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[3/7] 北海道一人旅 2023/01/25 函館市電、五稜郭、函館競馬場


2023/01/25 函館

起床、ザンギ、路面電車

透明人間なので寝姿は映らない
宇治なら抹茶降ってたんかいみたいなふざけた雪の量

布団が変わって眠りが浅く、深夜に目が覚め、ふと窓を見るとサッシに霜が下りて、アイシングクッキーのように凍っていました。上の写真の左にギリギリ写っておりますかね。
室内は暖房を入れっぱなしで温かい分、外気の殺意が凄まじい。その霜の分厚さも、ちょっとした雪ほどに分厚いのが異国感ありました。

地味にこんにゃくの炊いたやつが嬉しい

朝食、このホテルではサービスでお弁当が何種類かから選べて、自分はザンギ弁当を選択。人は、揚げた鶏を食うことによって悩み事を解決します。この半年で物価もさらに上がってしまい、この辺のサービス系は改定されてたりするんだろうな。
北海道で食べるのでザンギ、本土で食べれば唐揚げ。普段朝はコーヒー飲んで終わりなのですが、いつでもなんでも食えるタイプなので、普段とは違って朝から糖質とタンパク質が体内を駆け巡るのもいいもんでした。

今日の予定は、16:00頃、五稜郭駅前から高速バスに乗って札幌へ行く以外は特になし。
前日に五稜郭に行くことだけは決めて、あとは目の前を走る路面電車を使ってなにか見に行けないかと雑に計画を立てました。

地元民の足

函館の町は、駅周辺はゴリゴリに観光客対策をしているものの、少々道が広くて雪が煙幕になってることを除けば普通に町でした。突然観光スポットが現れたりする中に、地銀やラッキーピエロやハセガワ、セイコーマート、サツドラ、住宅も普通にあって、特にこういう路面電車に乗ると、自分のようなデカイリュックを抱えた人よりも、平熱で雪に対応しながら乗降する住民の姿のほうが多かったです。
五稜郭近辺には、シエスタという、悪い意味でなく、多少の街中ならどこにでもありそうな商業施設もみかけました。ちなみにここの無印で雪靴がないか尋ねて、やはりありませんでした。シーズン中は本当にないんだねえ。

路面電車の終点は湯の川温泉という温泉地があり、そこで温まって五稜郭行ってバス、というコースにすっか、と考えていると、競馬場前という駅をみかけ、急に「競馬生で見たことないな」とそっちを優先して、競馬場>(温泉)>五稜郭>バスということにしました。

函館競馬場(火曜)

そういえば天王寺で香ばしいおじさん見るのも土日だったわ
降りる前に気づこうぜ

ここで競馬無知勢による大ミス。競馬って土日しかやってないんだってさ。ギャフン。
確かに人がいないな、と思いながら下車したら、ガッチリとシャッターが閉まっており、何もすることができない。人がいないから人が寄り付く道が踏み固められておらず、どういうコースで施設に近づけばいいかもわからない。
近寄って確認して、手を凍えさせながら写真を数枚取るのが精一杯となり、そこからとりあえず無意味に周辺をうろつきました。

なにか見つかれと思いながら周辺をぐるり
雪は道を消し去る

ないよ別に見るもの。

ここからもういっちょ考えて、改めて温泉に向かって何をしようか調べたところ、当たり前に、温泉は温泉としてドンと存在してるわけでなくて、温泉を囲んだ各種ホテルや施設に温泉だけ借りて楽しむ、という形になるようです。
となると、施設の感じも距離感もわからないまま選定をここからやるのがちょっと大変に思えてきたことと、今の装備を脱いで風呂入ってまた着て体冷やしながら五稜郭観光してっていうがまた大変に思えてきたのでした。

そこで温泉は行かず、函館競馬場から町並みを動画撮影しながら昼飯食えるところ、雪靴を買えるところを散策し、五稜郭観光後に歩いて五稜郭駅へ移動、バスを待って札幌へ行く、みたいな「歩き回って町を楽しむ」という方向に切り替えることにしました。

https://www.city.hakodate.hokkaido.jp/docs/2014012100267/
バスで数駅分くらいなんとかなるっしょ(フラグ)

