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『ノスタルジー』は『青春』の最高のスパイスだ。逢田梨香子 LIVE 2022「The night before Nostalgic」

こんにちは、レです。

今回は2022年5月1日に中野サンプラザホールにて開催された、
声優、歌手の逢田梨香子さんの一夜限りのワンマンライブ、
「逢田梨香子 LIVE 2022『The night before Nostalgic』」のライブレポを書いていきます!

この…、
このライブは…、、、すごかったぞ…!!!


逢田梨香子 LIVE 2022「The night before Nostalgic」は5/14 18:00より有料後日配信を予定しております。

当記事は当日の内容に触れるネタバレ記事となります。
フラットな状態で後日配信を楽しまれたい方は、是非、後日配信を見てからお読みください。


1.はじめに

『The night before Nostalgic』。
今回のライブに名付けられたタイトルですが、

このライブタイトルを『ノスタルジック前夜』と直訳していいのか、発表当時は疑問でした。

この言葉の意味を考えながら臨んだライブでしたが、しっかりとこのライブの中に、答えがありました。

「やがて『郷愁』になりゆく、
一夜限りの『青春』のひととき」。

やがて「ノスタルジック」に至る「前夜」。
これは、間違いなく
「The night before Nostalgic(ノスタルジック前夜)」。

そんなメッセージの詰まった「一夜」を紐解いて行きたいと思います。

2.セットリスト

01.フィクション
02.for...
03.Lotus
04.君がくれた光
05.退屈が大好き
-バンドセッション-
06.花筵
07.Adolescence(新曲)
08.ORDINARY LOVE
09.FUTURE LINE
10.Dream hopper

11.ブルーアワー
12.ステラノヒカリ


01.フィクション

ラジオ番組でも一曲目予想企画が行われていて注目も高まっていた開幕曲は、2nd.EP『フィクション』の表題曲「フィクション」。
最新アー写やジャケットと同じく、「紅」の衣装に身を包み、ステージに立つ逢田さん。

今回のライブも前回の1stツアーに引き続き、
「生バンド編成」。
音源でも凝ったアレンジの楽曲ですが、
生バンドでますます音圧が増した「フィクション」は開幕に相応しい1曲。

一夜限りのパーティはこの楽曲から幕を上げます。

02.for...

1曲目「フィクション」からは間髪いれずに「for...」。
前ツアーでも「ステラノヒカリ」からノータイムで披露された楽曲。
今回も前曲からはノータイム、しかし今回は序盤のセクションでの披露となりました。
イントロなしの開幕からサビで始まるこの楽曲は、前の楽曲でかかったエンジンをそのままのギアで展開できる「2曲目」向けの曲。

前ツアーの「Mirror Mirror」→「アズライトブルー」の展開を彷彿とさせるロケットスタートは今ライブでも健在。

今回のライブは全体的に「スタメン総入れ替えで再構築されたCurtain raise TOUR」のような印象を受けました。
緩急の付け方は、Curtain raise TOURで完成されたセットリスト全体の「流れ」を引き継ぎ、
それでいて前回とは別の曲(役者)にそれぞれの「役」を与えるような、
そんなセットリストに思えました。

03.Lotus

前ツアーの後半の核になっていた曲が、惜しみなく前半で披露される流れ、アーティストの「成長」を感じてすごい好きな流れ。

逢田さん自作詞の中でも、全体を貫くような印象的なワード、

"終わらないで"もう少しだけ願うけど
遠い先でいつの日か知るだろう
永遠の中にある切なさ を
Lotus

「無常に流れる時」の「切なさ」を歌うこの曲が前半に歌われることでこのライブ全体のテーマのひとつ、「Nostalgic(郷愁)」の輪郭を提示してきたように思われました。

04.君がくれた光

1st EP.「Principal」収録の楽曲。
待望の初披露です。
ソロ活動を初期から応援しているファンへのプレゼントのような披露でしたが、後述するこのライブ全体のもうひとつのテーマ、「未来」へのベクトルが感じられた楽曲だった気もします。

