見出し画像

自らのファン心理に戸惑う29歳男性の独白

『おいしい給食』を知っているだろうか。全国各地のローカルテレビ局を中心として製作・放映されている物語である。給食好きの教師として主演を演じるのが市原隼人さんなのだが、それまでのイメージと違ったコミカルな演技が非常に面白い。

関東近郊の各ローカル局で、昨年から今年にかけて、このドラマのシーズン1からシーズン3(最新シリーズ)を放送していた。私はシーズン3からリアルタイムで見始めた新参者なので、シーズン1やシーズン2まで見られたのは非常にうれしかった。

その中で、ふと目についた女優がいる。

シーズン2で、生徒役を演じていた喜納唯ちゃんである。特にセリフがあるわけではないのだが、教室内の座席の関係でしばしばカメラに映る。その存在に気づいたときから私は彼女のトリコになってしまった。喜納唯ちゃんを見すぎて、他の登場人物のセリフを聞き逃すほどなのだ。

ここに高らかに宣言しよう。

私は、喜納唯ちゃんのファンである。

なぜそこまで、と思われるかもしれないが、理由は単純である。お顔がタイプだからである。実のところ、どのような声なのかもよく知らないのだが、とにかくカワイイ。同じクラスにいたら、私は初日に恋に落ちるだろう。涼しげな瞳、優しそうな表情。今これを書きながら、喜納唯ちゃんの姿を想像するだけで、にやけてしまう。

しかし、こう書きながらも心に一抹のためらいがあるのは事実だ。それというのも、喜納唯ちゃんは2007年7月生まれ。私よりも13歳も年下なのだ。ことし30歳になる私が、ことし高校2年生の女優のファンだ、というのは、憚られるべきことなのではないだろうか。正直なところ、年端もゆかぬアイドルグループなどに熱狂するオジサンたちを、これまでの私は一歩引いた目で見てきたのである。今の私を第三者から見たら、「同じ穴のムジナじゃないか」と言われてしまいそうな気がする。

もちろん、彼らオジサンたちを全面的に肯定すれば、私も救われる。ただ、自分の貫いてきたポリシーを曲げてまで、私は喜納唯ちゃんのファンを押し通すべきなのか、迷っている。

せめて、喜納唯ちゃんが20歳ぐらいになるまで、ファンであることを心に秘めておこうか。しかし、そこまで待っていたら、喜納唯ちゃんがブレイクしてしまうかもしれない。そんなことになれば、初期ファンとしてのプライドがうずく。これこそ、アイドル好きのオジサンと同じ心理なのかもしれないが……。

(文字数:1000字)
☆昨日、『おいしい給食 Season 3』の映画『~ Road to イカメシ』が公開されました。観にいこうかな。

有効に使わせていただきます!