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呪術廻戦が『鬼滅の刃』を超えると期待される理由

「週刊少年ジャンプ」で連載中の漫画『呪術廻戦』の人気が凄まじい。本作は、高校生の虎杖悠仁(いたどり ゆうじ)が“呪いの王”の魂を身に宿してしまったことをきっかけに、呪いとそれを祓う呪術師との戦いに巻き込まれていくダークファンタジーだ。

『呪術廻戦』が持つ2つの魅力

『呪術廻戦』の魅力は、大きく分けて2つあるとクロさんはいう。

 「まず、ジャンプの過去作へのオマージュが詰まっているんです。例えば、絵のタッチや主人公のキャラ設定は『BLEACH』に似ており、男性の師匠に男2人・女1人の弟子がいるのは『NARUTO』と同じ。呪術の技の複雑さも『HUNTER×HUNTER』に通じるものがあります。

 だから、これらの作品が好きな20代後半から40代の男性たちを中心に刺さっているんです。過去作から影響を受けていることは、作者の芥見下々さん自身も公言しています。28歳の彼が、これまでのジャンプ作品の要素を現代的に昇華させているのが『呪術廻戦』だと言えます」(クロさん、以下同)

 そして、もう一つの魅力は、「難解さ」。

 「『呪術廻戦』に登場する“技”は仏教や神話、物理学的な法則からインスピレーションを得たものなど、『鬼滅の刃』のものもよりずっと複雑です。伏線も多いので、アニメや本誌で気になったところを知りたくてコミックを読み込む、という人も少なくありません。解説・考察のしがいがあることから、YouTubeの解説動画も他の作品より多い印象です」

 ふつう、難解であれば読者は離れていくと思うが、その難解さゆえに解説・考察の動画やサイトが多数つくられ、それによってまたファンが増えていく現象も起きているという。

アニメオリジナルの面白さも!


また、アニメオリジナルの表現も原作ファンを楽しませているようだ。

 「例えば、花御(はなみ)という呪いが具現化した『呪霊』のキャラクターがいるんですが、そのキャラクターが話す言葉は原作では文字化けのように書かれていて、何を言っているかわからないんです。ただ、その場にいる人は花御の言っていることはわかる、という設定。

 それをアニメでどう表現するのかと思ったら、声が雑音のような音になっていました。ああ、こんな感じかと思ったら、誰かが声優のセリフが逆再生されていることに気づいて、そのことが瞬く間にSNSで拡散され盛り上がりました」

 

“声”といえば、自らの言葉が呪いの武器となる「呪言師」の狗巻棘(いぬまき とげ)がアニメに登場した際も大きな反響があった。

 「狗巻はイケメンキャラで女性人気が高く、その声優の内山昴輝さんもイケボで女性に人気なんです。ふだん、狗巻は言葉に呪いがかからないよう、『シャケ』『おかか』などおにぎりの具の名称でしか会話しないのですが、『動くな』と呪いを発動したときの声がイケボすぎてSNSで大盛り上がりでした。

 イケメンキャラには五条悟という“最強の呪術師”もいます。彼はふだん目を隠しているんですが、初めて目隠しをとった時もその顔の美しさでSNSでは五条祭りが起こりました。五条悟の声優も女性から人気の中村悠一さんです」

 上記の時、いずれも「#狗巻棘」「#五条悟」がTwitterでトレンド入りしている。イケメンキャラを人気のイケボ声優が演じることで、アニメ化を機に女性人気も高まっているようだ。

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