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【主婦勉!】守護聖人〜イタリア編②〜

●フィレンツェ
花の都フィレンツェ。

14〜15世紀頃にはメディチ家が権勢を振るい、
その支援を受けて数々の天才たちが腕を競い、
ルネサンス芸術が花開きまくった場所。

そのフィレンツェの守護聖人が
サン・ジョヴァンニ
聖ヨハネという呼び方の方が有名かも?

この方はイエスの直弟子で、
十二使徒のうちの一人。

兄はあのホタテの聖ヤコブで、
そのお兄さんや他のペテロという方と並んで
特に地位の高いお弟子さんとされているそうだ。

キリストの言行録である
"福音書"(の4つある中の1つ)を
書いた人とされている。

ちなみにトリノやジェノバの守護聖人も
この方です。

●ベネチア
言わずと知れた水の都。アドリア海の女王。

そしてベネチアといえばサン・マルコ広場。
なんといってもサン・マルコ大聖堂。
時々高潮で水没したりしてるあそこだ。

この高潮被害は、気候変動の影響などもあり
近年頻発していて、かなり問題になっている。

特に去年は
この50年で最も深刻な被害があったとのことで、
世界的な観光地だけに対応が急がれているが、
経費の高騰や、汚職問題などもあり、
なかなか思うようには進んでいないらしい。

経費の高騰もさることながら、汚職問題って…。
本当に人間はどれだけ愚かなのか。


というわけで話を戻すけれど、
ベネチアの守護聖人は
"サン・マルコ広場"でもううっすらおわかり、
聖マルコです。

9世紀に
ベネチアの商人が
アレキサンドリアから
聖マルコの聖遺物をここに運んできたことで、
彼はここの守護聖人になったと。

運んできたといえば聞こえも悪くないけれど、
実際は...?盗...んだ...という噂もチラホラ...?
ムスリムに奪われることを恐れて奪還した、
と言えばカドが立たない...のかな?

ちなみにマルコは生前、
ベネチアを訪れた際、
天使に
「ここにあなたを祀る町ができるだろう」と
予言されていたそうだ。
さすが。ぬかりなし。

そんなこと言われちゃったら
よーし、なんか爪痕、残しちゃおっかなー!
とかなんとか言って
腕ブンブン振り回したりなんかしちゃって
恥ずかしいくらい張り切っちゃうよね!とか
私のような凡人はついつい思っちゃうんですが、

やはり聖人ともなるお方は
そんなこと言われても
「そうですか(すーん)」
て感じでやり過ごすんですかね、やはり。
そんなことより、救済です、的な。

でもまさか自分が死んだ時に残したものが
奪還したりされたりして、
そういうことを経て祀られることになるなんて
想像もしてない気がする。

で、ちなみに
この聖マルコを象徴するものが
"有翼の獅子"だそうで、
それはベネチアの旗のモチーフにもなっている。

ベネチア

うむ。
勇しく、カッコいい。

ちなみに
なぜ聖マルコの象徴が有翼の獅子なのか。

こういうことも気になる。
なので調べる。

でもなんかちょっと
ややこしい感じなので、
極力シンプルにまとめると、

まず、
キリスト教の聖書、
いわゆる「新約聖書」には
4つの正典「福音書」が納められている。

出た。
また出てきた「福音書」。
さっきのフィレンツェの守護聖人の聖ヨハネも
福音書を書いた人として出てきた。

新約聖書とは、
27の文書の集合体であり、
その中の4つが「福音書」なのだ。

「福音書」の内容とは、
イエスの言行録のようなものである。

その4つの福音書はそれぞれ違う人が書いている。
・マルコ福音書 ←ベネチアの守護聖人
・マタイ福音書
・ルカ福音書
・ヨハネ福音書 ←フィレンツェの守護聖人

そして後世、
この4人の福音書記者たちはそれぞれ、
3種類の動物と、
一人の人間の姿で表されるようになる。
それによると、聖マルコは獅子にあたるのだ。

・マタイ ー 人 (天使)
  人間としてのキリストの誕生

・マルコ ー 獅子
 キリストの復活

・ルカ ー 雄牛
  十字架で刑死したキリストの犠牲

・ヨハネ ー 鷲
  キリストの昇天

これは、
旧約聖書のエゼキエル書に記されている、
預言者エゼキエルが幻視した天使的存在や、

新約聖書 ヨハネの黙示録に記されている、
預言者ヨハネが幻視した
4種類の天使的存在の記述などが
起源にあるとされているようだが、

うむ。
いろんななぜ?がまた湧いてくるが、
素人には難しそうなのでやめとく。

エゼキエル書って初めて聞いたし、
黙示録と言えばおなじみ
「地獄の黙示録」しか知らない。
なんかすごく怖そうなイメージしかない。

どうして4つある中でマルコは獅子?
とかあるけれど、

ふんわり調べる限りでは、
それぞれの福音書記者は
そのキリストの昇天とか、復活とか、
そういう出来事に関わっていたか
なんらかのちなみがあったようで
なんとなく適当に当てはめてみた、では
もちろん無いようだ。

というわけで、
ベネチアの守護聖人については
ここまでにするけれど、

個人的に、
守護聖人とは全然関係のないところで、
なぜベネチアは、アドリア海の"女王"なのか。
"大王"でも"王"でも"王子"でもなく、
"女王"なのか。

が、すごく気になるので、
次は守護聖人から少し離れて
その理由を探りたいと思う。