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だからテックになめられるんじゃない?#1

◆不動産仲介実務


こんにちは。
㈱REGATEの金城です。

今回のドキュメントは以前にまじめな方のコラム(HP)でもご紹介したんですが、
免許番号とネームバリュだけで仕事をしている担当にブチ切れしたお話です。。。
HPでは書ききれなかった気持ちをここでぶちまけようと思いますwww
なので、ご期待通りいつもの胸糞悪い人が出てきます。

テック屋さんやマッチング業者が
「不動産屋なんて要らんでしかし!」
「こんなアホな奴らに手数料払うんばかばかしいわ!」
「こないなやつらはAIとマッチングでポンや!」
って言うのは多分こういう人が窓口になってしまって、こいつらを相手にしているからなんだろうな~という内容です。

ではお楽しみください。


◆物件の問い合わせ



トゥルルー・トゥルルー・トゥルルー

「ハイ!(株)REGATEの金城です。」

「あの~。REGATEさんの物件では無いんですが他社の物件のご相談ってできますか?」

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最近この手の相談が増えてきた。
主に沖縄県外からのお問い合わせで多い気がする。

県外から物件を探す人は沖縄の物件は非常に探しにくい構造になっている。

基本的に沖縄の物件情報は

「うちな~らいふ」
「Goohome」

この二大ポータルサイトに物件情報が集約されていて、本土で覇権を争うスーモやアットホーム、ホームズなんかには沖縄の物件があまり載っていない。

本土から沖縄の物件を探すにはこのマイナーなうちな~らいふとGoohomeの存在を知る事が大前提。

ちなみにこのマイナーな二大サイトは沖縄の業者間で
”不動産屋同士でも他社の物件を探す時に利用するくらい物件量が豊富。”
である。

というか沖縄ではレインズを使ったことない業者も多数。。。
レインズには情報が載らないからこのマイナーポータルを業者もエンドも活用するようになっています。
ある意味レインズのエンド公開を先取っているような錯覚も起きますwww


あと、ネットの発達で沖縄で不動産を探すのは一昔前に比べて便利になったとはいえ、本土のお客様に対して不親切な対応をとる業者が多い。
というか本土のお客様に限らず沖縄には横柄な対応の業者は腐るほどいる・・・


こんな感じで他社で機嫌を損ねてうちみたいな弱小の業者に問い合わせをしてくる人も多くなっているんでありがたい事ではあるが。。。

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話を戻します。


「物件によって弊社がご紹介できるケースもありますよ!どちらの物件をご検討されています?社名と物件の地域、値段を教えていただけますか?」「○○会社の○○市○○の△△円の物件です」

「情報ありがとうございます!こちらを弊社で取り扱いできるか業者さんに聞いてみますね!折り返しますのでお待ちください!あ!お名前とご連絡先だけ伺っていて大丈夫ですか?」

「はい、青木と言います。090-0000-0000です。よろしくお願いします」


物件はどんな感じかな。。。検索。ポチ。

う~ん。画像も汚いし室内写真は乱雑。間取りも汚い。ちゃんと売るつもりがあるのかなって感じだな。
場所と築年数、価格はまあまあという感じか。
とりあえずブツ元(不動産情報を掲載している会社)に電話。
HPはなく、電話番号とFAX番号、会社の屋号くらいが記載された検索結果くらいしかヒットしない。
免許番号は古くてあまりいい印象が持てないな・・・


「お世話になっております。同業の(株)REGATEの金城と言います!○○の物件をご紹介させていただいてもよろしいですか?」
「あ?あんた業者ね?紹介?どんなお客さん?」

かなり横柄な対応。。。
まあ、最初からこのあたりの対応に期待はしていないが。。。

「はい!内地(沖縄の人は本土のことを内地という)の方なんですが・・・」

「ナイチャー(本土の人のことを指す方言)ね?じゃあダメだ。」
ガチャ。ツー・ツー・ツー。。。


イラ・・・

腹立つな~www

青木さんにどうやって説明しようかな?

「はい。青木です」
「青木さん!お待たせしました!先ほどの物件ですが、ご紹介不可とお断りされてしまいました・・・」

「やっぱり。。。私も直接電話したらすぐに断られました。
でもずっとネットに出てるし、諦めきれなくてネットで物件を探していたら金城さんのHPをみつけて、
もしかしたら地元の不動産屋さんが間に入ればどうにかなるかな?と思ったんです」


あ~そういうことね。確かにないちゃーを嫌う業者っていますからね。
内地の人って言わなければ案内までいけたかな?
いや、どうせ案内とか申し込みの時とかにバレてしまうし仕方ないか。


