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俺と村ゲー(凋落編)


前回の記事はこちら。


この記事は上記の記事の続きです。まだ読んでない場合は先にそっちを読んでください。



Travian(6) 2村目取得!

さて、周囲を略奪しまくりとんでもない速度で成長しているreinohito村だが、ついに2村目が見えてきた。

Travianでは十分に村が発展すると「開拓者」というユニットを使って2つ目の村を取得することができるのだ。
もちろん大量の資源を消費するが、略奪収入があるので問題ない。周辺10マス以内は全て俺の狩場だからな。

テストサーバーでは開拓者どころかカタパルト作成までも行けなかったので、ここから先は完全に未知の領域だ。
知識が無いのでインターネットでぐぐる。情報が少ないがいくつか見つかった。

「1つ目の村が育ちきってから移民しよう」
「2つ目の村は、最初の村のすぐ近くがよい」
「いきなり大農場※を取るのはオススメできない」

※大農場…普通の村と違って、穀物だけを大量に生産する特殊な地形

なるほどなるほど。やはり参考になるのは先人の知恵だな。よし。

これらのセオリーを…俺は完全に無視した。
開拓者が作れるようになるとすぐに、15マスほど離れた大農場を取得したのだ。

なぜか?理由はいくつかある。

まず、選んだ場所の立地が素晴らしかった。
大農場はそこそこいろんな場所にあるが、その大農場は「穀物生産量+150%」のボーナスを付けることができた。これは理論上最高の数字である。

また、「2村目はこうするとよい」という情報のほとんどは「一般的なプレイヤー」向けに書かれたものであり、俺のようなトップクラスのプレイヤーには当てはまらない。Travianを一番理解しているのは俺だ。

そして何より、ここを取ったら話題になると思った。

予想通り、俺が2村目に150%大農場を取得したとき、2ちゃんねるは大騒ぎになった。

穀物生産量というのは養える兵士の人数に直結する。つまり、俺のような好戦的で強大なプレイヤーが大農場を取得するというのは「これから大軍団を作りますよ」と宣言しているのと同じだ。

2ちゃんねるで「ヤバいことになった」と騒がれているのを見て、俺はニヤニヤしていた。これだけでも頑張った甲斐があるというものだ。

(余談だがこの「2村目に大農場」は、その後のTravianにおけるセオリーとして定着した…と思う)

このあたりで、ゲーム開始から2~3週間くらい経過していた。
そしてここまでが、俺のTravianにおける全盛期だった。

Travian(7) 気付き

略奪でブイブイ言わせて成長してきた俺だが、ここにきて問題点が浮かび上がってきた。

まず1つ、略奪先がどんどん消えていく。

どうやら2週間くらいゲームにログインしていないと、その村は消滅してしまうようだ。
また、自分でアカウント削除の手続きをすると、3日くらいで村が消滅するらしいこともわかった。

少し離れたところに移民したわけだし、そちらでも餌場を増やそうか?と思ったのだが、なかなかそうもいかない事情があった。
その事情とは何か。

ここで、Travianというゲームの勝利条件を説明する。

Travianというゲームは最終的に、ワールドオブワンダーという建造物を完成させたプレイヤーとその仲間たちが勝者となる。

ワールドオブワンダー建造に着手できるようになるのはゲーム開始から数ヶ月後だが、それに先立ち、プレイヤーたちは同盟(チームやギルドのようなもの)を作り、同盟と同盟で協定を結び、勢力争いをしていく。

そう、これが2つ目の問題。
Travianはチーム戦のゲームだったのだ。

ゲーム開始から1ヶ月も経った頃。
周囲を見渡してもほとんどのプレイヤーはどこかの同盟に所属しており、無所属がいない。
弱そうなプレイヤーでもそいつの仲間には強い奴がいる。よって手が出せない。

ここにきて俺の略奪ライフに限界が来てしまったのだ。

もちろん、俺自身も同盟を作った。
近隣には別ゲーの知り合い(FEZというゲームのプレイヤー)が結構いたので、FEZの北西支部のリーダーをやっていた。

しかし、FEZプレイヤーの多くは南東に集まっていた。俺とは方角が真逆だ。
FEZの南東支部はサーバーでもトップクラスの勢力だったが、距離が遠くて支援などは期待できなかった。

やるしかない。俺は俺だけで北西を何とかするのだ。

Travian(8) はじめての戦争

ゲーム開始から2~3ヶ月くらいが経過した。
俺は3村目、4村目と順調に村を増やしていたが、略奪ランキングも1位ではなくなったし総人口ランキングでも3位とかに落ちていた。

それでもトップクラスのプレイヤーであることは確かだったが、北西地方の勢力図としてはFEZ北西支部は中堅くらいの立ち位置だった。

北西の最大勢力はDOL(大航海オンライン)、それに続いてburage(2ちゃんねる)やfutaba(双葉ちゃんねる)が強大だった。こいつらと揉めるわけにはいかない。どうしたものか。

