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バイリンガル子育てで小児科医に「言葉の発達が早い」と驚かれた1歳児の話

初めての子育てをしている方は、「子供がいつ話しだすようになるか」という疑問を抱いていたり、「我が子は言葉がでるのが遅い」と不安に感じている方も少なくないのではないだろうか。

このnoteでは、「のんびりキリンさん」というネームでおうち英語ブログを運営しながらバイリンガル子育てをしている私の育児記録をベースに「言葉の発達」にかかわる言葉がけの方法をお伝えしようと思う。

思い出話をする前に、カンタンに自己紹介をする。


言語の発育について語ろうとしている私の自己紹介

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私について書いていく。

私は大学・大学院に通っていた頃に英語と教育学、心理学を学び、子供を授かってからは2年半ほどバイリンガル子育てを実践している。

大学在学中にはオーストラリアに6ヶ月の海外留学をした経験があり、言語学や方言学の授業や研究にも参加してきた。

TOEICや英検では特筆できるようなハイスコアは無いものの、人格の形成や思考力の発達に重要な「言語」の習得について、教育的視点と育児経験から役立つ情報を伝えられるのではないかと考えている。

続いて、私の子供が「言語の発達が早い」と小児科医に驚かれた話をしていこう。



小児科医に「言語の発達が早い」と驚かれた時の話

医者

赤ちゃんが初めて言葉を発するのはいつだろう。

私の子供は1歳になる前には単語をいくつか覚えていて1語を声に出すことができていた(と思う)。

1歳3ヶ月頃は「ママ」と言っていたし、1歳4ヶ月頃は「OK」と言っていた。

1歳5ヶ月頃には「パパ」と言うようになっていて、その間「Turn around.」や「Open your hands.」「Kick.」「Splash.」といった指示語も理解できていた。

記録のノートを見ていると、初めての2語文もこの頃で「アイアイった!」(おそらく、バイバイ言った!)といった言葉を言うようになっていた。

(その1ヶ月後には「Here we go.」といったフレーズも英語で言うようになっている。)

そのため、1歳半から2歳の間に小児科を受診した際にかかりつけ医には「言葉の発達が早いですね」と驚かれたのだ。

そのときは、ただのお世辞かなにかだろうと思っていた。

しかし、同時期に生まれた従姉妹の子供と比較しても圧倒的に言葉数が多いと感じたので、やはり医師のいっている「言語の発達が早い」ということも本当なのだろうと思うようになった。

先にいっておくと、言語の発達には個人差があって家庭によっては1歳になっても喃語(あーあーといった意味をなさない言葉)しか話さないというケースもある。

原因は親が提供する環境などもあるが、それ以外にも子供の性格や興味関心など多くのものが影響しているため、気にする必要はない。(ただし、親が改善し続ければ環境は必ず好転するはずだ。)


言語の発達が早かった理由を考えてみる

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私が考える、言語の発達が他の子供よりも早くなった理由は2つある。

1つ目は幼児語を使わなかったこと、そして2つ目はバイリンガル教育をしていたということだ。

それぞれについて話していこう。


1つ目の「幼児語を使わなかったこと」についてだが、私は子供に「まんま」や「しっし」という言葉を使わなかった。

初めから「ミルク」「ごはん」「おしっこ」という言葉で会話をしている。

私が思うに、幼児語は数年で使わなくなるもので、逆に言えば数年後にはかわりの言葉を改めて覚える必要がある言葉だ。

なので、はっきり言って不必要な言葉だと考えていた。

たしかに幼児語は「しっし」「まんま」のように子供が発音しやすい音を重ねてあるため覚えやすく使いやすい。

しかし、幼児語は親子間の会話の中では多用されるが、テレビや絵本の中ではそこまで頻出しない。

親は我が子の可愛さゆえについつい幼児語を使ってしまいがちだが、いずれ使わなくなる言葉なら、はじめから使わない方がよいのではないだろうか。

結果的に私の子育てではムダな言葉のインプットを省き、そのおかげで当たり前の語彙を使う練習に他の子供よりも長い時間費やすことができたのだ。

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続いて2つ目の、バイリンガル教育をしていたことについて話そう。

まず、私の家では、生後2ヶ月からバイリンガル子育てをしている。

1つ目の幼児語を使わなかったという内容にも関係するが、そもそも英語は単語の発音が日本語よりも複雑になるため、日本語のシンプルな表現は耳に入りやすいため2語文もすんなりと出てきたのだと考える。

例えを提示してみよう。

「オムツ替えようね。」

「Let me change your diaper.」

「おなかすいたね。」

「Are you hungry?」

「お風呂入ろう。」

「Let's take a bath!」

このように日英を比較してみると、英語は単語数が多くなるし発話スピードも速くなりがちで、難易度が高いように感じられる。

幼児語に頼らずとも、「ごはん」や「ひるね」「おしっこ」といった日本語も英語と比べればイージーモードになるのだ。(子供にとってはイージーだなんてことはなく、それが当たり前になるのだが)

