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[実録]神仏との対峙 - エピソードエイト 神との訣別

前回の続きです。

降霊して流暢に神仏と話せるようになった私は、神仏にお供物を不当にたかられるカモになっていました。

神仏は人間の味方であるという考えは、人間の勝手な思い込みなのだろうかと次第に考えるようになりました。

そのころは霊視能力は極めて十分ではなかったし、神仏の言葉の裏も読めない。言葉の裏に隠れている本性を見抜くことが難しい状況でした。

神仏(以下、龍神)にマッチポンプで霊障を引き起こされ、辛いから食べ物を供える日々。

でも対処の仕方がわからない。この詐欺師まがいの行為に泣き寝入りする日々。私の怒りは爆発寸前でした。

そんな時に、ある若い龍神が現れました。

いつも話しているおじいちゃんとは違って可愛らしい雰囲気で、全く害のない印象を受けました。

どこの系統の龍神なのか、お父さんは誰なのかと聞くと、妙見だというのです。

妙見に聞くと、自分の子供だと。

そうなのかと思いました。

好物を聞くと、栗だと。

それは妙見も一緒でした。

師匠に聞いたら、霊的な系統の親子関係は食べ物の好みが似る、というのです。

本当に親子なのかなと。

そして、なぜかこの若い龍神に心地の良さを感じていました。

それと同時に、どんなきっかけがあったのかは忘れましたが、次第にこの龍神が自分の霊体ではないかと思う(思わせられる)きっかけがありました。この若い龍神に尋ねてみたところ、たしかに私の霊体だというのです。

前にも少し書きましたが、この世の中に生きてる人の魂の出どころは3つあります。天界、神界、霊界。

三千世界の中で、天界が霊的には一番上にあり、その下に神界、霊界とあります。

霊界は龍神が作った魂を持つ者=人間がいる位置、神界は古いバージョンの人間の魂を持つ者がいる位置、天界は龍神がいる位置。そのほか、三千世界は盆栽みたいになっており、いろんな界が存在しています。

生きてる人間の7割くらいが霊界の出身ですが、神界の出身でいわゆる神格を持った人間というのもざらにいるし、天界の龍神が人間に転生している人もざらにいる。師匠から龍神が霊体をやっていることは「別に珍しいことでない」と聞いていました。

若い龍神は、可愛いし、自分の霊体なら好物をたくさん食べてあげようと思いました。

それから、栗のパフェやら焼き栗やらモンブランなどを積極的に食べてあげていました。スーパーやコンビニ、デパ地下に行くたびに、これを食べてあげたら喜ぶだろうなと思って、好物を買っては食べて供えていました。ただ喜ばせてあげたいという100%純粋な気持ちでした。

しかしある日、その龍神が現れ「あいつ、ムカつく」と言い出したのです。

どうしたのか聞いたら、ただひたすら「あいつ、ムカつく」を繰り返します。

よくわからなかったので、師匠に連絡しました。

すると師匠から、妙見に好物を取られたみたいだと。

あのじじい・・・

思い切って師匠に聞いてみました。

「この若い龍神は自分の霊体だというのですが、本当でしょうか?」

と。

すると、師匠が

「そんなわけない。その龍神は男だった。絶対に違う。」

「でも妙見もそうだというんです・・・」

と言ったら、「それ霊体詐欺だろう。自分の霊体と思わせて好物をねだらせる。そして息子の上前をはねたんだろう。」

え・・・

「妙見は力が強い。若い龍神には敵わない。」

もうここまで来たら流石に許せないと思いました。

若い龍神になぜ嘘をついたのか聞くと「妙見に言われた。」と素直に言いました。

自分の霊体を喜ばせてあげたいという私の純粋な気持ちが、このじじいに土足で踏みつけにされた気分でした。

悔しくて悔しくて涙が溢れてきました。

思わずじじいを呼んで、「なんでこんなことをしたんだ!」って叫びました。悲しくて怒り浸透でした。

「龍神の世界ではそれが許されるのかもしれない。でも私は人間だから、人間にとって信頼関係は一番大事なんだ!」って発狂しました。

ばかにしないでほしいと思いました。

たとえ神だろうが、最高神だろうが、こんなに人の気持ちを踏み躙っていいはずがない。

「これまでのことは感謝しているけど、もう2度と口をききたくない。」

あっちに行ってくれと、妙見に言いました。

私が怒ってもいつもニヤニヤしているじじいなのに、この時は黙っていました。

師匠にこの気持ちを伝えると、師匠からは一言、「騙される方も悪い。」そう言われてしまいました。

「でも流石に嘘をつくのは良くない。2度と〇〇さん(私)の体を使えないように言霊で縛る。」

と、そう言われました。

「妙見は策に溺れたな。」

そこまで師匠とやりとりした後、私は妙見との思い出を振り返っていました。

病気を見つけてくれたこと、いろんな体調不良を助けてくれたこと。

確かに師匠の言うように、一応は守ってくれていた。

ありがとうという気持ちはありました。

それに毎日のようにたわいもないことを喋っていたのに、もう2度と口を聞けない寂しさもありました。

だけれど、人間としての誇りにかけて、この詐欺師まがいのじじいを許すわけにはいかない。

そう思いました。

それからしばらくして、謎の若い龍神が現れました。

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