インターネットからの情報収集、どう上手くやる?そのカギはPDFファイルの取り扱いにあった(PR) 

■『ファスト教養』と情報管理、そしてPDF

『ファスト教養 10分で答えが欲しい人たち』の刊行からまもなく1年が経ちます。移り変わりの速い新書の棚(自分が新書を出すまでそこまで意識してませんでしたが、毎月複数の出版社がそれぞれ何冊も出しているわけです)において、おかげさまでいまだに書店で見かけるような本になりました。

2022年9月に新書として世に出た『ファスト教養』ですが、この本は2021年8月に書いたウェブ記事をきっかけに企画が始まりました。おそらくこのウェブ記事が、公の空間で「ファスト教養」という言葉を使って何かを論じた最初の文章なのではないかと思います。最近は本と関係ない文脈でこのワードが使われるケースもソーシャルメディア上で増えている気がしますね。

さて、僕にとって『ファスト教養』は単著では2冊目、共著を含めると3冊目なのですが、執筆期間という観点ではこの本が一番長かったです。といっても2021年10月頃から2022年5月頃までなのでせいぜい半年強とかそのくらいなのですが、他の2冊(『夏フェス革命』『日本代表とMr.Children』)はもっとスピーディーに書いたので、自分としてはじっくりこのテーマと向き合った印象があります。

過去の2冊と今回の執筆時間の差は、もともと蓄積していた知識の量に起因しています。日本のポップミュージックやサッカー日本代表についてであれば「あの出来事はどのくらいの時代のもので、その背景にはこれとこれがつながっている」といった全体図が概ね頭に入っていましたが、『ファスト教養』に関してはビジネスシーンで語られていることやそれに関する社会的なトピックに関しての体系を自分なりに作っていく必要がありました。

また、本を読んでいただいた方であればわかるかと思いますが、『ファスト教養』ではいろいろなキーマンの著書での主張などを都度引き合いに出しながら論を進めています。そのためのインプットも骨が折れました。普段は読まないタイプの人たちの本をまとめて読むのはまあまあしんどかったです。

読んだ内容はこんな感じでスプレッドシートにまとめていました。

紙の本の内容を手打ちで入力するのも大変だったのですが、意外と扱いが面倒だったのがPDFで公開されている論文やプレスリリースの類。コピペしようとすると微妙にうまくできなかったり…

この状況を解消できるのが、今回のPR投稿のツールであるAdobe Acrobat オンラインツールです。


■PDFをエクセルに変換してみる

 
たとえば、『ファスト教養』においてアスリートとの関係性について触れた章で引き合いに出したこちらの論文。

牧野智和
「身体をめぐる大衆的想像力の現在 ―「パーツ」への注目、スポーツとビジネスの節合―」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsss/25/2/25_25-02-03/_pdf/-char/ja

この論文、テキストだけでなく過去のスポーツ選手関連のベストセラーに関する表も掲載されています。こういった情報を単純にPDFからコピーしようとしても、表の構造や書式が失われたりするわけです。

