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韻文

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#数学

詩「f(x)=-|x^2-2|」

溶けていくの、私 あるいは、放物線の動揺 抜け出せないの、私 どうして、絶対値の宿命 セイの値、とれない どうしても下に凸 それならいっそ、微分して 調和しようか? 単調増加の過去 尖っているの、私 それなら、導関数の限界 誤魔化せないの、私 いつでも、極大値の不在 接線、寄り添いたい ことごとく判別式、負 それでもずっと探してる 迎合しようか? 微分係数の記憶 仮初めの定義域 場合分けしたけれど 交わる関数も無いし 私は微分不可能 こんなことばっかり考え