そんなとき、FEZ南東支部から連絡が入る。
「他の同盟に戦争を仕掛けることになった。指揮を執ってくれないか」

戦争の指揮??そんなもん、やったことないぞ。
だがそれ以前にFEZ南東支部が小さな揉め事を起こしたときの報復攻撃が、まったくもってお粗末なものだったことを思い出した。

「俺ならもっとうまくやれるな」

俺はいまだに自分を最強のTravianプレイヤーだと思っていた。

FEZ南東支部は全て合わせると100名以上いる大所帯で、まずはそいつらに手持ちの兵力を申告させることにした。
攻撃用の兵士をあまり持っていないプレイヤーもいたし、逆に大量の兵力を抱えているプレイヤーもいた。個人差が激しかった。

そいつらの村の位置と攻撃目標の村の位置をピックアップし、距離を計算し、移動時間を計算し、そして一斉攻撃の計画を立てた。
もちろん計画をすべて公開したりはしない。

「お前は何時何分にどこを攻めろ」
「防衛用の兵をここに送ってやれ」

それぞれに伝えるのは計画のごく一部だ。もし計画の全貌が敵に漏れたら破綻するからな。

結果的に言うと、南東での最初の大きな戦争は、よくわからないうちに終わった。

確かに攻撃は成功した。
もちろん、守りが固くて突破できない場合もあった。だが、おおむねこちらの攻撃は成功したと言ってよい。

しかし、何も得られなかった。

当然だ。戦争を仕掛けることに旨味が無い。
相手の村をカタパルトで潰したところで、こちらの村が増えるわけではないのだ。

調べると、何ヶ月か後に「ワールドオブワンダーの設計図」みたいなアイテムが登場し、それの奪い合いのために戦争するとか、そういうのがメインらしい。

つまり、格下相手のちょっとしたケンカで勝っても、あまり意味がなかったのだ。

Travian(9) はじめての外交

こうなってくると、北西の将来が心配になってくる。
弱小同盟を潰しても、自分たちにメリットがないということを南東で学んだのだ。

規模で負けている以上、DOLやburageやfutabaが北西の覇権争いをすることは間違いないだろう。
FEZ北西支部も生き残りのため、どこかと組まなくてはならない。

まずは中堅どころに声をかけることにした。単体で大勢力には勝てないが、中堅がいくつか集まれば対抗は出来るかもしれない。

あまり色よい返事をもらうことはできなかったが、中堅クラスの2つと組むことができた。Normal.Cと、もう一つは忘れた。三国同盟の結成である。

この頃にはもう、略奪などできる環境ではなくなっていた。村の管理をしながら、あちこちの盟主やら外交官やらとお手紙をやり取りする毎日だ。

「はじめまして。reinohitoと申します。貴同盟におかれましては益々ご清祥のことと―――」
「不可侵条約締結についてのご連絡ありがとうございます。当同盟と致しましては――――」

頭が痛くなりそうだった。しかし、楽しくもある。

そんな折、ついに大物が釣れた。
北西で最大の勢力を誇るDOL(大航海オンライン)である。

DOLのリーダーはこう提案した。
「水面下で同盟を組みましょう。表向きは同盟関係であることを公表しないが、有事の際は協力します」

俺はそれに乗った。
DOLの傘下に入って生き延びる道を選んだのだ。

Travian(10) そして終わり

ゲーム開始から…何ヶ月だ?あまりよく覚えていない。半年は経っていなかったと思う。

わりと唐突に、北西の大勢力burageとfutabaに同時に攻められて俺は終わった。
Normal.Cやらなんやらの中小勢力も援軍を送ってくれたが、物量が違った。

俺の村には常時100個以上の「攻撃されています」マークが点灯し、集めた援軍はついに突破され、自慢の150%大農場も更地になった。

「水面下で同盟」「有事の際には協力」と言っていたDOLからの援軍は無かった。
ただ、俺たちFEZが滅ぼされてしばらくして、DOLが俺たちの報復にburageとfutabaを潰して北西の覇者になったらしいという話は聞いた。

つまるところ、俺たちはDOLの捨て駒として使われたわけだ。
「水面下の同盟」なんてものはアテにならなかったな。

さらに言うと、最終的にそのサーバーでワールドオブワンダーを完成させゲームに勝利したのは、FEZ南東支部だった。そのときの勝者がフォロワーにいる。

その人こそが本当のTravian最強プレイヤーであり、「膠着状態にあっても兵力増産を奨励し、賞賛し、仲間のモチベを維持させることが大事」と言っていた。
確かに俺にはそれができていなかったなぁ。論功行賞は大事なのだ。

比較的あっさりと敗れたわけだが、マネジメントやら交渉術やら何やら、色んなものを学べたゲームだった。
そしてこれは次のゲームに生きることになる。

次回(部族戦争編)に続く。


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