サブリース契約ってどうよ?

こんにちは~。
株式会社REGATEの金城です。

(2020年4月の記事を加筆修正してます)
本日のコラムテーマは
サブリース契約ってどうよ?
です!

コロナの影響がだんだんと不動産市場に染み出してきた感じがする今日この頃・・・
某都府県のリーダーたちやコメンテーターのタレントさんが
「こんなときこそ家賃を猶予しよう!支払いを拒んでいいよ!」
と身勝手な発言をするせいでオーナーさんたちの生活はどうするんですか?という疑問が頭を離れません。
家主業は全員がお金持ちでコロナなんてへっちゃら!
というわけでは無く。。。
みんなローンの返済に追われるし、補修や修繕などの経費も捻出しては壊れての繰り返し・・・
ごく一部の大地主や大富豪を除いて大家さんたちもみんなコロナの影響を受けていますよ。と言いたいんですがそれは今回のテーマでは無いので割愛します。。。


さて本題。

こんな混沌とした時期に勢いを出してきそうなのが
「サブリース(一括借り上げ)業者」

ちょうどいい機会なので改めて「サブリース契約」について
不動産屋の目線を加えながら考察してみます。

今回は不動産投資を始めようと考えている方、
その中でもサブリースを勧められている方に向けた内容です。
これを読んで一人でも多くの人がサブリースを契約しない方向になればいいな~www


不動産投資とサブリース


いつの時代にも混乱に乗じて商売を拡大する輩は居ます。
不動産の投資に関してもしかりです。

◆安定投資
◆老後の年金替わり
◆資産形成
◆税金対策
◆不労所得
◆土地の有効活用


など営業マンがあの手この手で誘ってくる「不動産投資」。
その不動産投資の中でも

「アパート経営は一括借り上げで安心」
「管理の手間が省けます」

という謳い文句でアパート建築を進めてくるサブリース業者。

最近はアパート経営だけでなく、
ワンルームマンションなどの一戸単位でのサブリースも出てきています。

そもそもサブリースというサービス自体が
「アパート建築会社がアパートを建てさせたい」
という目的を達成するために作り上げたものです。
(完全に偏見ですが遠からず近からずという感じです)


オーナーさんを守るシステムではありません。
アパートの建築工事は建築会社の利益が莫大なので
どうにかして地主にアパートを建てさせるために考案されたシステム。

アパート投資の一番の不安は「空室リスク」です。
この空室リスクを感じなくさせるのがサブリースですね。
※感じなくさせるだけでリスクを消すわけではありません

アパートを借り上げて空室リスクを負って入居者の管理も全て行って。。。
なんでここまで至れり尽くせりなんでしょうか?
それは業者が儲かるからという理由です。

どんな商売も業者が利益を出すために存在します。
また、サブリースという商品がオーナーさんが儲かって仕方がないようなシステムであれば世界中の物件がサブリースになるはずです。


◆サブリースって誰が得する?

「自分の老後は自分が守る」
という時代になってきたので不動産投資を検討する方が増えてきています。
・・・今から始めるにはあまりにも厳しい時代かと思いますが。

でも不動産投資のトラブルでダントツに多いのが
サブリース契約のトラブルです。。。

さて、なぜこんなにサブリースが問題になるのかという点ですが。。。

答えは至極簡単です。大事な事なので何回も言いますw
サブリース契約で得をするのはサブリース会社だけだからです。

サブリースの簡単な概要は以下にリンクを貼っておきます。
少し読んで戻ってきてください。

↓タップ
サブリース-wikipedia

冒頭の説明の後に「オーナーにおけるメリット」が4個。
そのあとに続く「問題点」・・・多すぎて笑いました。

私の考えでは
「サブリースをするくらいなら不動産投資をするな」
です。

そもそも不動産投資は株式投資とかと違って「経営」の側面が大きいんです。
不動産を貸し出して賃料を得るための事業なので
「一括借り上げで管理も丸投げ!楽して儲けよう」
は通用しません。

サブリース契約書なんかは基本的に借主(サブリース業者)有利となっているのですが
文字が多く、難解な言葉を使いまくるのでよく理解せずに署名押印してしまっている人がほとんど。。。

内容も理解せずに交わしてしまった契約なので後々にトラブル続発・・・という結果になってしまいます。

しかもトラブルになってもほとんどサブリース業者が保護されているような契約内容となるのでオーナーさんは泣き寝入りしてしまうケースが多発しています。
最近はサブリース関連の法律を見直す動きも出てきていますが
まだまだオーナーさんの保護ができる段階ではありません。

サブリース業者に狙われている?


