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【BL】幾千の夜を超えて君と/中原 一也 先生 イラスト*麻々原 絵里依 先生

どーも!ノアです。
今回は中原一也先生の「幾千の夜を超えて君と」(2021年8月31日初刷)についてレビューさせていただきます。
イラストは麻々原 絵里依先生です。(たまたま前回投稿作も麻々原絵里依先生でした!)


◯こんな方におすすめ!

▶︎不老不死ファンタジー ▶︎雄み強黒髪攻め 
▶︎尿道攻めあり ▶︎美しい雨  ▶︎後悔 
▶︎懺悔 ▶︎切ない ▶︎感動

☝️胸が痛くなるような切ないファンタジー小説を読みたい
☝️ストレートなハピエンではないけど、終わり方が美しい作品を読みたい
☝️不老不死のストーリーが気になる

◯登場人物

*司波 彰正(攻)
自称27歳。不老不死の薬を飲んでしまい、150年も生きている。死ぬ方法を探し求めて、終わらない苦痛の人生を歩んでいる。

*矢代 樹(受)
27歳。元塾講師。原因不明の閉所暗所恐怖症に苦しみ、セラピーに通っている。とても優しい性格で、人の役に立ちたいという思いが強い。

◯ストーリー

ある日、ある理由から夜の山道をドライブしていた矢代は、突然飛び出してきた司波を車で跳ねてしまった。
血塗れの司波。矢代は、病院に強い抵抗を示した司波を自宅で手当てしようとしたが、先ほど負った傷がなぜか完治していた。

「俺は死に方を探してるんだ」(p.21より)

司波が不老不死であることを知らされ、矢代は、共に"死に方"を探すことになったが……。

2人は同じ時間を過ごす中で、互いに抱く感情の変化に気づいていく。しかし、司波が抱える問題ーー不老不死ーーはあまりにも大きな障壁だった。

司波がなぜ不老不死になってしまったのか。

矢代がなぜ恐怖症を抱えるのか。

2人の愛の終着点はどうなるのか。

過去・現在・未来に渡る時代を超えた2人の愛の物語。


◯見どころと感想


★不老不死の苦悩★
不本意にも不老不死を手に入れてしまった司波。
生きる事がどれほど辛いものか、もはや想像できないレベルでした。苦悩、後悔、懺悔、自己嫌悪、絶望…たくさんの圧力があっただろうに、よくここまで生きてきたなって。2人の想いの強さとか引力の大きさに拍手したくなりました。

★ラストシーン★
今まで感じたことないような心境になりました。
不老不死ということで、司波が生まれ変わる矢代と再会する想定はしていたんですが、まさか◯◯になるとは……。

間違いなく2人にとっては幸せな終わり方。
なんとも言えない胸の痛さを味わいつつも、今度こそ別れることなく永遠に一緒にいられることに安堵を覚えました。

 読了後の締めつけられるような切なさはなんとも言い難いものです。言葉にすると安っぽくなっちゃうのですが…尽きない命と尽きる命が2人だけの永遠の幸せを手に入れる過程がとても切なく、とても美しかったです。

約240Pの作品です。気になる方はぜひ!

最後までご覧いただきありがとうございました!

Noa

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