Vコラボの後に

前文

この文章は、以下の前記事の続きである。

前記事を書いてから3週間が経過したが、その間になんと90近いスキを貰うまでに読まれていて驚いた。スキの量は同意とイコールとは思わないものの、一定の理解と共感は得られたと言って良いのではないだろうか。
書き出し時点では到底理解されぬものかもしれないと思っていたところ、これは大変嬉しく思う。
 
さて、ようやくVコラボの終わりが見えてきたところではあるが、前記事では書き切れなかったことや、前記事後に出たことなどについて書いていこうと思う。
 
……但し一つ、先に予防線を張らせてもらいたい。
本記事は前記事と比べてより感情に寄せている部分があり、言葉もより強いものになっている。個人的で独りよがりなことも書いているだろう。
 
特に最後の『呪詛』の項はなんとも酷いことを書いている自覚がある。
 
そういった文章でも問題ない人のみ、引き続きお付き合い頂ければと思う。


前記事の補足

◎『個』について

まず最初に、誤解されていては不本意なため改めて明記しておきたいことがある。それは、
 
"Vtuber/星街すいせい氏が嫌いだからコラボして欲しくない"わけではなく、"コラボの仕方が悪かったので、Vtuber/星街すいせい氏の印象が悪く、嫌いになった"ということである。
 
これはどうか混同されないように願う。
そしてもう一つ。
 
"今回の星街すいせい氏と同じようなコラボ内容であれば、星街すいせい氏でなくとも、例えば中居正広氏でも、涼宮ハルヒでも、DJKOO氏でも同じくイヤだ"ということだ。
 
さて、前記事において私は『個』という単語を半ば造語的に用いた。
一定分かりやすくなったろうと思ったのだが、読んでないだろイマイチ伝わり切らなかったもしれないと考えた。これ以上は哲学的なものを含みかねないが、もう少しだけ掘り下げておこうと思う。
 
端的に『個』とは何なのか。
辞書を引いてみると、" 一つの物や、一人の人。"とある。つまり特定の対象を示すもの、ということができるだろう。
『星街すいせい』『渋谷凛』『大橋彩香』……それぞれ別々の『個』と言えるものだ。
 
ここで、『個』が別の『個』を内包していることがあったり、内包されている『個』は切り離し可能たり得る、ということは伝わるだろうか。
 
例えばキャラクター『島村卯月』の声・演技は声優『大橋彩香』のものである。ゆえに『島村卯月』の声を聴いた時、それは『大橋彩香』の声でもある。
しかし我々はそのコンテンツ下では、キャラクターのみを意識できる。
(※声優さんの成分として味わいたい人もいるだろう。その楽しみ方を否定するものではない。あくまでコンテンツ自体を味わう側の例だ)
リアルライブイベントであれば、『大橋彩香』自体を観ながらに、その演技を通じて『島村卯月』を認識するのだ。
もちろん幕間のトークでは声優さんとしてのトークを味わう。

どこかの反応への反論が一つ、ここに成立するだろう。
我々は"2.5次元として"声優を消費している、のではない。
"三次元を通して、時にそこを切り離して芸だけを味わい"二次元として消費している
、のだ。
 
さて、ここで『星街すいせい』の『個』について、考えてもらいたいことがある。彼女の『個』は切り離しが可能だろうか?
 
……無理だ。
何故なら彼女は(誰かがそれを演じているとしても)『星街すいせい』が最小単位であり、彼女が他の誰かを演じているわけではないからだ。

◎どんな形なら良かった?

