ラジオのゲスト出演ってどんなことするの?

ラジオに出ました

あれはそう、長い海外旅行から帰ってきた2019年2月のこと。
旅行の話を聞きたいということで、姉経由でラジオ出演の依頼がきた。
とても小さな地方局の放送なので聞けた人はたぶんほとんどいないと思う。それでも人生で初めてのラジオ出演依頼に興奮していた。

ラジオで話す自信はあった。
なぜなら、以前から動画や生放送でずっとひとりしゃべりをしていたからだ。
おそらくラジオはその延長線にあるはず。コメントを受けて話すのも、ナビゲーターの言葉を受けて話すのもそこまで変わらないだろう。

そう思って意気揚々と引き受けた。

ゲストとして出るときの大まかな流れ

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ここからは出演の日はどのように動いたのか、その流れを書いていこうと思う。もし他に「ラジオに出るけど心配だ」という人がいたら参考にしてほしい。
ただし、番組によって体系は大きく違うだろうから、あくまで参考程度に。


オンエア前

「放送時間の30分前くらいに現地集合」と言い渡されていたので、ちょっと早めに向かう。
事前に道を確認しておいたおかげでスムーズに到着。早めに来すぎたせいでナビゲーターの方はまだ来ていなかった。まわりを探索して様子をうかがった。他のスタッフは離れた別室にいるらしく、見当たらなかった。

時間通りにナビゲーターさんが到着。そのままブース内に通され、そこで旅行の話をした。
これが打ち合わせとなる。
軽いゲスト出演の場合はそこまでガッチリした打ち合わせをしないのだろう。ただ普通に会話をしていただけだ。

しかしやはりプロというべきか、話の聞き出し方や振り方、人から話を聞く力がとんでもなく高い。こちらが言葉を考える時間もうまく与えてくれるし、お互いがぶつかり合わないようにうまく誘導してくれる。


オンエア中

放送開始ギリギリまで会話は続き、その後マイクの前に座って少ししゃべってみる。
ヘッドフォンを渡されたが、音が二重になって話しづらかったため、自分はすぐに外してしまった。

手元にはペットボトルのお茶を準備した。機材の関係で持ち込み禁止かと思っていたが、大丈夫らしい。

特に何かあるわけでもなく普通にラジオのオープニングが流れ始めた。
急に緊張が走る。


ナビゲーターは慣れた感じで天気の話から世間話へと繋ぎ、音楽を紹介してマイクを切る。
「音楽が終わったら紹介するので、名乗ってください」
ゲストを紹介するコーナーに入ってこちらに振られ、自己紹介。

言葉を発すると同時に緊張はすぐに解け、普通に話すことができた。
その後は先ほど話した内容をリピートする形で番組は進んで行く。同じ内容なので間違えることはない。
時々こちらが言葉に詰まると、その都度ていねいにフォローしてくれた。


オンエア後

あっという間に30分はすぎて、コーナーは終了。その後しばらく時間があるようで、5分ほど話してそのまま帰った。

後日、お礼メッセージつきのステッカーと番組内容が入ったCDを送ってもらえた。
CDを再生する道具がないので、実はまだ聞けないでいる。ここまで時間が経つと、聞き返すのがちょっと怖い感じもする。でもきっといつか聞いてみようと思う。


技術を盗め!

自分は以前バーの仕事をちょっとだけやっていた。バーでは人と積極的に話しにいかないといけないのだが、そこで気づいたのは、

世間では聞き下手な人が多い

ということだった。

こちらが話しているときに口を挟んでくる人が多かったのは本当に驚いた。
今まで生きていてこれほど下手な人たちは見たことがなかったので、バーという場所が特別なのか、自分のこれまでの環境が恵まれていたのかわからない。とにかく人の話をちゃんと聞けない人がこんなにも多いのだなということが身に染みてわかった。

その点ラジオのパーソナリティを生業としている人は、会話だけでなく聞く力も高いのだ。


この機会に自分が内心考えていたのは、ラジオナビゲーターの技術を直で見て盗めるところを探してみることだった。

実際に話してみて、その実力をはっきり感じた。
ただ、どこをどうすれば上手くできるのかという部分が、はっきりとは掴み切れなかった。

スムーズに声を出して話を進める力、人の話を聞き出す能力、会話を回す技術……

どれも素晴らしいのだが、一度見るだけではどうにも真似できない。
肌では感じるのだが、なにがコミュニケーション技術につながっているのかをはっきり分析できなかった。
今の自分の知識では、それらがわからずすり抜けてしまう。

もっと深い観察が必要そうだった。


またいつか、そういった会話のプロと話がしてみたいと思った。
ラジオに出なくてもいい。
話をするだけでいいからそんな機会がいつかこないかな、と
そう願っている。

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