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福島第一原発 ALPS処理水の海洋放出について

2023年8月24日、東京電力福島第一原子力発電所のALPS処理水の海洋放出が始まってしまいました。政府はALPS処理水は安全だとしていますが、本当でしょうか。今回の記事では、2023年6月23日仙台での山本太郎さんの街頭演説を文字起こししました。

山本太郎:
「処理水」と呼ばれているものは「トリチウム水」とも呼ばれます。でも、あれはプロパガンダなんです。問題があるのがトリチウムだけという風に思わされるでしょ? でも違うんです。

「汚染水」。タンクに入っているものは、210 種類もの核種が入ってるんです。そのうち、ALPSで除去できるものは60種類程度なんです。でもそれは全部なくなるわけじゃないんです。減らすことができるって言われてるだけなんです。で、放出するとき、海に流す時には、もう一度、どれぐらい汚染されているのか核種の測定が行われるんですけど、30種類に限定されてるんです。つまりは、理論的に210種類もの放射性核種が入っているタンク、これを処理した上で海に流す時には30核種しか調べてない。どうして調べない?

(国は)「調べなくても大丈夫なぐらい低いから問題ないよ、基準値以下だから」って言ってるんです。でも、そんなことないんです。そんなことない理由、なにかって言ったら、後々、1/100以下ではなくて1/10もあったよって言われるような結果も、途中で覆っていることもあるんですね。つまりなにかって言ったら、今、海に流しちゃダメ。技術がちゃんと発達して、しっかりと除去できるまで待つ。待ってる間はこの放射性核種っていうのは、これ日に日に時間が経つごとに力が弱まっていくんですよ。自然減衰していくから。それを待った方が いいんです。

今すぐ海に流す合理性なんてどこにもない。合理的だっていうのは、これだけの事故を、なかったことに、終わらせたことにできるっていう、むこう側の理由なんですよ。だから地元、反対してるんです。

でね、基準。海に流していい基準は、飲料水基準になってるんです。水飲む基準。でも、あの港湾のところで毎日あの水飲む人なんていないでしょ? だから飲料水基準で測っちゃダメなんです。じゃあ、なにで測らなきゃいけないかって言ったら、これは海の中でどれだけ濃縮していくかってことを考えなきゃダメなんです。海洋生態系。海の生き物に対してどれだけの影響、蓄積があるかってことを考えて、流すか流さないかっていう議論しなきゃダメなんです。どうしてか? 水、流します、同じ場所から数十年にわたって。それによってプランクトンがまずそれを体内に取り込む。プランクトンの体の中で濃縮される。それを小魚が食べる。小魚が食べることによってさらに小魚の体内で濃縮される。さらにそれよりも大きな魚がその小魚を食べて体内に濃縮される。食物連鎖。この食物連鎖の中で次々に濃縮していくっていう作業があって、最終的な捕食者って誰なんですか。人間ですよ。

トリチウムだけじゃない。様々な核種があって、それを海の水で希釈してやろうぜっていう政策なんですよ。それによる自然環境への、海洋環境への、そのリスクっていうのは誰にもわからないんです。だから反対されてるんです。世界からも。PIFのやつ見せてくれる?

えっとね、太平洋諸国の、いろんな会議体があるんですけれど。海洋汚染に対して、当然日本とも繋がってるわけですから、ね、これ、やめてほしいわけですよ。で、東電に対して様々なデータを求めるんだけれども。(スライドみつつ)こちらですね、太平洋諸島フォーラム(PIF)というようなものがあって、専門家パネルにはこの放射性物質に関しての被害だったりいろんなものの専門家がいるわけですよ。で、この人たちが言っていることはなにかって言ったら、日本政府とも話し合いをしてるんですけど、科学者とは一度も話すようなタイミング持てなかったって。聞いてることに対して全く答えてないっていうことを言い続けてるんですね、この人たち。

なにが言いたいかってことですけど、国内民は騙せても外国は騙せないんですよ。で、要は国際原子力機関みたいなところからお墨付きもらってるっていう話をしてるんですけども、間違いなんですよ。彼ら(IAEA)が原発推進なんです。原発推進の機関からお墨付きもらったってどうしようもないんです。どうしてかっつったら、事故があった時にはさらにそれを流せることになる。彼らにとってもこれから原子力を進めていく上でそれはプラスなんです。今回日本から汚染水が流せるって事になってしまったら、それ以外の国々でも流せることになっていくんですよ、先々。だから、ある意味でこの福島の事故を利用したいというような原子力村は確かに存在するってことなんですね。

(スライドをみながら)このPIFの専門家たちからの指摘です。(提供された)データの質と量が不十分であり必要な構成要素を含んでない。不完全。一貫性もない。東電と日本政府から与えられたこのPIF専門家たちへの情報提供っていうのがこのようなものだったと。海への放出の必要性を判断するに足りなすぎると。貯水タンクの複雑さ、巨大さという特性を考えると、これまで行われたALPS処理水テスト量では適切で十分な結果が得られないと。貯水タンク内のわずかな一部分がサンプルとして抽出されている。ほとんどのケースで共有されているデータ内で抽出されているのが64の全放射性核種中たったの9種のみ。

海外の専門家には嘘がばれるから情報を出さないようにしてるわけですね。(国内では)とにかく騙しながら、「トリチウム水です、問題ないです、知ってください、皆さん」っていうプロパガンダだけ国内でやって、流しても大丈夫だと思わしてる。刷り込んでる。でも海外の専門家は決してそれでは騙せないってことなんですよ。IAEAだけでしょ、流していいっつってんの。でもそれさえも原子力機関だってことです。はい。

(PIFの指摘をまとめたスライドをみながら)東京電力による測定プロトコル、手順は統計的に欠陥のあるものであり偏りが見られる。そして先ほど私が言った生態系の話、生態学的影響や生体濃縮に関する考察が 著しく欠けており予測されるリスクについての信頼に足る根拠が見当たらない。

これ、無理やり日本側が強行しちゃったとしたら、後々問題になる可能性、非常に高いんですよ。これ、強行しちゃダメなんですよ。世界からさらに信頼を失うことになる。この汚染水をため続けてたとして何が不都合がある? 置く場所がない? 置く場所だらけですよ。中間貯蔵施設って言われるものだって、まだまだ土地はあるわけでしょ。どうしてそんなに急ぐの? 地元嫌がってますよ。

で、国が言うことは何か。「風評被害を広げないように頑張る」って。違うんだよ。お前ら(国)がこんないい加減なことして海に流してる。「実害」でしかないんだ、これは。騙されちゃいけない。そこに対してやっぱりブレーキをかけなきゃいけないんだけれども、おそらくこれは流されることになるだろうと。おそらく数十年単位のプログラムになるので、これはもう政権交代してでも止める以外はない、そう思ってます。


政府の説明にない話が沢山でてきましたが、あなたはALPS処理水を海に流していいと思いますか?

れいわ新選組の声明も是非お読みください。 


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