重ねて、今回のコラボは筋の通らない、横紙破り的な出演だと思う。
ではどんな形の出演であれば私は賛同したか?それを以下に述べる。

1つは前記事の通り、『個』を保ったまま、今までの他のコラボと同等のもの、というものだ。即ちエクストラコミュ、楽曲の交換、ルームアイテムまでのコラボ。
……それで良かったじゃないか。これまで関わってくれた方々への義理を欠くような、変な特別待遇はしないで欲しかった。
(※なおこれはあくまで『デレステ』側の話である。コラボ側への出張についてはここでは言及しない)

もう1つルートがあった。
それは、"デレマスのアイドルとしての新規、或いは既存キャラへのCV"という形だ(※)。

Twitterで流れてきたところによれば、彼女は
「アイマスのキャラとおしゃべりしてみたい」などと発言していたとのことだが、CV星街すいせいとして『個』を裏方に沈めきるのであれば、私としては筋が通ると考える。
(※但し、新キャラ実装にしろ既存キャラへのボイスにしろ、全く別の問題が発生し得ることは認識している。またこれはコラボではない。
あくまで出演方法への筋、という話で出した次第だ。)

……夢というのは、王道で叶えるから尊く、また周囲から受け入れられるものだと私は思う。

◎コラボの成功/失敗、及びその判断について

話変わって。
メインたるイベントも終わりコラボ自体の期間もあと1日となった今、
コラボは成功と言えるのか?について考えてみたい。
ここでいう『成功』とは、商業的成功…すなわち売り上げの話だ。

私の回答は、"まだ分からない"だ。

短期的に見れば間違いなく成功と言えるだろう。
一時的とはいえ、8年半前からあるゲームのDL数と収益が増加したことには
変わりないのだから。前年度比の月間収益も増加した。
だが中長期的にはどうだろうか。入った新規は十分な期間続けてくれるのだろうか。コンテンツを維持できるほどに、継続的に課金するのだろうか。『デレマス』『デレステ』に染まってくれるだろうか。

軽く調べてみたのだが、他ゲーではコラボ中は激増と言えるほどDL数や売り上げは増加し、コラボ終了後にそれらは激減する、という前例がいくらかあるようだ。
デレステもこの一つになるだろう。
それでもこの激減が「コラボ前と同等」だったら、一時的とはいえ増えた分でプラス、成功と言えるだろうが――

――もともとやっていたけど離れる人の存在がある。

Twitterを少し検索するだけでも「4/11まで触らん」とか「引退するわ」というpostが多く見られた。自分にほど近い周囲でも引退した人が何人かいる。
それこそ前記事にスキが90も付く程には、不満の多い施策ということだ。

この時、「やめた人」の数が「定着した人」(※単純な新規の数ではない!)より多いならば、コラボ中の激増とやらで作ったプラスは早々に食いつぶし、トータルではマイナスだった、ということになってしまうだろう。

そしてこれを判断するのは中長期として……向こう1年くらいは見なければならないかと思う。

……判断できると、いいね。

追記

◎アイドルで武装する侵略者と運営、悪魔化される私たち

ここからは前記事から変わった状況について、新たに沸き上がったものを書きだしていくことにする。
前の記事は3/17の時点で書いていたものなので、その後に追加発表・実施されたコラボについてや、前記事へのものを含む当該コラボ周りへの反応について、思うところを書いていく。

但し、自分も「4/11までは触らない」勢であるため、ネット上で見かけたもの・断片的な情報をもとに書いていく。所謂『エアプ』というやつだ。
これは事情が事情なのでご容赦頂きたい。
嫌なものを嫌だと言う為に嫌な物を咀嚼するのでは、それはまさに本末転倒の極みになってしまうのだから……。

……さて、彼女はプレイアブル化、SSRカードに留まらず、しんげきわいど、デレぽ、そして自らが主役のイベントまでもが実施された。
なんとまあ至れり尽くせりなことか。彼女と、彼女が好きな(かつ、混ざることを是とする人々)は喜ばしいことなのだろう。

だが私のような、そうではない他の人達はこれをどんな目で見ればいいというのか。Twitterで見かけたそれらへの感想が、私の内心をピタリと言い当てていた。

"なんだか夢小説とか夢絵を見せられてるみたい"

一応超ざっくり説明しておくと、夢小説とは特定の登場人物(特に主人公)を自由に設定し、自己をそのまま投影できるように
してある小説のことだ(※認識相違等はあるかもしれないがニュアンスが伝わればいいものとする。詳しくは各自調べられたし)。直接的に欲求を満たせる、二次創作等も盛んなジャンルであろう。

