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【リモホス】Club Venere 第10話【リモート☆ホスト】

――2月3日夜。東京・K。
節分イベントを終えた『Club Venere』のホスト達……。

今年は全員が思い思いのカラフルで個性的な鬼に扮し、姫達に思いきり豆を投げて貰うという『節分でストレス解消しちゃおうぜ!イベント』を開催。

さらに、同時開催したのは、『節分豆を一番ゲットしたのは誰だ!?』コンテスト。
ホスト達全員が背中にかごを背負ってフロア内を駆け回り、そこへ姫達に豆をじゃんじゃん投げて貰って、誰のかごに一番豆が多く入ったかを競うもの。
いわゆる運動会の玉入れの背負いかごバージョンのようなイメージだ。

ちなみにこちらの優勝者は、鬼なのに馬のような、いや、馬なのに鬼のような不思議なコスプレで、豆の飛び交うフロア内をパカパカと競馬レースのごとく駆けまわった金多だった。

ルシフェル「優勝は金多!」
金多「やりぃ! 俺が優勝だぜ! さぁ、姫達、この調子でこれからもどんどん俺に賭け狂ってくれよ! ヒヒーン!」

――こうして節分イベントを大好評のうちに終え、売り上げも上々。オーナーのルシフェルもかなり手ごたえを感じた様子だ。

そこで、このままの勢いで次なるイベントに突入すべく、ルシフェルは節分イベントの翌日の開店前に売り上げトップ5のホスト達を呼び出した。

ルシフェル「――さてと……。みんな、集まったか?」
愛抱夢「うんうん! 集まったよ、Lu様! みんなに話ってなあに?」
夕星「それは、ルシフェルから聞かずとも分かるでしょう。節分イベントが終わったら、すぐに『アレ』のことを考えなくちゃいけませんからね」
愛抱夢「……『アレ』? わかった! 2月と言えば旧正月か!」
夕星「はぁ……」

愛抱夢の返答に夕星が深くため息をつくと、金多が割り込むように言った。

金多「わかったー! バレンタインだ!」
愛抱夢「ああ、そっか! バレンタインか!当たり前すぎて思いつかなかったよ!」

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