ここからは少しサブリース業者さんに狙われてしまった方のケーススタディです。
恐らくこの記事を読みに来た方は何となく当てはまることが多いと思います。

◆まず狙われやすい人の特徴

・電話を切れない
・来訪者を帰せない
・一人暮らし(相談する人が近くにいない)
・人を信じやすい
・断れない

まさにサブリース業者さんの餌食です。基本的に騙されます。


◆業者の謳い文句と解説

空室の心配が無いので安心です
→そもそも空室を心配するなら不動産投資はやめましょう。空室をいかに減らせるかをビジネス的に考える方が不動産投資でうまくいきます。

入居管理もすべてお任せ!何もせずに家賃だけ振り込まれます。
→ちゃんと管理をしてくれる業者さんは山ほどいます。サブリース業者に任せる必要はありません。

こんな田舎なのに入居者が入いるか心配でしょ?だから家賃保証で安心しましょう
→そもそも入居者が入るか心配なエリアでアパートを建ててはいけません。

でも家賃保証があるし大丈夫じゃない?
→基本的に田舎のサブリース物件は毎月のローン返済が保証家賃以上に大きくなります。気が付けば毎月赤字です。簡単に家賃の値上げもできません。

税金対策っていうし・・・
→あなたの土地。そもそも税金いくらかかっていますか?対策しないといけない税額でしょうか?毎年数万円の固定資産税のために1億以上の借金をする必要ありますか?

相続税を圧縮しましょう!
→確かに現金や更地を遺すよりはアパートを建てた方がいいケースもあります。でもそれだけの資産があるなら一度税理士に相談してみてください。
税理士がサブリースを勧めてくるなら乗っかってもいいかもしれません。。。多分その税理士はサブリース業者とグルで()

この営業マンいい人だし、断るのは悪くて・・・
→体調を心配してくれたり、毎日顔を見せてくれたり、お子様やお孫さんの心配までしてくれるいい営業マン。断りにくいですよね?
でもサブリース契約を進めてくる営業マンにいい人はいませんw
あなたの事はノルマの一環でお金としてしか見ていません。

孫(もしくはお子様)がサブリース業者に就職してアパート建築を勧めてくる
→悪いことは言いません。すぐに会社を辞めてもらいましょう。


サブリース契約をしてまで不動産経営をする必要はありません。


ここまでかなり雑に書いてみましたが思い当たる人いませんか?
思い当たる方でそれでもアパート経営に興味があるなら以下の対策をお勧めします。

1.サブリース業者が狙ってくる土地は「通常のアパート賃貸経営をした方が儲かる場合もある」で別のアパート建築業者に相談してみる。
2.サブリース業者の紹介してくれた金融機関以外にも相談してみる。
3.サブリース業者に勧められたプランを持って、信用できそうな不動産屋さんに相談してみる。

上記の3つが面倒だと思った方、不動産投資をしてはいけません。
不動産投資は経営です。自分の足で色々な情報を収集していかないと騙されてしまうだけです。

・サブリース業者さんを断って普通の建築屋さんで建築を見積もったら3000万円もコストが浮いたという例もあります。
・サブリースを解約して利回りが改善されたおかげで生活が楽になったという方もたくさんいます。

沖縄県内でも多くのオーナーさんを困らせているサブリース。。。
皆さん「最初はいいと思っていた」「あの時やめとけば・・・」と言って私のもとに相談に訪れます。

サブリースは一度契約をしてしまうと解除をするのが非常に困難です。
まだ契約をしていないなら「絶対にやめてください」

今のような未曽有の時期にはあなたを騙そうとする業者が元気に飛び回ります。
上手い儲け話はどこにもないので、しっかりと見極めてみてください。

では~

※最後まで読んでいただいてありがとうございます。

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株式会社REGATE コラム

沖縄の不動産という独特な世界に迷い込んでいます!明るい外の世界の事は忘れました!これからも深海をはいずります!