……だが自分でもなく、自分が感情移入もできないようなキャラが主人公に固定されていたらどうだろうか?
というかそこは、デレマスのアイドルのための立ち位置だったのでは……?
マジで誰向けなんだこれは。
少なくとも夢モノは公式がやるもんじゃないだろう

不幸なことに私の担当も絡まされた。部外者を護るような言動、サムい芝居、半端な引用……断片的に見るのも辛いものだった。
誰かは言うまい。だが少し絡むだけでも辛かったのだ。
……本コラボを好ましく思っていない楓Pの方々の艱難は如何ばかりか、察するに余りある。

さて、特にここで取り上げたいのは『護るような言動』だ。これは別に本コラボに限ったものではなく、デレステのイベントコミュでは時折、自己正当化めいたことをキャラに言わせることがある。
このアイドルが認めているのだと示すことで、我々の反感はそのアイドルの意志と反したもの……ひいては
誤った認識・感情だと訴えてくるものである。

まさにこれが『アイドルの盾』と言うべきものなのだろう。
……それだけには留まらない。

我々が持っている不満がそのままモブコメとして出てきていた。
……アイドル達への障害物として。
そしてそれに対して、アイドルが「アレ」呼ばわりする――
……多くのあかりPの心中についてもまた、同情を禁じ得ない。

如何なる好意的な解釈をしようと、一発アウトではないだろうか。
アイドルの盾ならぬ『アイドルの剣』とでも言うべきものであり、それによって『悪魔』たる我々は斬り付けられるわけだ。
なんともおぞましく、また卑怯極まることではないか。
ゲームの為、或いはアイドルの為、不満を抱きつつも飲み込んだプレイヤーは腸が煮えくり返るのではあるまいか。

何故こんなシナリオにしたんだ?
この部分、別に無くたってよかったじゃないか。別のところで山場を作ることはいくらだってできるはずだ。

――後ろめたかったんだろう?
アイドルで武装して、我々を悪魔にして、錦の御旗を掲げるほどに。

そんな汚い代弁をさせたものが、良いシナリオであるわけがないだろうが。

◎壊れる世界について

もう一つ憤りが収まらず、どうしても書いておきたいことがある。それは、
"(コラボしても)世界/世界観は壊れない"と断言する人々についてだ。

もっとも、『世界観』自体については前記事で十分に説明したつもりがあるので、これそのものは掘り下げない。
だが改めてここで言いたいのは、断言することについてだ。

前記事の反応から、その反応をした人たちが書いた記事もいくらか見せてもらった。それら個々については言及しない。
だが今回のコラボにおける私のように、不平不満の感情を抑えきれずに文面に載るところは多く見られた。
或いはコミュで、或いは楽曲で、或いはキャラの扱いで、或いはリアルイベントでの扱いで。……多寡はあれ、彼ら――いや、私も含まれるので我々だ――は、何らかの形で『世界』を毀損されているものだ。

『世界』とは、『デレマス』『デレステ』という括りの、唯一のものがあるわけではない。それらを受け取り、消費したり活動したりする我々一人一人にそれぞれ違った『世界』があるのだ。

そのコミュで、あのライブでの扱いで、今回のVコラボで。
確かにあなたの世界は壊れなかったかもしれない。
世界は広がったかもしれない。
だが別の人の世界は無理矢理に引き延ばされ、無碍に扱われ、欲しくない発言や内心を貼り付けられ、確かに壊れたのだ。
――壊れたと判断するのは、個々の世界の当人たちなのだ。

勿論、個々の世界を公式が全て抱えることは不可能だし、すべきとは思わない。前記事で書いた通り、店主…運営次第なのだから。だが公式は、『最大多数の最大幸福』くらいは意識して物事を進めてもらいたいものだ。
……取捨選択すらも許さないような方法のコラボは、全体としても、本当に良い方向に向かうものなのか……?