論文内のテキストや表などを先ほど示したような形でまるっと一括管理するには、該当のPDFをAcrobat オンラインツールでエクセルに変換するのが有効です。


エクセル変換の機能は登録なしでも試せますが、アドビアカウントを作成しログインすることで、ファイルをクラウドに保存できたり、URLで他人とファイルを共有できたりなどさまざまなメリットがあります。アカウントは無料でも作れるので、とりあえず作っておくのもいいでしょう。

~~~~~~
 
著作権の都合上、スクリーンショットは貼れませんが、無事にエクセルに変換することができました。
 
論文の抄録がきれいにテキスト化されました。また、論文内に出てくる表も同じファイル内にぴったり収まっています。無料ツールにもかかわらず体裁の崩れ等はなさそうで、さすが天下のアドビ製というところでしょうか。オンライン版Microsoft Excelでの直接編集も可能です。

■PDFをパワーポイントに変換してみる

『ファスト教養』刊行後、本の内容についてプレゼンをする機会も何度かありました。そんな場面でもこのツールは役に立ちます。

たとえば、本の中でも言及しているこんなプレスリリース。

「第 7 回勤労生活に関する調査」結果 
https://www.jil.go.jp/press/documents/20160923.pdf

ここに載っている終身雇用に関するグラフなどはキャッチーな情報としてプレゼン用スライドにきれいな形で盛り込みたいです。

やはり著作権の都合上、スクリーンショットは貼れませんが、そういったPDF資料もそのままパワポ(パワーポイント)に変換することもできます。


 

このPDFからパワポ(パワーポイント)への変換には結構びっくりしました。高品質な変換で、デザインの崩れもあまりありません。ダウンロード前にプレビューが確認できる点、ログインするとオンライン版Microsoft PowerPointでファイルを直接編集できる点も好感触です。


■Google Scholar(グーグルスカラー)でディープな世界へ

『ファスト教養』において、自分は「ファスト教養」と定義したものを一方的に断罪するのではなく、用法容量に気をつけてそういったものともうまく向き合いながら世の中を乗りこなしていこう、という(言ってみれば穏当な)結論を提示しています。

一方で、本のタイトルがそれなりに刺激的なところなどから、「じゃあお前は教養があるの?」「ファストでないインプットをしているの?」といった問いを悪意のある人から投げかけられる十字架を背負ってしまったような気もしています。

そんなことを思いつつ、最近ではもっとGoogle Scholar(グーグルスカラー:Googleが提供する無料の学術論文検索サービス)を使いこなして海外の論文とかから情報をとってこれるようになるといいなと考えているところです。
https://scholar.google.com/

ただ、この手の論文はPDFが多いんですよね。というわけで、ここでもAcrobat オンラインツールの出番です。

たとえば、BTSが学術的にどう語られているか?みたいなことを考えるために「BTS KPOP」と検索して、最新のトピックを拾うために2023年以降のもので限定するとこういう画面になります。通常のグーグル検索とは全く違う光景だとわかります。
 
https://scholar.google.com/scholar?as_ylo=2023&q=bts+kpop&hl=ja&as_sdt=0,5


 
 今回は、一番上にでてきた
 
>Research on the K-pop Value Chain: A Case Study of K-pop Artist Group BTS
 
 の横にある
 
>[PDF] atlantis-press.com
  
 をクリックしてPDFファイルをダウンロードします。こんな感じのものです。


 

こちらの論文PDFにもグラフや表、画像などが使われており、先ほどまでと同じようにAcrobat オンラインツールでエクセル(excel)やパワーポイント(ppt)に変換することで、後々の使い勝手が広がります。

学術論文っぽいからすべて正しい、格式があるとはもちろん限りません。あくまでもインプットの幅を広げる意味ではありますが、こういうアプローチは今後も続けていきたいですし、その際にPDFからオンライン版Microsoft OfficeにつなぎこめるAcrobat オンラインツールは重宝することになりそうです。
 

■PDFをいじれると世界が広がる

ここまで、PDFになっている論文を別形式に変換して扱う方法について触れてきました。

PDF、個人的には取り扱いに苦戦しがちなんですよね。完成版として固定されているという意味は理解しつつも、内容の引用だったり何らかの形でストックしたりをしたいときにはどうしても手に余りがち。

Acrobat オンラインツールは、PDFに対するそんなもやっとした気持ちをいい感じに解消してくれます。ページの設計はシンプルでどう使えばいいか非常にわかりやすく、ファイルの出力・ダウンロードまでもかなりスムーズ。しかも、出力されるファイルのクオリティも高い。さらに、ログインすればアップロードしたファイルがクラウドに保存されるので、別途ローカルで整理するような手間も省けます。

そして何より、特に大事なのは「アドビ公式」という安心感ではないでしょうか。ちょっと検索すると「PDFを別のファイルに変換するには?調べてみました!」みたいなサイトがいろいろと出てきますが、そういった場所で勧められているツールに(いろんな意味で)怪しいものが含まれていないかどうかを確認していくのはまあまあ手間がかかります。そんなところに余計な労力をかけるよりは、しっかりした看板のあるツールを使うのが一番です。そもそもPDFはアドビが開発したファイル形式ですからね。

ネット上にはたくさんの知的情報が落ちていますし、Google Scholarのようなサービスも組み合わせることでさらに精度の高い深掘りも可能になります。Acrobat オンラインツールは、そんなネットでの情報収集のレベルをもう一段上げてくれる武器として機能するのではないでしょうか。

もし面白いと思っていただけたらよろしくお願いします。アウトプットの質向上のための書籍購入などに充てます。