意を決して最後の挑戦。久々の採卵に向けて。

　甥っ子日記に関してはスラスラ書けるのに、不妊治療日記はとてもエネルギーと時間を要するので、更新頻度が遅くなってしまって、申し訳ありません。

さて前回までは、採卵で冷凍出来ていた受精卵がなくなったら、もう止めるつもりだった不妊治療。医師の説得もあり、このnoteを読んでくださった方から応援のメッセージもいただき、もう一回だけ採卵をやってみることみようと決意を新たにしたところまででした。

不妊治療を始めた４年前にはできなかった検査が最近になって色々可能になったのは、体への負担軽減に繋がるので、治療継続の後押しになりました。ここからは、その検査についても書いていきます。

採卵⇒受精卵を胚盤胞まで培養する⇒着床前診断（移植前胚染色体数検査）

この流れを行う事で、移植と流産の回数を減らすことができるのは確かです。もっと前からこの治療が開かれたものだったら、治療を諦めたご夫婦の中には、今頃子供を授かっていた方がもっと多かったかもしれないと思わずにはいられません。この検査が認められた今でも、検査を受けるには年齢や過去の移植失敗の回数や流産歴が必要なので条件をクリアせねばなりません。また費用も高額です。海外では認められているのに、日本ではまだまだハードルが高い治療や検査が沢山あるのです。

久々の採卵準備

2020/10　やる！と決めてクリニックへ足を運ぶと、あれよあれよという間に治療スケジュールの開始です。まずは術前検査として血液検査や心電図検査。これだけで費用は３万円。夫婦の署名・捺印をした書類もたくさん提出します。

今回も前回と同じshort法という排卵誘発法になりました。月経開始日から点鼻薬を一日2回、時間厳守で開始。点鼻薬9000円。喉の方まで薬が流れてくると、苦いぃ～！！私は自他共に認める中山美穂さんの大ファンなのですが、点鼻薬を忘れないように、時間になるとミポリンの音楽が鳴るようにアラームを設定しました。好きな音楽だと、億劫な薬の時間も少し穏やかな気持ちになれます。薬や注射がストレスな方にはオススメの方法です（笑）点鼻薬は採卵の２日前まで、約１０日間続きます。

併せて自己注射も開始。毎日下腹部に注射を打ちます。久々でしたが、これがまた痛い。注射の費用は１日4600円。こちらも約10日間打ちます。

2・3日に一回のペースで通院し、血中のホルモン濃度を計測しながら薬の量を調整していきます。今回は、以前よりも薬の効き目が緩やかで卵の育ち具合が芳しくなかったので、途中で注射の種類を変えました。以前より卵が育ちにくい、これも加齢によるものなのでしょう。加齢による妊娠のハードルを実感する度に、「私はいつでも妊娠も出産も出来る！」と思っている人に、この現実を早く知って欲しいと思わずにはいられません。

この期間は通院回数が増えるので、仕事との調整が大変な期間になります。卵の育ち具合によって、採卵の日程が前後することもあります。

前回の採卵は２１個でした。今回は年齢を重ねたこともあるし、最初の薬への反応が鈍かったことから１０個採れればいいね、と医師と話しました。通院の度に、エコーで卵の数とサイズを確認します。そのたびに、せっかく採卵するのだから、たくさん良い卵が育ってくれ～っと祈るような気持ちで、カーテン越しに聞こえる医師の卵をカウントする声を聞いていました。

そして前の採卵の時は、麻酔から目覚めた後の強烈な腹部の痛み、嘔吐、ふらつきが本当に酷くて、自力歩行も出来ませんでした。あの状態になるのが嫌なので、あらかじめ医師にも相談しました。たくさん卵が育つ人は、卵巣がパンパンに腫れてしまうしまうので、採卵後の急激なエストロゲンホルモンの低下や体が元に戻ろうとする作用や血流の関係で、私のような症状が出る方がたまにいるそうです。よって、あらかじめエストロゲンの数値を少し下げておくための薬を処方されました。これが１日分で５００円。２週間飲みきるまで服用せねばなりません。またお金がかかるの？とげんなりしましたが、少しでも体が楽になるならやむなし。

採卵予定日２日前。薬を途中から変えたことによって、一気に卵が育ち始めたので、医師からもう一日、採卵日を後ろ倒しにしようか？と提案があったのですが、仕事でどうしても無理でした。悔しい。未成熟の卵が多くても仕方がない。予定通りの日程で採卵日が決定しました。その日の夜に、卵を成熟させるためのHCG注射を打って、全ての採卵準備は完了です。やっと痛い注射や採血の日々から解放される！！

採卵数日前から、前回と同じく下腹がパンパンに張ってきました。歩いたり、座ったりするたびに、下腹に軽い痛みと違和感があります。体もだるくなってきて、採卵予定日の４日前くらいからは何も予定を入れずにゆっくり過ごしました。腫れた卵巣に腸が圧迫されるのと、運動不足になること、お腹のマッサージができないことが重なって便秘もしました。もう、苦しくてたまらない！早く採卵してくれ～という状態でした。

次回は採卵当日とその結果について。