そして、「別に世界観は壊れない」だの「不満を言う奴は邪魔」だのと言った各位。

……同志が抱く悲嘆に対してあんたらは、憐憫の情くらい持てないのかよ。

◎一区切りというトンネルの終わり

こんなものを書くためにわざわざアカウントを作り、長々と愚痴記事を2つも書いてしまった。
デレステに触れる気にはならず、何度も他界が頭をよぎるくらいであり、一度では吐き出し切れていなかったのだと思う。
前記事の終わりに書いた通り、今後についても未だ固まってはいない。

明日4/11を迎えれば、我々は一応、コンテンツから異物を一定入れずに
戻ることができる。
……無為なことは分かっている。ゲームとしてはアイテムを損するだけだと思うだろう。こんなことをしたって、結局コミュや曲名を見るだけで脳裏によぎってしまうだろう。ルームを訪問すれば、メタ発言する異物を見て顔をしかめるだろう。
そして今後、運営は第二弾をやるかもしれない。

それでも私は一応とはいえ、ようやく皆の『同志』に戻れることを喜ばしく思う。

――『デレマス』は好きだから。

最後に、欲しい『デレマス』のコンテンツにでも言及して、この項は終わろうと思う。
今回のことで改めて感じたが、所謂ソシャゲというのは供給を取捨選択することが極めて難しい。ましてやVtuberがアバターを媒介として、さも「私も二次元の住人にござい」という形で入り込んでくる昨今だ。

……改めて、コンシューマーのゲームが欲しい。
いや、ゲームジャンルじゃなくてもいい。
強制的に抱き合わせられることなく、コンテンツを細かく選択できる――

――そんな公式媒体、供給源が、私は欲しい。

呪詛


些かオカルトめくが、皆さんは『言霊』というのを信じるだろうか。
言葉には力があり、実際に発された言葉は現実に影響を及ぼす……ひいては言ったことが現実になる、というものだ。
文章にもそれが適用されるのか、そもそもそんなものがあるかは定かではない。

だがここに一つ、私は『デレマス』に対して『言霊』を信じて一言、どうしても置いておきたい。

今回の星街すいせいコラボ、めちゃくちゃ失敗の結果であってほしい。もう二度と寄り付かせないほどに。

……完全に呪いだ。
我が事ながら、いくら気に入らないとはいえ真っ向から失敗を願うなど、なんとおぞましいことか。
重ねて言うが、直接相手が嫌いだったわけではない(※今回のコラボで嫌いになったことは述べた通りだ)。Vtuberというジャンルも、星街すいせい氏もだ。

ではなぜこんな呪詛の言葉を置いていくのか。
それは、同じく言霊の力で『世界が壊れる』可能性をどうしても一つ、摘み取りたいからだ。

私は、デレマスのある楽曲が好きだ。
殆どの楽曲が好きではあるが、その中でも一際、一番好きな曲がある。

ライブでも何度かセットリストに組み込まれたことがあり、感無量であった。組み込まれる回数が増えることは喜ばしく、また何度聴いても感動するものではあるが……時にその扱われ方に少し、疑問が沸くこともあった。
(余談だが、私は別にオリメン主義者ではない。
もちろんオリメンであれば感動は倍化するとも思うが、そこに固執しては
デレマスのリアルライブとしての演目や表現の幅が狭まってしまうだろう。ただ、特にリアレンジ等でなければ元々の曲の良さを生かすようなものであって欲しいとも思う。)

さて、この楽曲の作曲者はTAKU INOUE氏だ。
もう察しがついただろうか。

今後のリアルライブで、サプライズゲストとしてVtuber、もっといえば星街すいせい氏を呼ぶなんてことは、絶対にやめてくれ。
そこでその曲を一緒に歌われるなどがあったら悪夢だ。一番好きなものはなるべくそのままで味わいたいものだ。まして、顔もみたくないものと混ぜ合わせられるなんてことだけは絶対に起こってほしくない。

どうか、私にとって最高の体験の一つになるだろうそれを、とんでもない悲劇にはしないでくれ。

――頼むよ。


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