「そうなんですね~。本土の方には紹介したがらない業者さんってまだ多いんですよ~。」
「やはりそうですか。今までそんな業者さんばかりに当たっちゃって。。。ところで金城さんのところで○○市の物件ってありますか?」
「今のところうちの取り扱いはないですね。すみません。」
「じゃあ、今回みたいに別の業者さんの物件でも金城さんを通してもらう事ってできる場合もありますか?」

「はい。相手側の業者さんが仲介をOKしてくれたら可能ですよ。
でも、仲介手数料を両方からもらうために紹介しない業者も多いんで、青木さんが気に入った物件で弊社の紹介がNGだった場合はその業者さんに直接お問い合わせをすることをお勧めします。」
「いろいろとありがとうございます。ではまず気になった物件があれば金城さんにご連絡してみますね。
今後ともよろしくお願いいたします。」


やけに私を指名してくるw
ありがたいw


何でも前々から沖縄に移住する事を決めていて、ネットで物件を探すも電話の態度など接客対応の悪さなどに辟易していたらしい。
実際に沖縄にきて案内してもらっても不親切極まりない対応をされたことも多々あるとか・・・


そこで沖縄の不動産業者をネット検索していたら偶然弊社のHPに行きついたとのこと。
コラムとかを読んで是非機会があれば問い合わせをしようと思っていたらしい。

ホントにありがたいお話です。
コラム書いててよかった~w


青木さんとのファーストコンタクトはこんな感じ。
これがこの後とても複雑なドラマを紡ぎだすとは思いもしませんでした。。。


◆問い合わせから案内アポ



それからは青木さんのご希望に添えそうな物件が出ていたら片っ端からメールを送る日々。

中には気になる物件もいくつかあったものの、弊社の仲介ができないとなると
「じゃやめときます」
というお返事。。。

こっちとしてはありがたいけど、せっかくの好条件の物件ならそっちにいってもいいのにな。。。

「青木さん!こちらに気兼ねせずに直接やってもいいですよ!せっかくいい物件なのに勿体ないですよ」
「いえ、他の業者さんは対応が悪くて信用できないんですよね。だから金城さんにお願いします。」

ありがたいwww
ここまで信頼を貰っているならとことん付き合おうじゃないか!できるとこまでやってあげよう!

いくつかの物件情報をやり取りしているうちに青木さんが気に入る物件が出てきた。


「この会社さんの物件であれば弊社でご紹介できます!いつ沖縄に来れますか?ちなみに銀行の融資は利用されますか?」
「今回は現金で買うので銀行融資は使いません。週末に沖縄に行く予定があります。その時にご案内をお願いできますか?」
「ハイ!案内の準備をして待っています!」

おお♪現金なら融資無しだし話が早い♪
この物件の物元は全国チェーンの仲介大手。
弊社が間に入る事を断ることはしない。

物件の確認をしたら担当者は部長らしい。
部長が担当するなら下手な新人よりは安心かな?


すぐさま内覧の予約を入れるとなんだか腑に落ちない対応。。。
よくよく調べたらチェーンではあるけどフランチャイズの店舗。
しかも免許番号は(8)・・・いやな予感
古い業者の部長・・・いやな予感
物件はいい感じだけど・・・いやな予感

何気なく様子を伺いながら物件の案内のアポを取る。

やり取りをしていると何となくピンときた。
フランチャイズの規約があるから紹介を断れないけど、本当は自社で両手仲介をしたいんだと思う。
両手を狙えるくらいのいい物件だもんな~。その気持ちも分からんでもない。

「もし週末の案内までにいいお客さんが出たらそっちに決めるからね」
部長はそう言い残し電話を切る。

まあ、今の段階で買い付け入れるわけでも無いし仕方ない。
ここはもう青木さんの運に任せるしかないかな。
青木さんもそのあたりは「取られてしまったら仕方ない」と言ってくれてたし。。。


ただ、腑に落ちないのが案内前にいろいろ精査したくて資料を請求したけど
“当日持っていくから”とはぐらかされる。。。
なんか嫌な感じだな~・・・

先に謄本を取ろうとも思ったけどこっちで決まるかもわからんし、週末までに他社で決まることもあり得るしな、、、、
今思えばこの時に謄本を取っておけば・・・
いや、どっちみち一緒か・・・


