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人ではない者になった霊能者の話[前編]


変なタイトルですみません。
この記事を書こうと思った経緯を以下に説明します。

この1週間かなり仕事に集中してきましたが、本日は全く集中できずでした。

ふとnoteをみると同業者の方の記事が目に止まりました。憑き物筋の方とのことで、色々な記事をあげてらっしゃるので読んでいました。

そしてその中の記事に寄せられたコメントに釘付けになってしまいました。

霊能者を名乗っておられる方で、おそらく私よりずいぶん先輩に当たる方ではないかと思います。その方のコメントは、ほんの数行でしたが、並々ならぬ実力を感じさせるもので、この方は只者ではないと実感しました。

自分と重なる経験が、見事な言葉に凝縮されていると思ったので、僭越ながら、そのまま言葉を引用させていただきます。

祓い(浄化・浄霊・除霊)の反撃の霊障で、何度苦しめられたことか...
精神が攻撃されれば、頭がイカレそうになりますし、心臓を攻撃されれば、痛いし止まりそうになります。
心臓に加持(神仏の霊験を宿すこと)を加えて続けておかなければ、文字通りの最悪な敗北。

心臓に加持、そんなことをしているうちに、人では無くなっていくんですよね。
自分の人生など無いんですよね。

薬王 仙教 (実戦派霊能力者/霊能占術師)

ぐうの音も出ないくらい、同じ体験をしました。

霊能者は、霊障にのたうちまわり、這い上がってはまた潰される。それを繰り返しているうちに徐々に人の心をなくし、やがて人ではなくなる段階がくる。

私も激しい霊障の末、心を完全に失くしました。

ただ、どのような霊にも負けなくなりました。

心をなくした者に、人の霊は絶対に勝てません。どんなに精神を揺さぶり取り殺そうとしても、揺れる心がないんです。

体調不良を引き起こされても、冷たい視線で自身を俯瞰して終わる。霊はどうしようもできないわけです。

現在は世界を俯瞰し、自分がゲームの盤面のコマであることを自覚する境地に至りました。でも絶望とは違います。

もうこれでいいと、何も考えず生きる感覚。

この方も同じように書かれていました。

でも、この世界を俯瞰することが出来たのは良いことです。

ただゲームの世界を眺めているだけの、冷え切った心になりましたが、それが良いというか。

薬王 仙教 (実戦派霊能力者/霊能占術師)

冷え切った心。

まさにそのような感じです。

自分の師匠もある段階で人の感情を失ったと同じような体験を証言しています。

ある域に達した能力者はみな経験するのかもしれません。

しかし、ここに達する前に命を落としたり、身体や精神を病む能力者の方も大勢
いらっしゃると思います。

というわけで、自分が度重なる霊障の末、心を失い、人でなくなっていく過程を記事にしてみようと思い書き始めました。が、また長くなりそうなので、前編と後編に分けたいと思います。

それではどうぞ。

私の体験


上記の大先輩と違うと点は、私は、霊能者である自覚はなかった点です。一度目の霊障を自覚し、恩人(変人?)に救われた後も、ただ普通の人間として健康に生きてられるだけで満足でした。

神がかった変人に助けられた件については、前回の記事『霊能力の開花前夜』↓をご参照ください。

しかし、ある日、気になる夢を見ました。

机を挟んで、目の前に女性がいて、私の隣に座っている男性に話しかけている夢でした。

女性は男性の手をとり、「あなたは特別な許可が出た。こんなラッキーなことはない。」と優しく話しかけていました。

逆に私には冷たく、「これから悪霊がたくさん出てくるけど良いか」と聞いてきました。

なぜか夢の中で私は迷いもなく「はい」と答えてしまったのです。

次の瞬間、スズメが飛んできて、私が家で祀っていた神棚の水が、バンっと私の方にはじき飛ばされドキッとして目が覚めました。

目が覚めた後も、しばらく心臓が飛び出しそうなくらい鼓動していたのを覚えています。

その後、異常な不安にかられて、1年半ぶりに例の恩人とやりとりしたSNSに書き込みました。

そうしたら、またしても例の恩人から返信がありました。

そして、「その男性はあなたが前世で閉じ込めて殺した因縁霊だよ」と告げられたのです。

本当にショックでした。

大いに思い当たる節がありました。

その男性は子供の頃からさまざまな夢に出てきていました。その中で、男性と一緒にガラス張りの家を眺めている夢を見たことがありました。

ガラス張りの家の中で、自分の家族全員が死んでいるのをただ眺めている夢でした。

私は夢の中で、この家族全員を自分が殺したことを思い出していました。そして、隣の男性はこの事実をどう思っているのかと考えている夢でした。

その恩人は続けます。

「それはあなたのお兄さん。邪魔だからって殺したんだろ。因縁の定番」と。

私は泣きました。

激しく思い当たり、自分の罪を悔いました。悔いても取り返しのつかないことをしてしまったのだと、そう思うと涙が止まりませんでした。

続けて恩人は、「因縁霊はやられたことをやり返していいと正当な権利を持ったものたち。その権利を保護しているのは他ならぬ神仏だ」と説明をしてくれました。

頭が真っ白でした。

心が打ちひしがれ、「私はこの罪を受け入れ、いかなる苦難にも耐えて生きます。」と返しました。

心の底からそう思いました。自分の罪を悔いること以外、何も頭に浮かびませんでした。

ただ、その兄が、暗く禍々しい場所に閉じ込められている夢も見ていたことを思い出し、私は胸が詰まる思いでした。その兄だけでも助けられないかと尋ねました。

するとその恩人から、「因縁霊を一人だけは助けられない。霊界に戻ることより、人を恨んでやり返すことを選んだ人間だから仕方がない。」

そのような返信がきました。

そうなんですね、と、そう返信するのが精一杯でした。
どうしようもない、自分が蒔いた種だから、そう思いました。

しかし、その後、恩人から意外な返信を受け取ります。

「あなたの因縁を終わらせる。」と。

そのお兄さんを他の因縁霊と一緒に霊界に送ると、そのような書き込みがありました。守護霊が必死に願い出て神仏が認めたと、そのようなことが書いてありました。霊能者とともに調べたところ、その夢の女性は神仏だったというのです。

俄には信じられないような話でした。

前回と同じように神仏と守護霊さんに食べ物を食べて供えるように言われました。

もちろんありがたく、涙は出ました。

そしてやり取りの過程で、その恩人の正体を知ることになりました。
どこに住む、誰かということがわかったのです。

何かあればすぐに連絡するようにと言われ、心底ほっとしました。

でも何かが喉の奥にひっかかるような感覚。

私の因縁は終わったのでしたが、そこからが本番。
本当の地獄の始まりでした。
その女性との約束通り、悪霊に悩まされる日々が始まったってしまったのです。

中編に続きます👇


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