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ほぼボッチの窓辺@5話

嫌われ者にも味方がいる

帽子はあちこちから嫌われる

きっと、大勢の逆を行くことが多いからだろう
気が付くと、しばしば少数派になってしまっている

多数派の人たちから見た帽子は
理解しがたい頑固者
はた迷惑な人
同類に見られたくない人
煙たい人
まぁ、そんな感じだろうか

ところが世の中というものは救いがあるもので、そんな帽子にも、慕ってくれる・かまってくれる大切な人たちがいる

今日も、ある友人たちが、久方ぶりに帽子を訪ねて来てくれた

共に、両親や友人が作ってくれた夏野菜を使ったカレーを戴いた

久方ぶりでも共に食事をすると時間の溝は一瞬で埋まってしまうから不思議だ

帽子たちの祖先は、共に食事をする人たちを家族と呼んだんだそうだ

帽子たちの身体は食べ物で養われているから、同じ食べ物を食べた人たちは、根っこを共有した身体で生きている仲間だという想いがあったんだそうだ

おそらくそれは、無意識の領域で、帽子たちにしっかりと根付いている

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