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キリのない人生に飽きた 母ひとり旅 in Paris

ずっと行ってみたかったパリ。

他人に「なんでこのタイミングよ?」と言われても、どうしても私のなかでは「今」だったし、3歳の娘を置いていくことに罪悪感はないのかなんて聞かれたらそりゃあないわけじゃなかったけれど、決めたことをやり抜くための想いと環境を整えることが今の私にはできた。だからパリに行くことにしたのだ。

結果として、行ってよかった。心からそう思う。

理由は、楽しかったからじゃない。逆に楽しいなんて、正直思えなかったし、時差ボケで本調子じゃない体をひきずって、街を歩くのはある意味苦行のようだった。

そして、何より娘への想いが自分でも信じられないくらいあふれまくって、その想いをいちはやく伝えたくて、日本に帰ることが楽しみで仕方なかった。

パリに行く前の私はというと、いわゆるワンオペ育児のなかで、家事いっさいを引き受けている自分の立場にいつも不満を抱えていた。文句ばかりが口にでる自分がたまらなく嫌なのに、その負の感情をうまくコントロールできなくて、心の中にいつも何かしらのネガティブがたまっていた。

不満の蓄積が、憎しみ、嫉妬、悲しみを生み出して、何かをきっかけにドロドロとあふれだす。

歳を重ねた肌、美しくない体のライン、そのことも私をとてつもなく絶望させた。

別に独身時代から美人ってわけじゃなかったけど、40歳を手前に本当の意味で切実に周りの風景が変わり、歳をとることの意味をようやく体感しはじめたということなんだと思う。30歳が女のリミットなんて大嘘。若くて、何も分かっちゃいなかった。

「まだやれる」と自分に対してキリがなくなることがすごく嫌だった。諦めるということを前向きにしてみたいと思っていた。

今回の旅は、まさにそんな感じにだった。

写真は、ホテルの窓から眺めた外の風景。ひこうき雲がきれいで、思わずシャッターを切ったけど、この風景は自宅のマンションからだって全く同じものが眺められるな〜とつくづく感じた。

未来から現在、過去に時間が流れているという話はよく耳にするけれど、私はその考え方がとても好き。

未来からの手紙のように今の時間が流れているのであれば、未来を憂いて何もしないよりも、今の時間を夢中に過ごすことを何より優先したいとつくづく思った。

母ひとり旅 in Paris






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