メガネケースでひまわり育てるくんの話
私は地方出身で、地元の公立中学校に通っていました。
受験はなく、学区で決められた中学へそのまま入学するため、色々なタイプの生徒がいました。
ゴリゴリのヤンキーもいれば、全国模試トップで東大一発合格、あだ名が「しゃべりタランティーノ」という天才もいました。
そんな中でも際立って異彩を放っていたのが、1年6組の「メガネケースでひまわり育てる君」です。
育てる君は、中学生にしては背が高く体格がよく、色白で伏し目がち、口元にはいつもうっすらと笑みを浮かべていました。眼鏡をかけ