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心が重たいとき、おなかの深いところで息をしたい。
ため息は、デトックスなのかもしれない。
わけもなく心がしんどくなることがある。
大してツラいことがあるわけでも、身体的に無理を強いられてるわけでもないのに、しんどい。粘度の高い地面に足を取られもがくような、進みたいのに力ばかり吸い取られ1人その場で疲れゆくような、そんなしんどさ。
そういうときは、元気なとき何でもなかったこと、本当にささいなこと何をするにも、1つひとつに物凄いエネルギーを必要として、日常がハードモードになる。
胃がずーんとして、呼吸が浅くなって、だんだんおなかの下の方まで全部重たくなって、ぎゅーっと、常にちょっとだけ締め付けられているような、そんな感覚。
”ふつうのこと” をやるのがしんどいもんで、踏ん張りが効かんもんで、ふくだれいなという形状を保つことが、ある意味精一杯で。
それ以外のことに心が回り切らない。
仕事の締め切りがアウト目前のギリギリになる、相手のことを思うパワーが残ってなくて、思いやりある受け答えができなくなる、そもそも気付ける範囲が物凄く狭くなっている、確認漏れによるミスを頻発する、身なりや食べるものがテキトーになる、部屋が片付かなくなる、、、
何もかも上手くいかんような気持ちになるし、これがホルモンだとかなんちゃら症候群だとか、他の何かのせいだったらどんなに楽やろか、と遠くを見ながら思ってしまったりもする。
ちょっと投げやりになりながらも、でも何とか抜け出したくて、諦めるつもりもさらさらなくて、今の自分に目を向ける。
深く、息を吸い込む。
奥の方まで、酸素を届けたくて。
浅い呼吸で小さくなった自分を、今だけでも少し、膨らませたくて。
ふーーーう…。と、ゆっくり吐き出す。
おなかと心に重く沈殿した、得体の知れないもやもやしたものを、私の中から出さんとして。
ため息というか、深呼吸というか、
おなかの深いとこでする息は、ちょっとだけ体内の毒素を浄化してくれる気がする。
気がする、ぐらいでいい。
(心の奥のもやもやから逃げず、しんどいながらもなんとかしてやろやないかい、とそっと自分を鼓舞するような、深いとこからくる深呼吸のような)
そんなため息は、デトックスなのかもしれない。
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