批判はむしろ煽りになることも……

「どんなタイトルにしたらいいだろうか?」「どんな見出しをつけたらいいだろうか?」
 
そういったことはnoteを使っておられる皆さんなら1度は経験されたことがあるだろうと思う。
 
どんなに力を注いで記事を書いてもタイトルが原因で読んでもらえないということになったら情けないし、逆に記事を大勢の人の目に触れさせたいがためにタイトルで煽ったりしたらそれで敬遠されたり肝心の内容をしっかりと見てもらえないということにもなりかねない。
 
記事を書く立場として自戒の念で言わせて頂ければ「タイトルだけで判断するのは良くない」は見る側の人が考えるべきことだ。
 
「お客様は神様だ」を客が言うのは思い上がりに他ならないということを考慮すれば、記事を書く立場なら「内容だけでなくタイトルにも気を配らなければ」が望ましい。
 
昨年、NHKが出したある記事の見出しが一部の人から批判を受けていた。
 
記事の見出しには「マ□□はパ△△」というワードがあった。
 
寄せられていた批判はマ□□は医療従事者が感染予防のために使ったり食品加工に関わる人が衛生管理のために使ったりするもので、使うことがおかしなことであるかのような表現はNGだというものだった。
 
パ△△は衣類の名称なのだがお笑い芸人のコントや漫画のギャグの描写で使われることも多々あり、「マ□□はパ△△」は確かに「マ□□を使う人は滑稽」という風に捉えられてもおかしくはない。
 
一応記事には「マ□□についてパ△△のような感覚になっていて外せないという人もいるらしい」というようなことが書かれていたようだが、真っ先に目につく場所で「マ□□はパ△△」というワードを使ったことに対しては批判が寄せられるのも無理はない。
 
また、基本的にパ△△は衣類のうち周りから見えない下着を指して使われることが多い。
 
個人的には「マ□□はパ△△」よりも「マ□□は服」と書いた方が記事の内容と照らし合わせてもしっくり来るように感じるのだが、ライターさんが何故パ△△というワードを選んだのかは不明だ。
 
もしかしたらライターさんは「マ□□はパ△△」の方がしっくり来るし伝わりやすいと考えたのかも知れないからそうであれば批判ばかりするのはよくないかも知れないが、もしそうでなかったとしたら……?
 
例えば、読者が飛びつくからPage View数が稼げるというだけの理由で「マ□□はパ△△」等というワードを使ったんだとしたら2度と公共放送には関わらないでもらいたい。
 
……と、自分もnoteで記事を書いたりする立場としての意見は上記の通りだが、記事を読む側の立場となると別の意見を提示することになる。
 
「マ□□はパ△△」というワードを見て初めに僕が思ったのは、「まさに僕等SNSの利用者の反映だな」であった。
 
実はNHKで「マ□□はパ△△」というワードが入った記事が出る少し前にツイッターで「マ□□は雑×」というトレンドが出たことがあったのだ。
 
雑×は一応掃除用具の名称なので本来は誹謗中傷用語ではないのだが、顔に当てるマ□□のことを指して雑×(←掃除用具と書いたのでもうお分かり頂けるだろうとは思いますけど、絶対に顔に当てちゃダメですよ)等と言ってしまうのはマ□□を使用している人に対する誹謗中傷になってしまう。このため「マ□□は雑×」には批判が噴出して……
 
否、もしかしたら批判が噴出したからトレンドに拍車をかけてしまったのかも知れないと僕は考えている。
 
「マ□□は雑×」を違反報告すべきかどうか、確認してみると次のようなツイートが多く見られたのだ。
 
「マ□□は雑×なんて言ったら食品加工の仕事をしていてマ□□を使用する人は顔に雑×を当てているということになってしまう」
「マ□□は雑×なんていう人がいるようだけど、正直“マ□□警○”ならぬ“マ□□するな警○”が出て来てしまったようだ」
 
……基本的に「マ□□は雑×」というワードに対して批判的なものだ。
 
しかし、「マ□□は雑×」を批判するためにそのワードを使えば、当然「マ□□は雑×」というワードの入ったツイートは増えてしまう、すなわちトレンドに拍車をかけてしまうことになるのだ。
 
これは以前の記事で書いたことにも通じる。

 そしてそういった経緯からNHKのライターが「「マ□□は○○」というワードは飛びつかれやすい」と認識して「マ□□はパ△△」というワードでPage View数を稼ごうとしたのだとしたら……?
 
僕はnoteを書く立場としてそんなライターには2度と公共放送には関わらないでもらいたいと書いたが、逆に記事を見る側となれば「僕等SNSの利用者の反映だな」という反省が必要になる立場でもあるわけだ。
 
ところで、先日とあるお店で迷惑行為があってその様子を撮影したらしい動画が出回ったそうなのだが、それに関してお笑い芸人のスマイリーキクチさんはこうツイートしている。

○○○○の迷惑行為の動画に【○○○○の○○○○】【○○○○テロ】こんな見出しがトレンドに入っていたら
 
「オレの方がもっと凄いことできるぜ」って調子に乗る子がやらかしそうで怖い
 
承認欲求に飢えている人もいるし
 
誰かに強要されて無理矢理迷惑行為をやらされたり…
 
負の連鎖を断ち切りたい

キクチさんのツイートが悪用されたりすることがないように一部伏字にさせていただいているが、まさにキクチさんの言うとおりだろう。
 
一部の連中は面白がってトレンドに上げるのかも知れないが、批判したつもりでトレンドに拍車をかける危険性も十分にあり得るのだということは理解しておきたい。
 
だから記事を書くときには「どんなタイトルにしたらいいだろうか?」「どんな見出しをつけたらいいだろうか?」を尚更よく考える必要があるだろう。
 
……え?半藤の記事はタイトルから内容を判断しづらいからむしろそっちを改善することを考えるべきではないかって?
 
……失礼しました。

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