五つの心

 何気なくどこかで目に止まることはあったのだけれど、それほど気にせず過ごしてきた時、友人宅でこの言葉が貼ってあるのを読んでそれこそハッとさせられました。

 「はい」といえる素直な心
 「すみません」という反省の心
 「おかげさま」という謙虚な心
 「私がします」という奉仕の心
 「ありがとう」という感謝の心

こんな簡単な言葉なのに毎日使っているのだろうか?私・・・と気づかされました。

「はい」素直な心。
そうでありたい。素直に受け取りたいと思っているけれど、人に教える時に「はい」と受け取ってもらうことは多いけれど、自分自身が、「はい」と言葉にすることが少なくなってきているのを感じました。確かに人の話から「はい」と言われたら気持ちがいい。まず心の中で呟くだけでも始めたいと思いました。

「すみません」反省の心。
これはよく使う言葉です。これは「どうも」と一緒で日本人がその場をうまく逃れるために使っているような気がしてました。私もつい「すみません」と言ってしまいますが、とても軽い感じで口から出る言葉で、反省しているところまで行っていない気がしています。反省と思った時は「ごめんなさい」なのかなあとも思うのですが。この「すみません」には「これでおわったのではなく、必ず償いをします」という思いが込められているのだという説もあるそうなので、意味深いです。

「おかげさま」謙虚な心。
この言葉は本当に最近よく使います。若い時は自分の力に過信して勢いだけでなんでもできるような気持ちになっていて、よく「『謙虚』という言葉を大切にしなさい」とと言われていました。全然理解できていなくて、「へりくだって小さくなることだ」ぐらいに思っていたので、ほとんど無視でした。それが年月かけて、荒波を超える人生を過ごしてくると、本当に一人ではなく、色々な物・人・時・ご縁に恵まれているから自分が生かされているのだということが少しずつわかってきました。学びを深め出してからは尚一層、どこまで学んでもまだまだだと思うと、この「おかげさま」が身にしみて口から出るのです。分かち合い、尽くし合う心を深めていきたいと思うのです。

「私がします」奉仕の心
これはありがたいことに、私の仕事は教育現場だったので、時間拘束の中で与えられたことをこなすのではなく、「いかに心豊かに才能を引き出し導くか」を課題に目の前の子供達に毎時取り組むことだったので、全身全霊かけて打ち込んできましたし、金銭をもちろんいただいていましたが、天職だと思っていたので、仕事が楽しくてやりがいがあって人様を導くことができることが嬉しくて、それで毎月ちゃんとお金までいただけるという感じでした。仕事内容と金銭のバランスと考えた時には、重労働なこともあるし、時間外労働はあたり前だったし、責任の重さとやってもやっても終わらない山のような事だったので、とても不均等だったと思います。しかし、きっと知らない間にー「仕事」ことに使えるー感覚が私の中で培われ、奉仕の気持ちが育っていったのだと思います。私の魂の傾向性でもあるのだと思っています。人を育てたい。人を導きたい。人はそれぞれが原石の輝きを持っていて、それをどう磨かだけだと信じて疑わない私なので、そこのところで自分が知っていること、たまたま先を歩んでいることを伝えたいと思うのです。

「ありがとう」感謝の心
私の子育て理念の中にあったのはこの「ありがとう」と「ごめんなさい」
人と人とが触れ合う中でしてもらえることは全て当たり前ではなくて「ありがとう」なのだと思っています。そしてこれは言葉にしてちゃんと相手に伝わることだからちゃんと言葉にする。「ごめんなさい」は「すみません」と少し似ていますが、ちゃんと相手に対して謝る姿勢、自分を反省できる言葉だと思っています。この二つの言葉がちゃんと口から出せる人は前に進むことができると思っていたので、子育て中はこれだけは子供が言える子にしたし、自分も子供との関係性の中で言ってきた言葉でした。若いお母さん達が、この二つだけでも実践してくれたなら、子供の人間関係の中でももっと素敵な場ができるような気がしています。
私自身は年齢が重なるにつれ、「ありがとう」の連発です。どんな場面でも照れずに素直に言える歳になってきたこともあるでしょうし、自分の周りにいる方達がやっぱり自分と同じような人といることが心地よいので、みなさん「ありがとう」が心からいつも言える方なので、それが日々の自然になってきたのかもしれません。
「ありがとう」って本当に言われたら心がぽっとして嬉しい言葉なのに、なかなか使えていない場面をよく見ます。私は、お買い物をしてレジが終わったら必ず「ありがとう」と言います。我が子には「『ありがとうございます』でしょ」とたしなめられることもありますが、いろんな場面の中で気持ちが伝わることが大切なので、「ありがとう」と言い続けています。

あたりまえ        
 そんな言葉を
  心に留めて
日々を過ごすよ
  自分のために


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