途中多分地元で展開してる回転寿司屋を見かけて入ろうかどうしようか迷ったりしながらも、反対車線だったり道わかんなかったり。
なにより、スニーカーで雪道を歩くというのが思ったよりもダメージが大きく、とにかく五稜郭に近づきながら雪靴探しを優先することにしました。
しかし無い。無いのよ。
雪靴を置いてそうなお店がそもそもない。
街行く人が全員履いてるのに、どこでも置いてる感じありそうなのに、なんか出会わなかった。この辺も勘がないからありそうなところにたどり着けなかったんだろうな。

五稜郭タワー

https://www.goryokaku-tower.co.jp/facility/about/

普段全く苦にならない数キロ程度の歩きが、雪道によって寄り道の体力をどんどん奪っていき、昼飯を食い損ねながら五稜郭にたどり着きました。近辺にラッキーピエロもハセガワもありました。天竺かと思ったら釈迦の手の中にいる気分ですね。
考えてみれば昨日食べてないラッキーピエロのご飯物頼むという手もあったなあ。同じ店に行く発想がなかった。ハセガワは豚肉の脂身が苦手なのではじめから選択肢になかった。

こちらにも大陸のお客さんがワンサカ

五稜郭は、鎖国時代の江戸幕府が外国からの侵攻の際、防衛の穴となることを恐れて建設した基地で、特徴的な五角形は、ヨーロッパの城からヒントを得た防衛手段を5箇所に構えたところからだそうな。
その後、明治へと移行する中で、旧幕府軍が政府への抵抗の拠点の一つとして占拠して利用していたが結局新政府に敗北し、その後は文化財として利用され今に至ります。

明治元年が1872年だそうで、たかだか150年くらい前の日本は、鎖国だ幕府だ、北海道は中央政府の影響が薄い状態で、かといって諸外国からの攻撃にも怯えなきゃで、国としてはまとまっておりません。ある年代まで、100歳を越えた高齢者が「徳川慶喜を生で見た」といった歴史を生きて知るエピソードのように、後半とはいえ、1900年代を生きた人間にとって、明治維新は教科書の中のものだけではないことが数字で感じるところです。
自分は本土にいる人間なもので、もしかしたら北海道で生まれて育てばその意識は、こういった歴史の下地から、現在の政府の采配に対する感じ方も変わるだろうなと思いました。例えば沖縄があれほど左派に支持される感情的な部分とか、日本という国に「なった」のか、帰属しているのか、といった距離感でまた違うんでしょうね。
展示されているフィギュアとかによると、刀持って馬に乗って、ハカマみたいなの着て戦争やってたみたいですね。今保険証をどうしても紙に戻して、それによってなにかすべてが解決すると考えてる、この場から一切動きたくない老人も若者を抱えながら、『近代化やるしかねえ』ってやりきったのってものすごいエネルギーだったのでしょう。明治維新という胎動を、司馬遼太郎が異様に評価していたことを思い出しました。

疲れて頭に入ってこねえんだわ
売店は施設内にいくつか
ミルキッシモは北海道に数店舗展開

見学を終えて、2Fにはミルキッシモというジェラート屋さんがあったので、昼飯の間を埋めるためにアイスを食べました。ミルクとハスカップ味で多分500円とかそんくらい。
僕はアイスでバニラを決して頼まない人間なのですが、ミルク味だと急に頼む気になります。バニラアイスって甘ったるくてべったりしてるイメージが先行してしまう。こちらはミルクという名前だけあって乳脂肪少なめ、後味もさっぱりして美味しかったです。MOWより断然うまい(台無しの感想)。
ハスカップ味はスモモやプルーンの癖のある部分を煮詰めたような、濃い果物の甘みと酸っぱさのあるシャーベットでした。おいしい。フレーバーが結構たくさんあったのですが、普通にメロンとかもいってみたかったなあ。美味しいに決まってるから試す価値ないよなあ。

その後は、五稜郭の外殻を周り「うむ、白くてわかんねえ」と堪能したあと、高速バスの出発地となる五稜郭駅へと歩いて向かうことにしました。多分入っていい場所とかあったはずなのですが、雪で埋まっててよくわからなかったです。
まあ五稜郭から五稜郭駅なんてさ、阪急梅田からヨドバシカメラ梅田行くくらいのもんでしょ?今は陸橋ついてて一本なんだよガハハ。早めに着いたら近辺のメシ屋でラーメンでも食ってKindleでも読んでりゃいいっしょガハハ。

キレそう

五稜郭の前に五稜郭駅作れや。

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