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【workshop】 文庫本をハードカバーにしよう | 『週末でつくる紙文具』 ワークショップ at TEGAMISHA BOOKSTORE

— 製本ワークショップのご案内 — 

2024年2月25日、東京・西調布の「TEGAMISHA BOOKSTORE」にて製本ワークショップを開催します。長らくお世話になっている、わたしの大好きな書店「TEGAMISHA BOOKSTORE」の移転&再開記念です。手紙社オリジナルペーパーを使って、文庫本をハードカバーに仕立てましょう。

ここでは、ワークショップの作例のこまかすぎる解説をしています。開催場所や料金などの詳細、またお申し込み方法につきましては、ページ下のリンクから手紙社さんのオフィシャルサイトをご覧ください。


item

今回は、文庫本を「上製」にします。文庫本というのは、やわらかい薄表紙のついた「並製」ですが、これに芯材をくるんだ厚表紙をつけて、いわゆるハードカバーに仕立て直します。あれれ……『週末でつくる紙文具』といいつつ、文具じゃないですね。まあ、そこは、書店の移転&再開記念ですから。

specification

表紙の平(ひら)の部分は手紙社オリジナルペーパーで、背はブッククロス(製本用に裏打ちされた布)でくるみます。こうして異なる素材を継いでつくったものを「継ぎ表紙」といいます。背は傷みやすいので革や布でくるむのがよく、一方、紙のほうがデザインを施しやすく、しかも安価……そんなこんなで生まれたのが継ぎ表紙なのではないでしょうか(推測です)。だけど、わたしは、こうして背を継いだ佇まいそのものが好きです。芯材は、厚さ2ミリの板紙。背の部分は、フラットな「角背(かくぜ)」に仕上げます。

見返しをつけて、花布(はなぎれ)をつけて、スピン(栞ひも)をつけて。たくさんのパーツが組み合わさって、上製本が完成します。

material

こちらが、表紙に使う手紙社オリジナルペーパー(の、ほんの一部)です。なんと、書店の棚には350種類ものペーパーがずらりと並んでいて、そこからお好みの一枚をお選びいただけます。迷いに迷ってしまいそうですが……愛すべき物語に花束みたいな模様を、元気をくれるエッセイにビタミンカラーを、という具合に、本の世界からの連想でセレクトするのがおすすめです。

ブッククロスは、ブラック、ブラウン、ネイビーなど、合わせやすいベーシックカラーを複数用意します。花布、スピン、見返し用紙も数色から選べますので、組み合わせは自由自在。オリジナルの一冊が完成します。


今回は、お好きな文庫本でつくれますので、愛読している一冊をおもちいただくもよし、当日、書店の棚で本との出会いを楽しむもよし。それぞれに、サイズや厚さの違う本を仕立てることになりますから、自分の本に合わせて材料を断裁するという工程もあり、ちょっと大変です。でも、自分で寸法をだせるようになれば、製本の幅もぐっと広がります。

素材選びをするうちに、そして手を動かすうちに、あなたにとってその本がどんな一冊であるのかが見えてくるかもしれません。製本とは、たぶん、そういうもののような気がします。


● 詳細およびお申し込みは、手紙社さんのオフィシャルサイトにて。



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