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僅か1ヶ月で別れた話②回顧編

※①を読んでからの方が話がわかります👆🏻

別れ話、というか相手から別れの意思を引き出す話は自分から、会って直接したかった。でもやはりAは会うのさえ厭うているのだ。朝か帰りに意を決して切り出せばよかった。自分のどこがだめだったのか今後の参考のために聞きたいが、そんなことをしたらもっと気色悪がられるし、絶対答えてくれないし(どこがだめとかではなくとにかく好きになれないみたいなことだろう)、何よりAはもう自分とは一切かかわりたくないのだ。当然どんな話であれLINEするのも嫌なはずだ。

前にも触れたが、実は付き合ったその日から本当に相手に好意があったのかやや疑問に思う節はあった。まずLINEのトークを全然長くしようとしない。すぐ終了してしまう。好きであることを示唆するメッセージも送ってこない。そして実際に会って会話するときも口数が少ないし、一方的にこちらから喋っている時間の方が圧倒的に多い。そして仕事の行き帰りはともかく、デートで並んで歩いているときもカップルにしては距離がある。手も繫げる雰囲気ではなかったし相手も全く言ってこない。そして遊ぼうとか会おうとか全く言ってこない。会えなくても全く寂しがらない。Aは最初から自分に対して本当の好意は抱いていなかったということだ。これが真実である。ここで自分が中学3年の頃好きでもない相手から告白されて断るのが忍びなくて付き合ってしまったことや、小学3年の頃嫌いな女子といやいやながら頑張って愛想よく接していたこと、大学1年の頃やっていけるかどうか全く考えずその場のノリで応援団に入団してしまったこと、高校の時自分にしつこく言い寄ってきた女に無理して愛想よく接していたことを思い出した。いずれも相手にしている間は苦痛で、長続きしなかった。そのときの自分と同じ気持ちをAに強いていたということだ。Aにしぶしぶ身を強いて自分との付き合いを1か月間続けさせしまい本当に申し訳ない。それが何よりもつらい。自分は本気で好きだったのに、相手は本心を騙して自分の気持ちに応えようと懸命に演じていたに過ぎないのだ。こんなみじめなことがあるか。それを序盤で悟れなかった自分が鈍感すぎて絶望する。

今回の交際における相手の気持ちの変遷(推測)を総括すると、まず告白前の一週間、つまり初めて遊んだ5月29日から告白する6月5日の途中までは自分に好意があるという確信があった。しかし6月5日の告白したタイミングか、あるいはそれより前のいずれかのタイミングで自分への好意が冷めた。告白されたことで冷めたのか、それより前に冷めるようなことがあったのかは定かではない。しかし付き合っている期間一貫してAは余への気持ちに違和感を抱き続けながら大なり小なり無理して関係を維持させいたのは間違いない。LINEや対面での会話に表れていた。付き合って20日ほど経過したころ、すなわち最後に遊んだ6月26日の後からもうかなりAの心は離れていった。土日遊べない、一緒に帰ろうとしない、ついには朝でさえ時間をずらしてきた。もう崩壊寸前であることは火を見るよりも明らかだったが、自分は限りなく低い可能性に賭けてAへの好意を示し希望を抱き続けた。もし飲み会のタイミングが違えば、こちらから相手の意向を問うこともできたかもしれない。ただそうなっても自分の体面云々の問題で、別れるという事実やそれに対する自分のダメージは変わらなかっただろう。相手も神妙なトーンで別れたい意向を話してくるのは間違いない。本当は円満に、これからは友達として普通に接していきたかったが、Aにも罪悪感を与えてしまったようで真剣な謝罪の言葉で実際の別れ話が終わったから、もう付き合う前の関係に戻ることはできない。部署の関係上、嫌でも1か月に一回は接することになるが、気まずさの極みだろう。

覚悟はしていたがやはり非常に辛い。それは何より今でもAのことが好きだからであるし、もう一つは自分には男としての魅力がないのだと自信を喪失してしまったからだ。Aで1か月で終わるなら、間違いなく他の女性とだって絶対に長続きしない。Aを貶しているのではない。Aは普通にいい子で自分にはもったいない子だ。自分は、研修中はリアルで、勤務中は職場のネットワークの同期メッセージボード上の書き込みで、はっちゃけたことをしていたが、それでもこんな自分を受け入れて付き合ってくれる人がいて、本当に幸せだと思っていた。逆にこんな自分のことを好きになってくれたのだから多少はっちゃけたことをしてもなんでも受け入れてくれるだろうから大丈夫かなとか傲慢な考えもあった。そんなことはなかった。やはり正常な人間と付き合いたいというのが一般的な人の考えだ。

心臓が鉛のように思い。ジェットコースターに乗った時は心臓が飛び出そうになるが、今は逆に心臓が内側に押さえ付けられて苦しい感じだ。なにもやる気が起きない。忘れるために今回のことは考えないようにしたいが、そう思うほどどうしてもAのことが頭に浮かんできてしまう。いつもなら平気でやる筋トレも力が入らずかなりしんどかった。いつもなら集中して読める新聞の内容も頭に入ってこない。不貞寝したかったが寝すぎて寝られない。気持ちは泣きたいが涙が出ないのが逆にもどかしい。こういう時は思い切り泣いた方がすっきりするものだ。ただし何の解決にもならない。フラれた翌日ふと涙が出てきたが、すぐ終わってしまった。食事がのどを通らなかったがそれは前日の飲み会で飲み食いし過ぎたからというのもある。なぜならフラれた翌日の朝にはもうお腹が苦しいくらい腹が減っていたから。唐突に戯言かまして申し訳ない。

続く

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