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【主婦勉!】アトリビュート〜十二使徒 その他の人達①〜

7番目トマス 
8番目マタイ
9番目小ヤコブ

十二使徒の皆さんをつかまえて
"その他の人達"というのは
いよいよ失礼だとは思いつつ...
すみません。

今回は
このお三方をまとめてさっくりご紹介。

【トマス】
機関車トーマス好きの息子を持つ親としては
「いつもお世話になってます!」て感じで
勝手に親近感が湧いている。

でもまたの名は「ディディモ」。
お強そうなお名前で...w

彼はとても猜疑心が強い人だったようだ。

イエスが復活した時、
手や脇腹にある傷痕を弟子達に見せて、
自分は本当に十字架にかかって処刑された
イエスであると
弟子たちに証明したそうだ。

しかしこの場にいなかったのがトマス。

仲間からその話を聞かされても
「いやいや、ないでしょ。
死んだ人が復活でしょ?ないない。
そんなの自分の目で見て、
その傷にも触れてみないと信じられない」と
これまた真っ当なことを言います。

それから数日後、仲間とトマスの前に
またもやイエスが現れて言います。

「私の傷に触れてみなさい。
信じないものではなく、
信じるものになりなさい」と。

それを見たトマスはようやく
イエスの復活を信じます。

そんなトマスにイエスがピシャリと一言。

「私を見たから信じたのか。
見ないのに信じる人は幸いだ」と。

ひぃー!お小言ー!

要は見ようが見まいが
神はいるんだから
信じろ
ってことなのかな。

でも他の弟子も傷痕を見たから
信じたんじゃ...?


また、聖母マリアが亡くなった時、
トマスが葬儀に駆けつけると、
ちょうど
聖母マリアが昇天していくところだった。

そんな昇天していく聖母マリアに
なぜかトマスは
「マリア様ー!聞こえますー?
昇天した証拠、何かくださいー!」と
頼みます。

「え?今?
見ての通り昇天中の今?それ言う?
えー?んーっと困ったな、
じゃあこれあげるわ、帯、腰帯!
これしかないから、ほら、投げるよ!」  

と言って(ないけど)、
聖母マリアはトマスに腰帯を与えたそう。

そしてその後
聖母マリアが昇天したことを
仲間に話すのだが
今度は自分が誰からも
信じてもらえなかったと。

で、しょうがなくその聖帯を見せて
やっと信じてもらえたそうだ。
腰帯もらっといて良かったねー。

そんなトマス、
最後は槍で突かれて殉教なので、
アトリビュートは槍です。

あとは大工だったのか、三角定規。
でもだいたいは槍でOKです。
そして、イエスの傷口をホジホジしそうに
なってる人がいたらその人もトマスです。

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ラ・トゥール
≪聖トマス(槍を持った聖人)≫

槍めっちゃ握りしめてるぅー!
これで死んだというより、
「今から一緒に殴りに行こうか〜」byチャゲアス
の世界です。槍で。
怖い。人殺しにしか見えない腐った心で
本当にごめんなさい。
でも聖人とは思えないくらい怖い。
誰か彼の心の闇を救ってあげて?

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ベルナルド・ストロッツィ
≪聖トマスの懐疑≫

めっちゃ疑ってるやん自分w
ホジホジどころか指突っ込んでしもとるし。
誰が貯金箱や!

とか言ってます。(言ってません)

【マタイ】
すみません、
十二使徒で兄弟二組かと思ってたら
もう一組いました。
マタイ&小ヤコブ兄弟です。
覚え方は...「マーヤ兄弟」?まんま?

この方、もう何度も出てきている
福音書を書いた4人のうちの一人で、
その中だと「人」にあたる人です。
ってなんだそれ笑
どんな説明だ。

マタイさんは徴税人だったそうなんだが、
収税所の前を通りかかったイエスに
スカウトされ、弟子入り。
その日のうちにイエスや弟子たちを招いて
宴会をしたそうだ。

この当時、ローマの税の徴収方法は
徴税人に一任されていたそうで、
そうなると当然徴税人は
脅したりなんだりして人々から
たくさんお金を巻き上げて、
余分を自分のポケットマネーにする。

なので徴税人という仕事は
欲深い人がなるものだと人々から
忌み嫌われていたそうだ。
まぁそりゃそうだわね。

それに当時ユダヤ人は
ローマに支配されていたので

ユダヤ人がローマの手先となって
ユダヤ人からお金を巻き上げる
→裏切り者!
になってますます嫌われるという構図。

こんな人がイエスの仲間に入って、
もちろんイエスの弟子たちからは
文句があがる。

「なんでこんなやつと一緒に
ご飯食べなきゃいけないんだ!」と。

そこでイエスはいうわけです。
「私は正しい人を招くためではなく、
罪人を招いて悔い改めさせるために
来たのです」と。

ざ、罪人扱い...
辛辣...

