
七夕に降る雨を催涙雨と呼ぶらしい
最近、雨が多い。雨が続く日は、どうしても気分が憂鬱になるから、文字通り気分を晴らすために、することが二つあります。
音楽を聴くことと、物語に浸ること。どちらも雨をテーマにしたもの。
まさしく晴耕雨読で、昔の人の感性とワードセンスは本当にすごい。晴耕雨読をしたいけれど、雨でも仕事はあって、”読”はできないので、雨の休みの日こそ。。。
そんな中とある作品の中で、雨に種類があることを知りました。
有名なのは、「梅雨」とか「五月雨」とか「通り雨」とか「霧雨」とか「夕立」とか。
時期的なものや、降っている雨の様子から名付けられる見たいですが、興味を持って調べてみると色々ありました。
・叢雨(むらさめ)・・強く降って止む雨
・香雨(こうう)・・良い匂いのする雨
・青葉雨(あおばあめ)・・初夏の青葉に降り注ぐ雨
・白雨(はくう)・・白く見える雨
・静雨(せいう)・・静かに降る雨
・漫ろ雨(そぞろあめ)・・小ぶりだけれどいつまでも降る雨
・迅雨(じんう)・・急に強く降り出した雨
・愁雨(しゅうう)・・秋から冬に降る、人を悲しませるような雨
※参考: https://yzkzk365.com/2018/06/06/rain-words/
こんな感じで100種類ぐらいあるらしい。
特に面白いのが「愁雨」
秋から冬の寒くなる時期に降る雨は確かに悲しさがありますが、こういう人の感情とかが反映されているのが面白い。
秋から冬でなくても、なんとなく悲しい感情になる雨は愁雨かもしれないし、その背景には、多分、その要因となっているものがあって、雨がフックとなって、それが映し出されている感覚になる。
昔の日本人の感性はとても素敵で、何で雨にこんなに沢山の種類をつけたのだろうかと、ふと思う。
エスキモーが雪を表す言葉を100持っていて、それは彼らの生活に必要だからとかの説もあって、雨もそうなのかもしれないけれど、多分真意は、もう少し単純なのではないかなと。
もしかしたら、雨が続くのが憂鬱で、一つ一つの雨に名前を付けて楽しんでいた、せめてもの、気分を晴らせていたのかもしれません。
ちなみに、七夕に降る雨は「催涙雨」、七夕前日に降る雨は、「洗車雨」と呼ぶらしい。
七夕前日の雨は、彦星が織姫に会うために使用する牛車を洗う水。
催涙雨は、一年に一回しかないその日に雨が降って会えなくなった、織姫と彦星が流す涙のよう。
ただ実は続きがあって、川が渡れなくて悲しんでいる2人の元に、どこかからカササギが飛んできて橋となってくれた。その結果、2人は会うことができたと言います。
明日は催涙雨となりそうだけれど、苦難があって、簡単に会えないからこそ、出会えた時の喜びって、その分増すんだろうなとか思ったり。そう考えると、雨も苦難も悪くないかなとか思ったり。
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雨をテーマにした物語は色々あるけれど(好きなのは『言の葉の庭』とか)、最近見た中で、心に響いたのが、『恋は雨上がりのように』。
陸上部のエースだったが怪我で走ることをやめてしまった橘あきら(17歳)と、小説家になる夢を諦めた過去を持つあきらのバイト先、ファミレス「ガーデン」の店長・近藤正己(45歳)の恋の話。
恋が中心だけれど、友情とか、夢とか、青春とか、色々考えさせられる。
"胸が熱くなる瞬間を、本当は誰だって待ってる──"そんなコピーが素敵。
各話のタイトルが、まさしく雨の名前になっていて、その話のテーマを表しています。
#雨 #アニメ #仕事 #七夕