重ねた想い出の全てが
いつだって迷い溶かすから
これからどんな明日が来ても
きっと忘れない今を
君がくれた光
あの日とよく似た風が今日も未来へ駆ける
君がくれた光


「いつか郷愁の想いと共に思い出せるような、一夜限りの青春の想い出づくり」。

一夜限りのワンマンライブに込められた想いが少しずつ、解き明かされていきます。

05.退屈が大好き

大好きな曲ーー!!
バラエティに富んだ2nd EP.『フィクション』の中でも特にエンタメ要素が強い楽曲。
90年代「脱力系」とも言えるだろう歌詞のバックにはかなり技巧派の楽器隊の演奏が映えるこの曲ですが、生バンドだとさらに魅力が増し、
音源以上に暴れるキーボードやギターソロはさながら東京事変のアドリブプレイを聴いているかのようで。
キュートに歌い上げる逢田さんも可愛らしく、
全体的にバラード、シリアスな曲が多い逢田梨香子さんのライブを明るく染め上げるパートでした。

楽器隊の演奏は、楽曲の勢いのまま、そのままセッションパートへ、
前ツアーの「光と雨」でも同様の流れがありましたが、
今回は「光と雨」→「退屈が大好き」に役者を変えての流れになっていました。

06.花筵

バンドセッションの後は衣装を替えて、名バラード「花筵」。
これも前ツアーのバンドセッション後の流れを踏襲して、
「Tiered」→「花筵」に役者が変わっての流れ。

スタンドマイク一本で丁寧に、一音一音想いを込めて歌う様子は非常に感動的でしたし、
2nd.EP『フィクション』収録曲はどれもそれぞれの世界観が際立っており、
「花筵」に関してもその「役」に入り込んでいくような感覚があり、
さながら「朗読劇」のようなステージングでした。
声優アーティストの強みが出たような一曲でした。

07.Adolescence(新曲)

ここまで、前ツアーと「役者を変えての再構築」の流れが目立ったセットリストでしたが、ここからはサプライズ連発。
その一つが未発表の新曲、「Adolescence(アドレッセンス)」。

「Adolescence=思春期、という意味の言葉で、皆さんはもう思春期を終えてるとは思いますけど…」と曲のメッセージに触れつつ、会場を笑わせる場面もありましたが、
ここから、このライブ全体のもうひとつのテーマ、「青春」が提示されていきます。

Adolescence=思春期、青年期、青春。

未披露、未発売の楽曲なので、
歌詞は耳で聞いたのみですが、

「永遠の青」、「喜びや悲しみを分かち合った友」、「消えないメモリー」のような歌詞が散りばめられ、まさに「青春」といった内容の歌詞。

メロディやアレンジも爽快な「青空」が広がるような新曲で、まさに「青」が似合う楽曲。

歌詞の「永遠の青」やイメージされるその情景が波及してか、初披露にして観客のライトも青色に染まり行く光景も印象的でした。

「永遠の青」、「青春」、「青さ=若さ」、
そしてもしかしたら、グループの「青」も。

いろいろな「青」を感じる楽曲でした。

「青春は、一瞬で終わるものってよく言うけど、そうじゃない」
「10年後、20年後に振り返れば、あの頃青春してたな、ってずっと思っていくんだと思う」
「昔よりも今の方が私は青春している」

歌い終わった後のMCでそう話す逢田さんも印象的でした。

「The night before Nostalgic」、ノスタルジック前夜。
「やがて郷愁になりゆく一夜」というようにこのライブコンセプトを感じていましたが、
新曲「Adolescence」によって提示された、
「青春」というワードが、このワードこそが逢田梨香子さんがこのライブを通して一番伝えたかったことだったんじゃないか、とも思いました。

やがて、この一夜のことも、郷愁とともに思い返す日が来る。
だから、この一夜を「青春」として思い返す日のために、未来に刻む一日にしよう。

「やがて『郷愁』になりゆく、
一夜限りの『青春』のひととき」、
これが「The night before Nostalgic」の意味だったな、と感じました。

08.ORDINARY LOVE

「新曲」から「始まりの曲」の流れ。
リリースから、もう「郷愁」を感じるくらいに年月が経っていることに驚きつつも、
「何気ない日々を重ねていこう」と歌うこの曲とともに年月を重ねてこれたことは嬉しくもあり。