そして、バイリンガル教育をすると脳内のニューロン(神経細胞)を接続するシナプスという回路が複雑化する。

これこそがバイリンガル子育ての最も大きなメリットだといえる。

そして、英語はフラットな日本語と比較しても、話す際のアクションが大きく会話にも音の強弱が生まれやすい。

そのため、感性が豊かになり言葉を扱うことを楽しいと思うのではないかと考える。

単純に考えれば、英語回路(楽しい遊び)と日本語回路(母国語で思考の基盤)の2つが育つことで脳の発達にも良い影響を与えることが可能となる。

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ここで気になるデータがある。

世界で行われている学力調査(PISA)の結果では、公用語に現地語と英語の2つが定められているシンガポールや香港が上位にあり学力が高い。

国別のGDPなどのデータと各国の使用言語数を比較すれば、純粋にバイリンガル=能力が高いという結論には至らない(能力については国が保障する教育の質や貧富の差なども影響するはずだ)が、それでも赤ちゃんの脳を刺激し活発化させる役割は十分にあると考える。

この2つが私の子供の言語発達に貢献していると思うのは、それ以外に食事や知能トレーニングといったような特殊な配慮をしていないからだ。

ところで、言葉を話すようになってきたら、思考力をフル回転させて語彙力と表現力を高めるチャンスが到来する。

続いて、ただただ子供と会話を楽しむのではなく、話しかける内容を意識すると劇的に子供は変わることを私の経験からお伝えしよう。


2語文を話すようになって意識したこと

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言葉を覚えた時は、そこに次につながるチャンスが潜んでいる。

特に2語文を話すようになったら新しい単語と表現を一気に覚えるチャンスだと考えてよい。

例えば、「ミルクおいしい」といった言葉を言えるようになったら、「ごはんおいしい」「ジュースおいしい」といって名詞を変えることで「○○おいしい」という表現の使い方と、○○に入る名詞のボキャブラリーを増やすことができる。

そして、○○に入る名詞のボキャブラリーが増えてきたら、次は名詞を固定して「ミルクを飲む」「ミルクをつぐ」「ミルクをあっためる」「ミルクを見る」といったように動詞のレパートリーも増やすことが可能だ。

この名詞と動詞を増やすトレーニングを意識すると語彙力も表現力も大きく向上する。

余談だが、「ミルク、おいしいね」が分かるようになれば、形容詞を増やすことも可能だ。

「おいしいミルク」「白いミルク」「あったかいミルク」「つめたいミルク」などだ。

このトレーニングをすると、例えば手をつないだときにも「あったかい手」と伝えればあったかい=ポカポカして気持ちがいいものという認識を習得することができる。


「○○って何?」という魔法の言葉

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2歳後半にもなると「○○って何?」と気になる言葉の意味を尋ねることができるようになる。

ここまでくると思考力がある程度育っていることが分かる。

そして、思考しながら語彙を増やしつつ、意味を考えることができるようになっているのだから面白い。

しかし、大人の提供する「○○って何?」の答えが雑なモノやつまらない応えであっては子供は興味をなくす。

子供が言葉に興味をもつように、思考する時間をのばし深く思考する言葉がけを意識すべきだ。

それができれば、あなたの子供の言葉の発達を早めることに成功する。

何も難しいことではない。

一緒にワクワクしたり疑問を感じてフシギを楽しめばいいのだ。


言語習得の「大前提」に注意する

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最後に、言葉の習得が遅いと感じており不安や心配を抱いている親に向けてメッセージがある。

それは、子供が言語を習得するためにはインプットに徹する無言の時期があるということだ。

母国語であれば大体1年半から2年、第二言語であれば2年ほどの年数が必要だと私の経験から言うことができる。

その間は一方的な言葉がけになるため、成果があるのか不安に感じるだろう。

しかし、インプット量を増やしただけ、たとえすぐに反応できなかったとして子供はきちんと吸収して発話に向けて準備をしているのだ。

効率的なインプットの方法は英語教育をベースに私のブログで紹介しているが、安心できるインプット材料を使って反復練習することである。


おわりに

現在、私の子供は2歳8ヵ月だ。

「○○を□□したら、△△なるね。」といった接続詞を使った2文を扱える。

「頭うったから痛かったね。いたいいた~い(とんでけー)しようね。」と話しかけてくることもよくある。

これもバイリンガル子育てによって言語への興味関心が人より2倍多くなった結果だろう。

おうち英語は、子供の可能性を引き出す魅力的な教育なのだ。

しかし、ムリをする必要はない。

早生まれの子供は、小学生の時に4月生まれの同級生と比べてできることが少ないだろうが、大人になればその差も大きな違いにはならない。

それと同じで、言語の遅れだと感じて心配していることも、中学生や高校生になる頃には大差なく成長しているはずだ。


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【編集後記】

お読みいただきありがとうございます。

EigoPicksでは「です・ます」調の丁寧な言葉を心がけていますが、noteでは私の好きな「~だ・~である」調のちょっと堅苦しい書き方をしてみました。

その分、挿絵を多めに少しでも読みやすいようにまとめてみました。

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