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「REICOの読書日記」No89

4C速読法  65  「嫌われる勇気」
岸見一郎・古賀史健著   2013年

② 3Point
1.本当の自由とは何か
 他者から嫌われたくないと思うこと。これは人間にとって、きわめて自然な欲望であり、衝動です。ー---
 近代哲学の巨人、カントはそうした欲望のことを「傾向性」と呼びました。ー-
 そうした傾向性のおもむくまま、すなわち欲望や衝動のおもむくままに生きること、坂道を転がる石のように生きることが「自由」なのかというと、それは違います。そんな生き方は欲望や衝動の奴隷でしかない。ほんとうの自由とは、転がる自分を下から押し上げてくるような態度なのです。ー--
 アドラー心理学では,「すべての悩みは対人関係の悩みである」と考えます。つまりわれわれは、対人関係から解放されることを求め、対人関係からの自由を求めている。しかし、宇宙にただひとりで生きることなど、絶対にできない。ここまで考えれば、「自由とは何か?」ー---
 すなわち、「自由とは、他者から嫌われること」であると。ー---
 たしかに嫌われることは苦しい。できれば誰からも嫌われずに生きていたい。承認欲求を満たしたい。でも、全ての人から嫌われないように立ち回る生き方は、不自由きわまりない生き方であり、同時に不可能なことです。  自由を行使したければ、そこにはコストが伴います。そして対人関係における自由のコストとは、他者から嫌われることなのです。ー---
 他者の評価を気にかけず、他者から嫌われることを恐れず、承認されないかもしれないというコストを支払わないかぎり、自分の生き方を貫くことはできない。つまり、自由になれないのです。

.叱ってはいけない、 ほめてもいけない 。
 
ほめてはいけないし、叱ってもいけない。それがアドラー心理学の立場です。ー---
 ほめるという行為には「能力のある人が、能力のない人に下す評価」という側面が含まれています。ー---
 われわがは他者をほめたり叱ったりするのは「アメを使うか、ムチを使うか」の違いでしかなく、背後にはある目的は操作です。アドラー心理学が賞罰教育を強く否定しているのは、それが子どもを操作するためだからなのです。ー---
 誰かに褒められたいと願うこと。あるいは逆に、他者をほめてやろうとすること。これは対人関係全般を「縦の関係」としてとらえている証拠です。ー--アドラー心理学ではあらゆる「縦の関係」を否定し、すべての対人関係を「横の関係」とすることを提唱しています。ある意味ここは、アドラー心理学の根本原理だと言えるでしょう 。

3.「勇気づけ」というアプローチ
 
対人関係を縦でとらえ、相手を自分より低く見ているからこそ、介入してしまう。介入によって、相手を望ましい方向に導こうとする。自分が正しくて相手は間違っていると思い込んでいる。もちろんここでの介入は、操作に他なりません。
 横の関係を築くことができれば、介入もなくなります。  でも、目の前に苦しんでいる人がいたら、---見過ごすわけにはいきません。介入にならない「援助」をする必要はあります。ー---
 子供が勉強すること。これは子どもが自ら解決すべき課題であって、親が教師が肩代わりできるものではありません。そして介入とは、こうした他者の課題に土足で踏み込み、「勉強しなさい」とか「あの大学を受けなさい」と指示することです。
 一方援助とは、大前提に課題の分離があり、横の関係があります。勉強は子供の課題である、と理解した上で、できることを考える。具体的には、勉強しなさいと上から命令するのではなく、本人に「自分は勉強できるのだ」と自信を持ち、自らの力で課題に立ち向かって行けるように働きかけるのです。ー---
 ほめるのでも叱るのでもありません。こうした横の関係に基づく援助のことを、アドラー心理学では「勇気づけ」と呼んでいます。

③1Action
 この本を読んで、具体的にどんなアクションを起こすか、というのは難しいなあと思いますが、「 嫌われる勇気」を持って自由に生きて行こうと思いましたまた。
 人をほめるというのが、縦の関係から出てきたことであるのならば、ほめるのではなく、「敬意や感謝を伝える」ようにしていきたいと思いました。  そして、他者に貢献する生き方を目指します。

④1Episode
 人が自由を選ぼうとしたとき、迷うことは当然あるでしょう。そこでアドラー心理学では、自由なる人生の大きな指針として「導きの星」というものを掲げます。ー---
 その「導きの星」とは他者貢献です。ー---
 あなたはどんな刹那を送っていようと、たとえあなたを嫌う人がいようと、「他者に貢献するのだ」と言う導きの星さえ見失わなければ、迷うことはないし、なにをしてもいい。嫌われる人には嫌われ、自由に生きてかまわない。ー---
 そして、刹那としての「いま、ここ」を真剣に踊り、真剣に生きましょう」過去も見ないし、未来も見ない。完結した刹那をダンスするように生きるのです。誰かと競争する必要もなく、目的地もいりません。踊っていればどこかにたどり着くでしょう。

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