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苦手な人と付き合うには…

仕事もひと段落して、テレビも今ひとつなので、先月に引き続きホテルで原稿を書いています。
少し前に人間関係について話しましたが、今回、面談した学生から同じような質問を受けました。それは、転勤のないことに対する不安でした。

社会人になれば職場に嫌いな人が出来て、転勤がなければ、その人と一生顔を合わせて仕事をすることが、あまりに辛いのではないかという不安。僕自身、さすがにそこまで考えませんでしたが、人間関係を大切にして、会社を選ぶ彼には大きな悩みのようでした。

彼に『これは極論だけど…』と前置きして次のような話をしました。

嫌いな人との関係に悩むのは、100人全ての人間に好かれたいと思っているからでは?
もちろん、無理に嫌われる必要はないけど、誰かを好きになれば、その人が嫌いな人にとって、その時点で嫌いな人候補になってしまう。だから、誰からも好かれる人間は、見方を変えれば、誰からも嫌われる人間と差がないのかもしれない。

人間関係は人生を味わう上で、煙草や酒と同じ嗜好品のひとつだと僕は考えているんだよね。煙草を吸う君ならわかると思うけど、人それぞれに好みの銘柄の煙草があって、違う銘柄をもらっても、何だか吸った気がしないよね。お酒だって、ビール党・日本酒党と好みは様々。
つまり人間関係にしても波長の合う人もいれば、なんとなく気が合わない人がいるのも当然なんだよ。

全ての人と波長に合わせること自体無理なんだ。


まずは波長の合う人と

逆に自分と波長と合う人も必ずいる訳だから、その人達と一生懸命仕事をすればいいと思うよ。それくらいラフな気持ちで人と接していれば、苦手な人ともいつか仲良く仕事が出来るんじゃないかな。はじめから苦手意識を持つと、余計に上手く行かなくなるよ。
ただ、波長の合わない人との付き合いには、思わぬ発見や楽しさも潜んでいるから、人と付き合うのは楽しいんだけどね。

僕のこんな話に一応は納得してくれたようでしたが、人は、出会いや別れの中で、お互いに影響しあって生きているんだなぁって改めて思いました。

『人生』というと話が大きくなりますが、僕はそれは森のようなものだと考えています。小さな木々を人にたとえるなら、適度に距離を置いて、お互いの生き方の中で枝を重ね会い、影響しあいながら、みんなで大きな『人生』を作っている…。

そう考えると、果たして僕が今まで、周りの人たちにどんな悪影響を与えたのか、大きな溜め息が出ますね。

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