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エッセイ20【バージョンアップの三年】

新型感染症に世界が動揺したこの数年間。人それぞれに相当な影響を及ぼしたと思われる。
人と距離を置いて外出を控える事で、否応なしに自分と向き合う時間が増えた事が大きいと思う。
多忙な現代社会では付与されなかった時間なのだ。
人との関わりが減って辛くなる人もいれば、かえって煩わしくなくストレスが減ったという人もいた。
この「ガッシャンコ」は最近うたわれていた「ダイバーシティ」の意味や方法をわかる為に必要だったのかも知れない。
何というか、人と同じでも良いし、人と違ってても良いのだ。自分は自分の軸で生きてて良いんだ。そういう自由を感じて良いんだという事がわかった。(相変わらず双方向からの同調圧力は強いが)
また、「生死」について考えた人も多かっただろう。成長志向は大事だが、それには限界があり、どこかで今現在の価値観の「終焉」がある事を受け入れざるを得ない。
感染症を何とか生き延びた人々は、その運の強さに感謝し、自分と違う価値観を包有し、予測不能なセカイを機嫌よく過ごせるように、ここ数年でバージョンアップ(バグがあるからバージョンアップするのだ)された自分で生きていくと良いと思う。

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