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REICOのひとり言 2023/3/27

REICOのおうち探究塾はじめました!

イエナ式おうち探求塾…子供が自分自身の価値に気づき、子どもの幸福度を高める取り組み…を始めました!

世界一子供の幸福度が高い国といわれているオランダで広がった、一人ひとりを尊重しながら自立と 共生を学ぶ“イエナプラン”を日本の子供たちへ。
学校教育を変えるには時間がかかりすぎるため、家庭や地域でできる“イエナ式おうち探求塾”が始まりました。
おうちでママやパパとともに子どもたちが探究実践による人間力をつける取り組みです。


 イエナプランとは
1920年代にドイツの教育学者ペーター・ペーターセンがイエナ大学の実験校で取り組んだのがイエナプランの始まりです。そして1960年代にこのイエナプラン教育をスース・フロイデンタールがオランダの教育界に伝え、現在(2020年)では、オランダ全国に、公立校・私立校をあわせ、200校以上のイエナプラン小学校があります 。
(日本では2019年には、長野県佐久穂町に学校法人茂来学園しなのイエナプランスクール大日向小学校が、2022年には、広島県福山市立常石小学校が、開校しました。)


ピーターセンは、学校そのものを子供たちが生きて学ぶ共同体と考え、学校を知識伝達の〈教える〉場ではなく、子どもの発達の力を信じて〈育む〉場と考えました。

 そしてフローデンタルはピーターセンの教育理念を「8つのミニマム」というエッセンスにまとめました。
1.インクルーシブな施行に向けた養育
2.学校の現実の人間化と民主化
3.対話
4.教育の人類学科
5.ホンモノ性
6.自由
7.批判的思考に向けた養育
8.創造性

 さらにオランダでは、ケース・ボットとケース・フルーフデンヒルが、イエナプランの精神を「20の原則」にまとめ ました。そして、この原案に協会参加校間で修正を重ね、1992年にオランダ・イエナプラン教育協会(NJPV)総会において全会一致で採択されたのです。
 「20の原則」は、次の3つの観点から書かれています。
1~5「人間について」イエナ教育が目指す理想の人間像
6~10「社会について」イエナ教育が目指す理想の社会像
11~20は「学校について」これらの人間像や社会像に向けて子どもたちを育てていくにはどうすれば良いのかその基本原則は何であるかを明らかにしたもの


 他にも「コア・クオリティ」、ケース・ボットの「6つのクオリティ」、ウィンタースとフェルトハウズの「7つのエッセンス」などの考え方に基づき、イエナプラン・スクールは次に上げる要素を大きな特徴として学校教育活動を展開しています。
● 異年齢学級  
 通常3学年の生徒たちからなるファミリーグループと呼ばれる異年齢学級が基本単位になっていて、子供達は同じ学級で3年間過ごし年少年中年長という異なる立場を経験します。
● 4つの基本活動
・対話:イエナスクールでは1日に少なくとも3回のサークル対話の時間を 
    持ちます。
    一人一人が他者の発言に耳を傾け、その発言をしっかり受け止める
    ことに意味があり、それぞれが意見や思いを述べ合い、共有するこ
    とでグループがより一層結合感情が持てるようになり、過ごしやす
    い安心した場になるのです。
    また、発言は誰からも強制されず、自主的に行わ、れ自分で自分の
    考えていることを公の場で率直に共有する練習でもあります。
・遊び:イエナプランでは「遊び」そのものを「学び」すなわち人間の発達   
    のための自然な行為と考えています。
・仕事:学校は子どもたちが発達成長するための場所で、発達や成長のため
    には、子供たち自身自分に課された課題を仕事のように義務として
    果たしていかなければならないものだから、イエナスクールでは、
    「勉強」のことを「仕事」と言います。
・催し:オランダのイエナプランスクールでは、何かおめでたい事を取り上
    げて一緒にお祝いするだけではなく、悲しいことがあった時も、
    みんなで一緒に分かち合って、学校全体で共感を持つようにしてい
    ます。

●リズミックな時間割
毎日の日課は教科ごとに区切られてはおらず、上の4つの基本活動が循環するように決められています。また、すべての時間を同じ長さで区切るのではなく、その日の子どもたちの雰囲気や活動への関心の度合いなどを考慮して柔軟に伸ばしたり短縮出来たりするようにしています。

●ワールドオリエンテーション
科目の壁を越えて、生きたホンモノの題材をもとに、子どもたちが協働で探求する学びです。イエナプランとのハートと呼ばれています。

●生と学びの共同体
学校を家庭と同じように生活の場として考えると同時に、教員は、子どもたちの学びをファシリテートする養育者であると考えます。また学校は保護者と子ども学的な立場から巣立ちを支援する教員によって作られる学校共同体とみなされます。
    (「イエナプラン実践ガイドブック」リヒテルズ直子著 参照)

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オランダでは、40年をかけて画一的な一斉授業からイエナプランをはじめとするオルタナティブ教育が普及し、保護者が自分で学校を選べる社会となりました。
 日本では、コロナをきっかけに一人一台のタブレット端末が貸与され、総合学習やアクティブラーニングと色々な教育実践がされてきましたが、根本のところでやはり画一的な一斉教育を抜け出したとは言い難いと思います。その結果、不登校児童・生徒が24万人を超えるようになったのです。 
 今ある仕事の半分近くがコンピューターに取って代わられるかもしれないと言われ始めてもう既に何年か経ちますが、今ではチャット GPT というものが現れて AI が、人間でもすぐに答えられないような命題にあっという間にそれらしい模範解答を与えてくれるときいてとても驚きました。さてこのような社会にこれから出ていく子ども達はどんな力が必要とされるでしょうか?今までの知識偏重型ではとても通用しないのではないでしょうか?
 自分の頭で考え、自分の意見も言いつつ、周りの人の意見も聞くことのできる、自立し、どんな問題も仲間とともに解決していく力、そんな力が必要とされていると思います。
 このイエナプラン教育では、学校は社会へ出て活動するための練習の場であるという考えに基づいて、社会に出た時に必要な力が身につくように考えられています。私はその点にすごく共感しました。
 学校教育はなかなか一朝一夕には変わりませんが、その未来像に向かって、草の根的なところから一歩でもふみ出せたらと思って、「イエナ式おうち探求塾」の活動に参加することにしました。

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「イエナ式おうち探求塾」についてはこちらをご覧ください。


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