスの提案に大盛り上がりの蔡久良と亜土夢。さらに環珠が続く。

環珠「俺の天使の輪も喜びでいつも以上に輝いてるぜ!鈴々(りんりん)リング♪エンジェルリング!ヒュー!」

環珠のゴキゲンな雄叫びに、一瞬シーンとなる一同だが、皆、スルーする術も心得てきた。

中でも桐野はすごい。自分に必要のない雑音は一切彼の耳には届かないようだ。まるで環珠の雄叫びなんて全くなかったかのように、クロノスが提案した高級中華の店名をスマホで調べる。

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