そして、そんな「何気ない日々も青春になる」といったメッセージも新曲「Adolescence」の後に歌われる始まりの曲「ORDINARY LOVE」だからこそ説得力になる。
セットリストの妙でした。

09.FUTURE LINE

ここからは「一夜限りの青春の思い出づくりだ!!!」と言わんばかりの盛り上がり曲ラッシュ、
「想い思いの好きなカラーをかざして!!!」と叫んで始まる「FUTURE LINE」。
この曲もまた「始まりの曲」と評されることも多いですが、なんといってもこの曲は「ライブで初めて完成するな」って感じさせてくれる曲です。

10.Dream hopper

もう一つの切り札の「Dream hopper」。
前ツアーの大阪公演でのみ先行サプライズ披露された楽曲でしたが、今ライブで初のレギュラーとしてのセットリスト入り。
「FUTURE LINE」→「Dream hopper」の流れもあり、盛り上がりは最高潮。
本編最後に相応しい一曲でした。

11.ブルーアワー

ライブTシャツに着替えてここからはアンコール。
1日の終わりに「今日が明日に変わる境界」を歌うのがとても素敵。

心許ない今日にさよならを
新しい明日を生きるよ何度も
私を生きるよ
ブルーアワー

今日という1日を「青春」として刻んだからこそ、
進める「明日」。
このライブは、ひたすらに、「未来」へとベクトルが向かうライブだったな、って思いました。

12.ステラノヒカリ

最後は、ライブアンセム、「ステラノヒカリ」。
前曲の「ブルーアワー」が夕焼けだとすると、「ステラノヒカリ」は夜空。
「night」を冠するライブの最後に、次第に夜になり行く時間の流れをグラデーションで表現したセットリストの最後も素敵でした。
「RIKAKO AIDA Birthday Talk & Live 2020 with You」でも同じ曲順でしたね。


楽しかった「青春」の一夜が終わり、
ライブの最後には特報が発表されます。

・逢田梨香子 3rd EP.「ノスタルジー」
2022年8月9日発売決定!

今回初披露された新曲「Adolescence」含む、全4曲のEP。
「過ぎ去った時間への想い」を表現したという作詞家:逢田梨香子にとっても「真骨頂」とも言えるテーマでの一作は非常に楽しみです。
リリースは自身の誕生日の翌日。
新たな年齢を迎えるタイミングで「青春」を歌う、逢田梨香子さん。素直にカッコいいな。と思いました。

そしてもう一つ
・逢田梨香子 LIVE 2022「The night before Nostalgic」後日配信決定

5/14 18:00〜より配信開始。
日頃より、ライブ会場に来れない人への言及も欠かさなかった逢田さん。
国内外のファンが配信で今回のライブを見れることは、とても嬉しいです。

このnoteを読んで、「まだ見てないな」、「逢田さんのライブ、見てみたいな」って方はぜひ、
この最高の「青春の一夜」を一緒に体感して欲しいです。


3.最後に

『The night before Nostalgic』、「ノスタルジック前夜」。
「やがて"郷愁"になりゆく、一夜の"青春"のひととき」。

このライブがあった今日地点から「過去」を振り返る「ノスタルジック」ではなく、
いつかの「未来」の地点から今日という日を振り返ったときに、「郷愁とともに青春になる」という、そのような「ノスタルジック」へのアプローチであったことがすごく衝撃的でしたし、予想や想像すらしてなかったメッセージ性が込められていたライブでした。

それだけに逢田さんの「伝えよう」の想いも凄まじいものがあり、このメッセージ性がガンガンと伝わってきたライブでした。

後日配信も決まっていたので、詳細を見返してからレポートにしようか迷いましたが、
この日の「青春」を自分だけの言葉でまとめたくて、書き連ねてみました。

是非、この「青春」を、
やがて「ノスタルジック」に至る「前夜」を。

5/14からの後日配信で見ていただきたいです。

俺たちの青春はこれからだーーー!!!!!!!!!!

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