◆案内&買い付け


なんだかんだで週末到来。
前日の夕方に最終確認をしたがその時点では一番手が無い状態。
悔しそうな感じの部長の声をよそに案内のアポを切る。


青木さんご夫婦はレンタカーで現地に到着。

部長とは現地で初顔合わせ。

電話と同じく態度が悪い。
顔はまるでパグ犬。はげたパグ。
しかもいきなり青木さんにタメ口。。。
青木さんの表情も引き攣っている・・・

私はどうにかパグ部長の仏頂面(ダジャレではありません)と青木さんの引き攣る表情の間に入る。

このおっさん腹立つけど仕方ない。こっちはお客様をご紹介させてもらっている立場だ。
立場をわきまえて丁寧に対応しよう。


30分ほど案内をすると青木さんが物件を気に入り買い付け申し込みの意向を固める。


ここからはスピード命!
颯爽とこっちが一番手という念押しの確認をして買い付け申し込みを入れ。。。資料を確認していると。。。謄本の乙区に怪しい根抵当権の登記。。。

「あれ?部長?この物件って別担保(共同担保)あるんですね?抹消大丈夫ですよね?」
(これが資料を事前に渡さなかった理由か?・・・)

口ごもるパグ。
「ん。大丈夫。売主さんにもしっかりと確認取ってるから・・・」

「今回融資がないから同日決済ですよ。当日に別担がはずれないとかやめてくださいよ?」

「だから大丈夫だって。売主は私の近しい先輩だから。契約が決まったら弁済するって約束しているよ。信用できないなら買わなくてもいいんだよこっちは他にも客がいるんだから。。。ぶつぶつ」


イラ!!
終始こんな感じでタメ口で上から目線のパグ部長。。。

お前な!おいパグ!現場では年上とか業歴とか関係ないよ!
業者もお客様も初対面は敬語がマナーだよ!

そんな基本的な事を調教する気にもなれない。これは飼い主のしつけの問題だからな。。。おちつけ俺。

ただ、受け答えの歯切れが悪いのが気になる・・・
まあ、別担保の抹消については後日の契約の時までに詰めるとして、、、

一番手の買い付けを入れパグと別れてここから先の流れを青木さんにも説明。
契約と代金支払い、別担保の抹消を同日に行うこと。
担保抹消から所有権移転までの説明を一通り終え、
この別担保の件も色んな可能性を含めてご理解いただく。
ご一緒されたご主人さんが結構話の分かる方で助かった。


青木さんご夫婦は
「今回は金城さんが付いてくれるから全て安心してお任せできます。契約は来週末にまた沖縄に来ますからその日程で調整できますか?」
という期待を込めたありがたいお言葉を残して東京に帰っていく。


さて、このパグ部長。
ほんとに信用してもいいのか?
ずっとこの疑念は消えないな。。。



◆抵当権抹消。。。大丈夫?



今回は買い手側の融資が無いので金融機関とのやり取りは本物件の抵当権抹消と別担保の根抵当権の抹消だけ。
本物件の代金は本物件の抹消金額でほとんど消えるだろう。
足りない別担保の分は売主が別途用意しないといけない。
契約の内容が固まれば事前にドラフトをチェックしてあとは青木さんに沖縄に来てもらった時に契約&決済を同時に行うという段取りを組む。

次の週末まで一週間しかない。
末梢先の金融機関とかの調整もあるがそこはパグに任せよう。
いくら何でも仮にも部長だ。それくらいはできるだろう。


契約書や重説の作成はフランチャイズの規定に則ったものでないといけないらしく、ひな形をパグに用意してもらってこっちが内容を精査する事に。


いや~仮にもフランチャイズ店舗の部長。
仮にも百戦錬磨の老舗の部長。。
いくらなんでも大丈夫でしょ。。。。


という淡い期待は一瞬で消え失せる。
誤字脱字、言い回しの不備、数字の打ち間違い、重複条文。。。。

おい!パグ!!ハゲ!新人さんでもここまでやらかさないよ??
本当に宅建士かお前??


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この議員さんが憑依してきた。。。


送られてきたお粗末な契約書を懇切丁寧に調教してどうにか普通に読める状態まで持ってきたはいいが、、、こんな適当な輩を飼育してくれるテック開発はよ!

ところで
こいつまじで抹消大丈夫だよな??

という私の不安を増幅させるには十分すぎるくらいに対応が後手後手。。。

というかこれ、俺も同じレベルでスルーするヤツだったら当日は訂正印だらけで文字が見えなくなるレベルだよ?マジで…

飼い主(社長)に飼育の不行き届きだとクレームを言いたいくらいだ。。。


だいぶ長くなったので続きは次回に持ち越します。。。

次回はパグ犬を調教できるか?
果たしてちゃんと引き渡しまで行けるのか???

こうご期待ですwww


次回:だからテックになめられるんじゃない?#2

では~

HPでは不動産に関することとか沖縄の不動産あるあるについてのコラムを公開しています!
ご興味がある方はそちらもお読みください♪
沖縄不動産あるある→REGATEコラム
不動産テックのこととかそんな感じ→REGATEコラム




沖縄の不動産という独特な世界に迷い込んでいます!明るい外の世界の事は忘れました!これからも深海をはいずります!