マタイも自分は罪人だと思っていたのか、
これで救われる!と思って、
財産も何もかも投げ打って弟子になり、
嬉しさのあまり宴会へ、ってことになるのだ。

マタイは福音書に自分のことを
「徴税人マタイ」と正直に書き、
自分の罪や過ちを隠さず認め、
イエスとの新たな人生を選び、
それまでとは全く違う自分になる。

そして師の教えを書き残すという
(本当にマタイが書いたのかどうかとかいう
真偽の程は置いとくとして)
偉業を経て、
今は崇敬される人になっている、
というところが、
恐らく宗教的にも人の心を打つのだろう。

イエスの昇天後、宣教していた地で、
その地の王を激怒させてしまい、
剣で刺され殉教。

アトリビュートは
徴税人を表す金貨や財布、
もしくは福音書記者ってことで、
本やペン。

でもどの絵も結構ごちゃごちゃしていて、
おー、これ!っていうのがなかなか難しいです。

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カラバッジョ
≪聖マタイの召命≫

まさにマタイが
今イエスにスカウトされている
まさにその瞬間を切り取った
カラバッジョの傑作なんだが、

長らく、この真ん中で
自分のことを指差して驚いている風の
黒い髭の男性が
マタイだと思われていたらしい。

でも私にはこの指は一番左、
指差されていることにも気づかず
必死で金勘定をしている若い男性に
向いているようにしか見えない。

と思ったら、最近はやはり
この若い男性がマタイなんじゃないか説が
有力だそうです。


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レンブラント
≪聖マタイと天使≫

まさにペンと書物ですね。
教養のある人という感じがする。
 
イエス渾身のスカウトにも気づかず
お金に夢中だったあの日に比べると
随分と立派になられたわね...

【小ヤコブ】 
小ヤコブと言っても
小さかったりするわけではもちろんなく、
あくまで先の大ヤコブとの区別のため。
ちなみに弟子になった順だそうです。
ジャニーズでいう入所が早い方が
先輩ルールみたいなやつだな。

この方先程のマタイさんと兄弟です。

この方で有名なエピソードとしては
とにかくイエスにそっくりだった
ということみたい。

裏切り者のユダは、
イエスを捕まえようとしている
ローマ兵を連れてきたとき、

そのローマ兵が間違えて
小ヤコブを捕まえないように
わざわざイエスに口づけをして
ローマ兵に「こっちがイエスだよ」と
知らせたというエピソードがあるくらい、
似ていたようだ。

この人相当ストイックな人だったみたいで
お酒や肉なども断ち、
なんとお風呂にも入らず、
膝にコブが出来るほど熱心に
祈りを捧げていたそうだ。
お風呂入ってないと、
加藤茶に怒られちゃうぞ!(古)

神道はとにかく
神と相対する時は
清め清めてって感じだけど、
キリスト教はそういう概念ないのかしらね?

そしてイエスの昇天後は
他の弟子と同じように
宣教していたわけだけれども、

最期はいろいろあって
異教徒のいる神殿の屋根から突き落とされ
石打にされ、
それでもまだ人々のために祈っていたため
最後は棍棒のようなもので頭を殴られ
亡くなったそうです。

もうメッタメタっすね。
容赦も情けもあったもんじゃないっていう。
そんな状態で人のために祈ってたら
普通もう助けたりしない?

なのでというのもアレですけど、
彼のアトリビュートはずばり棍棒です。

なんというか、もう...ネタ?

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ジャック・カロ
≪小ヤコブ≫

うむ。バットだな。これは。
棍棒ってもうちょっと
50cmくらいのやつかと思ってたけど、
もうバットよこれは。
これで頭殴るって、
もう割るつもりよね。
まさか死ぬとは思いませんでした、が
通用しないやつです。